内容紹介
本シリーズは、第1期としてショパン、シューベルト、モーツァルトなど12巻が2005年までに刊行され、本書はその後スタートした第2期の6巻目である。長く日本のベートーヴェン研究の第一人者であり続けてきた著者は今回、生涯篇ではベートーヴェンと交流のあった多くの人々との関連に新たな光をあて、新しい「書簡全集」や「筆談帳」から得られるベートーヴェンの人間像に独自性を打ち出している。作品篇でも、長年の研究成果が結実された著者独自の視点、解釈が読みどころとなっている。
ベートーヴェンが生きたのは、社会的にさまざまなターニングポイントとなった時代。加えて、難聴や叶うことのなかった恋の数々……。苦難と共に生きた(と思われる)ベートーヴェンにとって、音楽はどのようなものだったのか。従来の伝記からは伺い知れないものも少なくない。
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ベートーヴェンが生きたのは、社会的にさまざまなターニングポイントとなった時代。加えて、難聴や叶うことのなかった恋の数々……。苦難と共に生きた(と思われる)ベートーヴェンにとって、音楽はどのようなものだったのか。従来の伝記からは伺い知れないものも少なくない。
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目次
■生涯篇■
◎第一章 音楽家の誕生(1770~1780)
家系 ~ファンvanはフォンvonにあらず/家族 ~少年時代の家族構成と住居
◎第二章 ボンの音楽環境と宮廷楽師(1781~1792)
学習・演奏・教師/師ネーフェと作曲の試み/選帝侯マックス・フランツとボン宮廷楽団/初めてのウィーン、モーツァルトと本当に会えたのか?/ブロイニング家の人々とヴァルトシュタイン伯爵/ボン大学と読書協会と友人・知人/国民劇場の再開/ふたつのカンタータ/ハイドンとの出会い/一七九一年、創作の活発化とドイツ騎士団メルゲントハイム総会への旅/ボン最後の年と旅立ちの記念帳
◎第三章 ウィーン初期~ピアニストから作曲家へ(1793~1800)
ハイドンの許での学習と三人の師:シェンク、アルブレヒツベルガー、サリエーリ/リヒノウスキー邸コンサートの仲間たち/精神的な支援者ゴットフリート・ヴァン・スヴィーテン男爵/ふたりの弟カールとヨハンもウィーンへ/プラハ~ベルリン旅行の成果/ピアニストから作曲家へ/交響曲と弦楽四重奏曲への挑戦/貴族サロンからの解放と初めての自主アカデミー/貴族子女へのピアノ教授と音楽家志望の弟子
◎第四章 革新への目覚めと苦悩の兆し(1801~1802)
プロメテウスの創造物/ヴェーゲラーとアメンダに宛てた苦悩の手紙/生彩に富んだ交響曲第二番とオペラ創作への意欲/ハイリゲンシュタットの遺書とその危機の克服
◎第五章 名声の確立(1803~1811)
新しい道、英雄様式とオペラへの意欲/《英雄》交響曲/シュテファンとの仲直りとヨゼフィーネへの愛/《エロイカ》公開初演とオペラ《レオノ―レ》作曲/《レオノ―レ》初演とフランス軍のウィーン占領/爆発的創造期:《ラズモフスキー四重奏曲》と交響曲第四番、ヴァイオリン協奏曲/《コリオラン》序曲ハ短調、「ミサ曲」ハ長調、そして交響曲ハ短調へ/リープハーバーコンツェルトへの出演/慈善演奏会出演と自主アカデミー開催権/一八〇八年十二月二十二日のアカデミー/カッセル宮廷楽長への就任要請とウィーン残留条件/ナポレオン軍の第二次ウィーン占領と《告別》ソナタと《皇帝》協奏曲/結婚への憧れ、新しい恋、片思いと失恋/ブレンターノ家の人々、ベッティーナとアントーニエ/初めてのテープリッツ、一八一一年夏
◎第六章 不滅の恋人との出会いと別れ、ゲーテとの邂逅、そしてスランプ(1812~1816)
再び交響曲の世界へ/プラハからテープリッツへ、「不滅の恋人への手紙」/経済的苦境と二人の兄弟たち/《フィデリオ》の勝利/栄光の瞬間、ウィーン会議は踊ったか/弟カールの死と甥カールの後見問題
◎第七章 最後の十年(1817~1827)
後期への意識転換/フーガ研究再び、《ハンマークラヴィーア・ソナタ》作曲/実現しなかったロンドン旅行、甥カールの後見問題/カールの教育と後見問題で翻弄された一八一九年/カール問題を抱えながら:孤高期作品の芽生え/カール問題の決着/ルドルフ大公のテープリッツ大司教就任:《ミサ・ソレムニス》/最後のピアノ・ソナタと《ディアベッリ変奏曲》/外国からの作曲依頼、第九交響曲/歓喜への道のり:会場選び、ソリスト選出そして練習と本番/孤高様式あるいはアルカディア、究極としての弦楽四重奏曲群/ウィーンの室内楽ブーム/最晩年の悲劇、カールの自殺未遂/グナイクセンドルフ滞在と最後の創作/衰える体力と衰えぬ創作意欲/レクイエム・エテルナム
■作品篇■
交響曲/協奏曲/弦楽四重奏曲/ピアノ・ソナタ/ピアノ変奏曲/チェロ・ソナタとヴァイオリン・ソナタ/その他の室内楽作品/声楽作品/管弦楽曲
あとがき
■資料篇■
ベートーヴェン年譜/ジャンル別作品一覧/主要参考文献/人名索引
◎第一章 音楽家の誕生(1770~1780)
家系 ~ファンvanはフォンvonにあらず/家族 ~少年時代の家族構成と住居
◎第二章 ボンの音楽環境と宮廷楽師(1781~1792)
学習・演奏・教師/師ネーフェと作曲の試み/選帝侯マックス・フランツとボン宮廷楽団/初めてのウィーン、モーツァルトと本当に会えたのか?/ブロイニング家の人々とヴァルトシュタイン伯爵/ボン大学と読書協会と友人・知人/国民劇場の再開/ふたつのカンタータ/ハイドンとの出会い/一七九一年、創作の活発化とドイツ騎士団メルゲントハイム総会への旅/ボン最後の年と旅立ちの記念帳
◎第三章 ウィーン初期~ピアニストから作曲家へ(1793~1800)
ハイドンの許での学習と三人の師:シェンク、アルブレヒツベルガー、サリエーリ/リヒノウスキー邸コンサートの仲間たち/精神的な支援者ゴットフリート・ヴァン・スヴィーテン男爵/ふたりの弟カールとヨハンもウィーンへ/プラハ~ベルリン旅行の成果/ピアニストから作曲家へ/交響曲と弦楽四重奏曲への挑戦/貴族サロンからの解放と初めての自主アカデミー/貴族子女へのピアノ教授と音楽家志望の弟子
◎第四章 革新への目覚めと苦悩の兆し(1801~1802)
プロメテウスの創造物/ヴェーゲラーとアメンダに宛てた苦悩の手紙/生彩に富んだ交響曲第二番とオペラ創作への意欲/ハイリゲンシュタットの遺書とその危機の克服
◎第五章 名声の確立(1803~1811)
新しい道、英雄様式とオペラへの意欲/《英雄》交響曲/シュテファンとの仲直りとヨゼフィーネへの愛/《エロイカ》公開初演とオペラ《レオノ―レ》作曲/《レオノ―レ》初演とフランス軍のウィーン占領/爆発的創造期:《ラズモフスキー四重奏曲》と交響曲第四番、ヴァイオリン協奏曲/《コリオラン》序曲ハ短調、「ミサ曲」ハ長調、そして交響曲ハ短調へ/リープハーバーコンツェルトへの出演/慈善演奏会出演と自主アカデミー開催権/一八〇八年十二月二十二日のアカデミー/カッセル宮廷楽長への就任要請とウィーン残留条件/ナポレオン軍の第二次ウィーン占領と《告別》ソナタと《皇帝》協奏曲/結婚への憧れ、新しい恋、片思いと失恋/ブレンターノ家の人々、ベッティーナとアントーニエ/初めてのテープリッツ、一八一一年夏
◎第六章 不滅の恋人との出会いと別れ、ゲーテとの邂逅、そしてスランプ(1812~1816)
再び交響曲の世界へ/プラハからテープリッツへ、「不滅の恋人への手紙」/経済的苦境と二人の兄弟たち/《フィデリオ》の勝利/栄光の瞬間、ウィーン会議は踊ったか/弟カールの死と甥カールの後見問題
◎第七章 最後の十年(1817~1827)
後期への意識転換/フーガ研究再び、《ハンマークラヴィーア・ソナタ》作曲/実現しなかったロンドン旅行、甥カールの後見問題/カールの教育と後見問題で翻弄された一八一九年/カール問題を抱えながら:孤高期作品の芽生え/カール問題の決着/ルドルフ大公のテープリッツ大司教就任:《ミサ・ソレムニス》/最後のピアノ・ソナタと《ディアベッリ変奏曲》/外国からの作曲依頼、第九交響曲/歓喜への道のり:会場選び、ソリスト選出そして練習と本番/孤高様式あるいはアルカディア、究極としての弦楽四重奏曲群/ウィーンの室内楽ブーム/最晩年の悲劇、カールの自殺未遂/グナイクセンドルフ滞在と最後の創作/衰える体力と衰えぬ創作意欲/レクイエム・エテルナム
■作品篇■
交響曲/協奏曲/弦楽四重奏曲/ピアノ・ソナタ/ピアノ変奏曲/チェロ・ソナタとヴァイオリン・ソナタ/その他の室内楽作品/声楽作品/管弦楽曲
あとがき
■資料篇■
ベートーヴェン年譜/ジャンル別作品一覧/主要参考文献/人名索引