内容紹介
万葉歌人・山上憶良の和歌二首(貧窮問答歌/子等を思ふ歌)をテキストとする女声合唱作品。全体は続けて演奏される三部(Ⅰ~Ⅲ)で構成され、Ⅰ・Ⅱは無伴奏、Ⅲのみピアノを伴う。
律令体制下に生きる公民の貧窮困苦を詠った「貧窮問答歌」、我が子への愛、親子の因縁の不思議さを詠った「子等を思ふ歌」の二首は、いずれも憶良の代表作。「貧窮問答歌」は、貧者の問い(Ⅰ)と窮者の答え(Ⅱ)がそれぞれ1曲を成す。作曲者は「和歌の持つ抒情を素直に表出できるスタイル」を求めて、独自のヘテロフォニックな作法を軸に多様な表現を取り入れている。大小の抑揚が重なりあい纏うことにより生まれる大きな流れ、言葉の持つ響きや意味に呼応してしなやかに変化するVocaliseは人情の機微を巧みに表現する。Ⅲ(子等を思ふ歌)は、ピアノの淡々と静淑な響きの中に合唱の穏やかな旋律が揺蕩う。
2013年3月11日、『9もんめのくりやまふみあき』演奏会にて初演された。(指揮=栗山文昭/ピアノ=寺嶋陸也)。
[難易度]中級~上級 [対象]高校生・一般合唱団
律令体制下に生きる公民の貧窮困苦を詠った「貧窮問答歌」、我が子への愛、親子の因縁の不思議さを詠った「子等を思ふ歌」の二首は、いずれも憶良の代表作。「貧窮問答歌」は、貧者の問い(Ⅰ)と窮者の答え(Ⅱ)がそれぞれ1曲を成す。作曲者は「和歌の持つ抒情を素直に表出できるスタイル」を求めて、独自のヘテロフォニックな作法を軸に多様な表現を取り入れている。大小の抑揚が重なりあい纏うことにより生まれる大きな流れ、言葉の持つ響きや意味に呼応してしなやかに変化するVocaliseは人情の機微を巧みに表現する。Ⅲ(子等を思ふ歌)は、ピアノの淡々と静淑な響きの中に合唱の穏やかな旋律が揺蕩う。
2013年3月11日、『9もんめのくりやまふみあき』演奏会にて初演された。(指揮=栗山文昭/ピアノ=寺嶋陸也)。
[難易度]中級~上級 [対象]高校生・一般合唱団
曲目
- 1 風雑り(ca.4'30") 【女声4部合唱/伴奏:無伴奏】 作詞:山上憶良(和歌) / 作曲:新実徳英 / ※ローマ字読み付き
- 2 天地は…(ca.4'20") 【女声4部合唱/伴奏:無伴奏】 作詞:山上憶良(和歌) / 作曲:新実徳英 / ※ローマ字読み付き
- 3 瓜食めば…(ca.5'00") 【女声3部合唱/伴奏:ピアノ】 作詞:山上憶良(和歌) / 作曲:新実徳英 / ※ローマ字読み付き