内容紹介
5歳で最初のピアノ曲を作ったとされるこの天才音楽家は、その楽才を神が与えた奇跡だと信じる父親につれられて、幼少期からヨーロッパ各地を旅しての演奏活動に明け暮れ、「神童」の名をほしいままにした。長じて、父親も仕える故郷ザルツブルクの宮廷に召し抱えられるも、大司教とそりが合わずに、ここを飛びだしウィーンへ。そして結婚。十分な収入がありながらもなぜか生活苦にあえいだ後半生。借金を無心する手紙をせっせと書きながら、西欧音楽史上名高い数々の珠玉の名作、奇跡のような傑作を次々と生みだす。そして謎の死。――波乱に満ちた数奇な生涯に迫る真実の評伝。
2004年発表されたピアノ協奏曲の《ジュノム》に関する新発見、2005年初演された新発見の交響曲、同じく数年前に発見されたオペラ「賢者の石」に関することなど、250以上の欧語文献にあたったうえで、生涯と作品に関する従来の誤った情報をただし、多くの新情報を盛り込んだ力作。
2004年発表されたピアノ協奏曲の《ジュノム》に関する新発見、2005年初演された新発見の交響曲、同じく数年前に発見されたオペラ「賢者の石」に関することなど、250以上の欧語文献にあたったうえで、生涯と作品に関する従来の誤った情報をただし、多くの新情報を盛り込んだ力作。
目次
■生涯篇■
◎神童誕生(1756―1762)
家系/ザルツブルクの歴史と音楽/父レオポルト/《ナンネルの楽譜帳》と最初の作品
◎旅行時代の始まり(1762―1769)
旅の目的/最初の旅行(ミュンヒェン、ヴィーン)/西方旅行/パリでの活躍/ロンドン滞在/第二回ヴィーン旅行
◎オペラの国へ(1769―1773)
イタリア旅行の計画/第一回イタリア旅行/第二回イタリア旅行/第三回イタリア旅行
◎宮廷音楽家の肖像(1773―1777)
第三回ヴィーン旅行とミュンヒェン旅行/ザルツブルクのモーツァルト/ザルツブルク宮廷楽団の構成と規模/モーツァルトの地位と職務/宮廷音楽家としての演奏・作曲活動/大司教シュラッテンバッハ/大司教コロレド
◎新天地をもとめて(1777―1781)
マンハイム・パリ旅行/マンハイムにて/パリでの就職活動/母の死、帰郷/ザルツブルクの慮囚/《イドメネオ》の上演/大司教との決裂
◎ヴィーン時代初期(1781―1783)
ヨーゼフ二世の治世/演奏会での活動/クラヴィーア教師として/楽譜出版社、写譜工房との関係/結婚/《後宮からの誘拐》/「バッハ、ヘンデル体験」と対位法への傾斜/その他の活動/ザルツブルク帰郷
◎ヴィーンの寵児(1784―1787)
名声の確立/フリーメイソンへの入会/レオポルト来訪/《ハイドン四重奏曲》/《フィガロの結婚》/レオポルトの死/《ドン・ジョヴァンニ》と1787年の作品/宮廷作曲家への任命
◎危機の時代(1788―1790)
「プフベルク書簡」の謎/三大交響曲と1788年の作品/北ドイツ旅行/1789年後半の活動/《コシ・ファン・トゥッテ》とヨーゼフ二世の死/フランクフルト旅行/イギリスからの招待、ハイドンとの別れ
◎最後の年(1791)
創作力の回復と《魔笛》/《皇帝ティートの慈悲》の上演/借金問題をめぐって/《レクイエム》の作曲/病床、死
■作品篇■
教会音楽/オペラ、劇音楽/その他の声楽曲/交響曲/セレナード、ディヴェルティメント類/クラヴィーア協奏曲/その他の協奏曲/室内楽曲/クラヴィーア作品/その他の器楽曲/あとがき
■資料篇■
ジャンル別作品一覧/モーツァルト年譜/主要参考文献/人名索引
◎神童誕生(1756―1762)
家系/ザルツブルクの歴史と音楽/父レオポルト/《ナンネルの楽譜帳》と最初の作品
◎旅行時代の始まり(1762―1769)
旅の目的/最初の旅行(ミュンヒェン、ヴィーン)/西方旅行/パリでの活躍/ロンドン滞在/第二回ヴィーン旅行
◎オペラの国へ(1769―1773)
イタリア旅行の計画/第一回イタリア旅行/第二回イタリア旅行/第三回イタリア旅行
◎宮廷音楽家の肖像(1773―1777)
第三回ヴィーン旅行とミュンヒェン旅行/ザルツブルクのモーツァルト/ザルツブルク宮廷楽団の構成と規模/モーツァルトの地位と職務/宮廷音楽家としての演奏・作曲活動/大司教シュラッテンバッハ/大司教コロレド
◎新天地をもとめて(1777―1781)
マンハイム・パリ旅行/マンハイムにて/パリでの就職活動/母の死、帰郷/ザルツブルクの慮囚/《イドメネオ》の上演/大司教との決裂
◎ヴィーン時代初期(1781―1783)
ヨーゼフ二世の治世/演奏会での活動/クラヴィーア教師として/楽譜出版社、写譜工房との関係/結婚/《後宮からの誘拐》/「バッハ、ヘンデル体験」と対位法への傾斜/その他の活動/ザルツブルク帰郷
◎ヴィーンの寵児(1784―1787)
名声の確立/フリーメイソンへの入会/レオポルト来訪/《ハイドン四重奏曲》/《フィガロの結婚》/レオポルトの死/《ドン・ジョヴァンニ》と1787年の作品/宮廷作曲家への任命
◎危機の時代(1788―1790)
「プフベルク書簡」の謎/三大交響曲と1788年の作品/北ドイツ旅行/1789年後半の活動/《コシ・ファン・トゥッテ》とヨーゼフ二世の死/フランクフルト旅行/イギリスからの招待、ハイドンとの別れ
◎最後の年(1791)
創作力の回復と《魔笛》/《皇帝ティートの慈悲》の上演/借金問題をめぐって/《レクイエム》の作曲/病床、死
■作品篇■
教会音楽/オペラ、劇音楽/その他の声楽曲/交響曲/セレナード、ディヴェルティメント類/クラヴィーア協奏曲/その他の協奏曲/室内楽曲/クラヴィーア作品/その他の器楽曲/あとがき
■資料篇■
ジャンル別作品一覧/モーツァルト年譜/主要参考文献/人名索引