生誕250年!! ベートーヴェンが生きたのは、社会的にさまざまなターニングポイントとなった時代でした。くわえて、難聴や叶うことのなかった恋の数々……。苦難とともに生きたベートーヴェンにとって、音楽はどのようなものだったのか! 伝記や曲目解説書をとおして、知ってみませんか?
また、「ウィーン原典版」「ミニチュア・スコア」といった楽譜シリーズについては、最新のものを中心にご紹介。
ベートーヴェンに関連する書籍を読み、曲を聴き、演奏し、ベートーヴェンに親しみましょう!
ベートーヴェンのトリセツ
指揮者が読み解く天才のスゴさ
世界を舞台に第一線で活躍している指揮者・曽我大介が、ベートーヴェンの傑作の力の秘密を読み解く一冊。
ベートーヴェンの名曲解説や伝記物は世に多いが、本書はベートーヴェンの代名詞ともいえる9曲の「交響曲」を中心に、ベートーヴェンの革新的な創作術の「スゴさ」を、指揮者ならではの演奏現場からの実践と豊富な知識、作品への斬新な視点と切り口によってわかりやすく解説しており、その意味で唯一無二のベートーヴェン本となっている。
ベートーヴェンを読み解くうえでの鍵となる「指揮者のこだわり」や「コラム」、「トリビア」なども多数掲載。また、本書協力者で脳生理学者の酒井邦嘉による、科学的観点からベートーヴェンをとらえたコラムも一読の価値がある。
ベートーヴェンの交響曲ファン、アマチュアからプロフェッショナルまでのオーケストラ奏者必携の『ベートーヴェンの究極の取扱説明書』。
作曲家◎人と作品 ベートーヴェン
本シリーズは、第1期としてショパン、シューベルト、モーツァルトなど12巻が2005年までに刊行され、本書はその後スタートした第2期の6巻目である。長く日本のベートーヴェン研究の第一人者であり続けてきた著者は今回、生涯篇ではベートーヴェンと交流のあった多くの人々との関連に新たな光をあて、新しい「書簡全集」や「筆談帳」から得られるベートーヴェンの人間像に独自性を打ち出している。作品篇でも、長年の研究成果が結実された著者独自の視点、解釈が読みどころとなっている。
ベートーヴェンが生きたのは、社会的にさまざまなターニングポイントとなった時代。加えて、難聴や叶うことのなかった恋の数々……。苦難と共に生きた(と思われる)ベートーヴェンにとって、音楽はどのようなものだったのか。従来の伝記からは伺い知れないものも少なくない。
ベートーヴェンとバロック音楽 「楽聖」は先人から何を学んだか
ベートーヴェンは数々の「独創的な」作品を生み出した。だがベートーヴェンであっても、すべてをゼロから創り上げたわけではない――彼も多くの先人に学んでいた。 「真の天才はドイツのヘンデルとバッハだけです」(ベートーヴェンの手紙より)。当時、すでに古臭く感じられるようになっていたヘンデルやバッハの作品に、ベートーヴェンは並々ならぬ関心を示した。本書では、先人二人の音楽に対峙する楽聖の姿を追う。 その際に重要な観点として、ベートーヴェンが抱いていた、現代とは異なる「ヘンデル像」「バッハ像」を、演奏・楽譜出版から見てゆく(第1~3章)。続いてベートーヴェンが両巨匠の作品をスケッチ帳に書き写し、積極的に学んだ様子(第4章)、さらに両巨匠と関連の深いベートーヴェン作品(第5~9章)、未完のオマージュ(終章)を取り上げる。ベートーヴェンのバロック音楽研究に重要な功績を果たしたパトロンたちのコラムも。