雑誌 ムジカノーヴァ
ピアノを学ぶ・教える・楽しむ人の雑誌
ムジカノーヴァ 2022年8月号
- コダーイ生誕140周年 「コダーイ・メソッド」が気になる
- 今月の課題曲:『メトードローズ・ピアノ教則本』より《冬さん、さようなら!》
内容紹介
[特集]
コダーイ生誕140周年 「コダーイ・メソッド」が気になる
子どものいちばん身近にある「わらべうた」から始める「コダーイ・メソッド」は、日本でも取り入れやすく、導入期のソルフェージュ教育としても注目されています。「わらべうた」をピアノレッスンに取り入れる利点が再認識されている今、改めてこのメソッドの特徴や導入のしかたについて、コダーイの音楽教育に詳しい先生方に解説していただきました。
◆母語の自然な抑揚やリズムから始まる コダーイの考えた音楽教育(伊藤直美)
コダーイ音楽教育研究所で学び、ハンガリーで子どもたちへの音楽教育に貢献したことにより、文化勲章を叙勲されている伊藤直美先生に、コダーイの音楽教育の特徴を解説していただきました。
◆子どもの発達に合わせたレッスンができる コダーイが提唱した「わらべうた」(神野和美)
日本コダーイ協会の会長であり、子どもたちへの指導経験も豊富な神野和美先生に、コダーイが提唱した「わらべうた」を使った指導法を教えていただきました。
◆導入期の指導にぴったり! 歌心やリズム感を楽しく養えるコダーイの『ピアノの学校』(須田美穂)
コダーイの音楽教育の理念が反映された教本『ピアノの学校』。レッスンで活用されている須田美穂先生に、子どもたちへの言葉かけの仕方や伴奏例などを教えていただきました。
[今月の課題曲]
『メトードローズ・ピアノ教則本』より《冬さん、さようなら!》
(2021年11月号~2022年12月号選曲者:福山奈々)
[トピックス]
◆阪田知樹ピアノ編曲集『ヴォカリーズ』を語る(阪田知樹)
若手実力派ピアニストとして知られ、作編曲家としての顔を持つ阪田知樹さんによる待望の編曲集『ヴォカリーズ』。広く親しまれている歌曲を、旋律の美しさと音楽性に軸をおきながら、最初からピアノのために書かれた楽曲であるかように生まれ変わらせています。ラフマニノフ《ヴォカリーズ》では、歌曲版に基づく編曲に加え、管弦楽版に基づいて編曲した「簡易版」も収載。曲集全体の編曲方針について、阪田知樹さんに解説していただきました。
◆Interview ダニェル・チヒ博士 ポーランド音楽出版社ディレクター
今秋、日本で青少年のための「ショパンランドコンクール」を初開催(道下京子)
今年9月から10月にかけて、「ショパンランドコンクール」が初めて開催されます。このコンクールを株式会社東音企画とともに主催しているポーランド音楽出版社ディレクターのチヒ博士にお話をうかがいました。
◆[告知]ムジカノーヴァ オンラインスクール第3弾~ピアノ指導の幅が広がり、学びが深まる注目の5講座!
『ムジカノーヴァ』の誌面と連動した特別オンラインセミナーシリーズを、今年度も開催します! 今回のシリーズでは、前回までにご受講いただいた方からの要望にお応えして連載が実現した、春畑セロリ先生による「ブルクミュラー18 の練習曲」、大城依子先生による「即興演奏」の連載のほか、「ソナチネ演奏法」(佐藤卓史先生)、「イタリア語のニュアンスで理解する音楽用語」(関 孝弘先生)、「幼少期からピアニストの手をつくる」(藤田 尚先生)といった、注目連載をテキストにしたセミナーをお届けします。もっと指導の幅を広げたい、学びを深めたいとお考えのピアノの先生、学習者にお役立ちの内容です。ぜひふるってご参加ください!
◆[告知]『ムジカノーヴァ』読者による会員組織「ムジカノーヴァメンバーズ」はじまります!
このたび、『ムジカノーヴァ』の活用アイディアを読者の皆様と共有したり、よりよい記事作りのためにご意見を募集したりする場所を設けたいと考え、『ムジカノーヴァ』読者による会員組織「ムジカノーヴァメンバーズ」を開設いたしました! 会員限定の非公開Instagramでお題をアップしていきますので、その内容に沿った画像や動画などをご自身の Instagram上でタグ付けしてご投稿いただいたり、アンケートにご回答いただけたりしたらと考えています。ご投稿いただいた記事は、リポストさせていただく可能性も♪ 会員だけの特典もいっぱい! 皆様のご参加をお待ちしております!
◆Report 電子ピアノをもっと“文化的”に
開店1周年を迎えた電子ピアノ専門店/ピアノ教室otto秋葉原
全国的にも珍しい電子ピアノ専門店、「otto(オットー)秋葉原」が、7月に開店1周年を迎えました。電子ピアノの販売数がアコースティックピアノを大きく上回る今、この楽器の可能性をもっと広げようと尽力するottoでお話をうかがいました。
◆Report 金子勝子 門下生&門下出身生による55周年記念コンサート“音の調べ”(道下京子)
去る5月1日、東京・紀尾井ホールで開催された、金子勝子先生の門下生と門下出身生による55周年記念コンサートの模様をレポートします。
◆舞曲は踊る バッハを弾くためのバロック・ダンス入門(小倉貴久子)
バロック・ダンスの第一人者である浜中康子先生による、舞曲の踊り方や演奏のヒントを解説した本書。バロック時代の奏法にも詳しい小倉貴久子先生に紹介文をご寄稿いただきました。
[連載]
学ぶ
◆【不定期連載】語るひろば 江口文子とみんなで語る音楽の未来(長井進之介/ゲスト:外務大臣 林 芳正)
音楽の持つ力とは何でしょうか。この連載では、多くの心豊かな音楽家を育ててきた江口文子先生が、各界で活躍されている音楽を愛する方々をゲストにお迎えし、若い世代とのセッションを交えて音楽の可能性と未来を語り合います。
最初のゲストは、林芳正外務大臣です。大の音楽好きとして知られ、昨年の主要7カ国(G7)外相会合でジョン・レノン《イマジン》を即興演奏したことでも話題になりました。外交の最前線で重責を担う林大臣と江口先生を前と生徒たちが、ピアノを通じて対話を深めます。その様子を2回に分けてレポートする後編です。
◆コンクール課題曲にチャレンジ!(齊藤浩子)
人気のコンクールの課題曲の中から毎号1曲を取り上げ、その演奏・指導法を詳しく解説していきます。見ながら演奏できる書き込み楽譜と、テクニックの向上に役立つエチュード付き。今月は、『メトードローズ・ピアノ教則本 ピアノの1年生』より《冬さん、さようなら!》。
◆演奏が生まれ変わる! 佐藤卓史のソナチネ講座(佐藤卓史)
「ソナチネ」は、基本的な音楽の形式や表現方法を学ぶのに格好の教材ですが、どこか機械的に感じられ、苦手意識を持ってしまう生徒さんも少なくないのではないでしょうか? この連載では、『ソナチネアルバム』の中からよく弾かれる作品を1曲ずつ、全楽章を取り上げ、楽曲の構造を紐解きながら、そこからどのように音楽的表現に結びつけていくのか、ピアニストの佐藤卓史さんに解説していただきます。
第6回は、「クレメンティ:ソナチネ 作品20-1 ②第2楽章」。
◆ブルクの十八番(オハコ)~ブルクミュラー18の練習曲をひもとく~(春畑セロリ)
『25の練習曲』が最も有名で人気を博しているブルクミュラーですが、彼の作曲家生活のもっとも終盤に書かれた『18の練習曲』にこそ、その熟練した筆の力と音楽性がこもっていると言えます。『25』の秘密を知りたければ、指導者にとって『18』をひもとくことは必須ではないでしょうか? そこで、音楽之友社刊の5冊のブルクミュラーの曲集で解説を担当された作曲家の春畑セロリさんが、『18の練習曲』を毎月1曲ずつ取り上げ、その音楽を分かりやすく柔軟に研究していきます。
第7回は「第7曲《子守歌》」です。
◆脳神経内科医のピアニストが解説 知っておきたい ピアノ演奏における脳と身体のしくみ(上杉春雄)
ピアノを弾く人・教える人の間で常に関心の高いテーマの一つである「脳とピアノ演奏の関係」。ピアニストで脳神経内科医の上杉春雄さんに、脳科学の最前線の話題やピアノ演奏に役立つアドバイスなどを、読みやすいエッセイの形で連載いただきます。
第20回は「手指の筋②虫様筋と骨間筋」。
◆浄書家が秘訣をご紹介します! 演奏しやすい楽譜を作るテクニック(山田悠人)
いざ楽譜を制作しようとすると、「楽譜の冒頭を空けるのはなぜ?」「タイやスラーの描き分けは?」など、ちょっとした疑問が出てくるのではないでしょうか。連載では、浄書家の山田悠人さんに、楽譜制作のルールや、演奏しやすい楽譜を作るポイントを解説していただきます。
今回のテーマは、「楽譜制作のルール~記譜法を知っておこう」。
◆世界史から読み解く 音楽史(広瀬大介)
18世紀から20世紀に至る世界史の大事件と、それを描いた、あるいはそれに影響を受けた音楽作品にスポットを当てることで、音楽をより深く愉しめるようになる連載。同時代の日本の状況にも目を向け、毎回ミニミニ年表で整理していきます。
今回は、「クロード・ドビュッシー(1)~フランス第三共和政の時代」。
◆イタリア語のニュアンスで理解する きほんの音楽用語(関 孝弘/ラーゴ・マリアンジェラ)
「音楽用語」と呼ばれている単語は、イタリアでは日常会話で使われている言葉です。生活の場面ではどんなときに使うか、本来はどんなニュアンスがあるのかが分かると、音楽用語が身近に感じられ、より生き生きとした演奏になるのではないでしょうか。連載では、初級の楽曲によく出てくる音楽用語を中心にご紹介します。
今月のテーマは、「厳かな雰囲気を感じさせる言葉~Maestoso,Religioso」です。
◆チェルニークリニック(奈良井巳城)
『チェルニー30番』を1曲ずつ解説し、練習の目的、取り組み方、練習法などを徹底解剖していきます。今回は、第5番のリズムでみんな大混乱です!
◆音で遊ぶ ピアノに親しむ はじめての即興演奏(大城依子)
“即興演奏は難しい”というイメージがあるかもしれませんが、まだ楽譜の読めない小さな子も楽しくレッスンできる方法を大城依子先生に教えていただきます。
今回のテーマは、「メシアン音階(メシアンモード)」。
教える
◆モンテッソーリ教育からヒントを得た 子どもの自立心とピアノを弾く手 を育てる 手づくりレッスングッズ(大原由紀)
レッスンでモンテッソーリ教育のアイディアを取り入れている大原由紀先生に、その理念に基づいた「手づくりレッスングッズ」をご紹介いただきます。
第3回は、「洗濯ばさみと鍵盤カード」。
◆導入期から一人で読めて弾ける子を育てる! あやか先生の読譜指導(永瀬礼佳)
大好評だった連載『入会2年で音大入試問題が解けるようになる!あやか先生の楽典』の著者・永瀬礼佳先生による「読譜指導」の連載。「ド」が分からない生徒が、自宅で一人で読んで弾けるようになるまでの指導の流れやポイントをじっくり解説していただきます。
第4回は、「楽しく覚えられる リズムと拍子のレッスン」。
◆バッハ《インヴェンション》が楽しくなるレッスン(福田ひかり)
バッハの《インヴェンション》を実際のレッスンでどのように指導したらよいのか、悩まれる先生は少なくないのではないでしょうか? 生徒の目を輝かせるためには……そこでご提案、子どもが大好きな「謎解き」をレッスンに取り入れてみるのはいかがでしょうか?謎が詰まった《インヴェンション》は、うってつけとも言えます。曲のしくみや歌い方を生徒さんと一緒に探しながら、楽しく創造的なレッスンを目指してみませんか?
今回は、「第7番 ホ短調」の前編をお届けします。「ムジカノーヴァYouTubeチャンネル」に筆者による動画の補足解説をアップしています。こちらもぜひご参照ください。
「ムジカノーヴァYouTubeチャンネル」
https://www.youtube.com/channel/UCCws_TIjSvpe23BDvjVBnVg
◆先生像からみえてくる音楽像 作曲家のレッスンを覗いてみたら……(内藤 晃)
歴史上の作曲家たちが「先生」としてどんな指導をしていたかを、弟子や友人などの残した言葉から読み解き、それぞれの作曲家の音楽像に近づくヒントを探ります。
第4回は、「師としてのモーツァルト(後編)」。
◆ポピュラー音楽指導塾~リズム力をつけよう!~(佐土原知子)
34年ほど前からポピュラー曲を積極的にレッスンに取り入れてきた著者が、明日のレッスンに使える様々な手法や情報をご紹介する連載。ポピュラーを4つのリズム区分に分け、ジャンル別に「演奏と指導のポイント」をお伝えしていきます。
今回は、レッスン教材におすすめのサンバオリジナル曲をご紹介します!
◆石井なをみ先生の 子どもに教えるベートーヴェン《ピアノ・ソナタ》 おもしろ誌上レッスン(石井なをみ)
ベートーヴェンの《ピアノ・ソナタ》というとレベルの高いイメージが強く、解説書も上級者向けのものばかり。でも、なかには中級レベルの生徒さんが演奏する機会の多い曲も存在します。そこで、この連載ではそれらの曲をピックアップし、その指導法を、数々のコンクールで入賞者を多数輩出されている石井なをみ先生に、自身のレッスンを再現する形でご紹介いただきます。
第5回は、「第7番 第2楽章 ②展開部(第125~183小節)」。
◆ピアノの先生のiPad活用術~動画編集編~(足立由起子)
教室運営やレッスンに役立つiPadを使った動画編集方法を、足立由起子先生に解説していただきます。第7回は、「Canvaを使ってみよう①~YouTubeサムネイルの作成」。
◆A4一枚でまとめよう! トラブルを未然に防ぐ 教室規約の作り方&運用法(古内奈津子)
あらかじめ教室規約を作っておくことで、思わぬトラブルを防ぐことができます。教室規約を作るときに考えておきたいことや、実際にどのように運用していくとよいか、古内奈津子先生に解説していただきます。
今回のテーマは「ミスマッチ入会を防ぐための規約の伝え方」です。
◆御木本メソッドのテクニック指導 幼少期からピアニストの手を育てる(藤田 尚)
生徒さんの手や姿勢に関する悩みを解決する方法を、御木本メソッドの講師である藤田尚先生に紹介していただきます。よく分かる解説動画付き。
今月のテーマは、「姿勢が保てない」。
◆作曲家が贈る 未来のレッスン(樹原涼子/轟千尋/春畑セロリ)
樹原涼子、轟千尋、春畑セロリによる本誌のリレー連載が『ある日、オリーブの丘で』という楽譜になりました。作曲者が自作を題材に、楽譜を通して作曲家と対話し、自分の表現を生み出せるような「未来のレッスン」を提案する、全12曲の贅沢なワークです。
第6回のテーマは「響きの秘密を探る」で、曲は「と、も、だ、ち?」(春畑セロリ作曲)。
楽しむ
◆『アーニャの冒険』12.魔法の杖(田中カレン/ティファニー・ビーク)
国際的に活躍される作曲家の田中カレンさんがお話と音楽を、イギリス人イラストレーターのティファニー・ビークさんがイラストを担当される大型企画。お話とイラストを巻頭カラーに、楽譜と作曲者による演奏アドバイスを巻末とじ込みにて掲載していきます。
◆Always with music(阪田知樹)
音楽に真摯に向き合い、研鑽を重ねる阪田知樹さんに、いま関心のあることや考えていることについて語っていただきます。
今回のテーマは「響きを創造する」。
◆CD&BOOK(長井進之介)
ピアニストであり、音楽ライターである長井進之介さんに、レッスンに役立つCDや書籍の解説をしていただきます。
◆ふたりで弾きたい! ピアノ映えJ-POP連弾(壺井一歩)
子どもにも大人にも人気のJ-POPを、最新曲から王道の曲まで、弾きやすく、かつ「映え」る連弾アレンジでお届けします。レベルは、プリモ・セコンドともにブルクミュラー程度。先生と生徒さん、お友達同士、兄弟姉妹、親子でお楽しみください。
第17回は、Adoの《阿修羅ちゃん》です。
[巻末とじ込み]
◆楽譜
田中カレン『アーニャの冒険』~12.魔法の杖
◆付録
Piano作曲家カード⑰
ピアノのレッスンによく登場する作曲家を、「バロック」「古典派」「ロマン派」「近現代」のカードも含め、生誕年順に毎月4枚ずつ掲載していきます。裏面には、作曲家の生涯がすぐに分かる「ミニミニ年譜」や、レッスンの小ネタとして使える「Lesson Memo」も掲載。ぜひ、コレクションしてご活用ください。
第17回は、「ラフマニノフ、ファリャ、ヨナッソン、近現代」。
コダーイ生誕140周年 「コダーイ・メソッド」が気になる
子どものいちばん身近にある「わらべうた」から始める「コダーイ・メソッド」は、日本でも取り入れやすく、導入期のソルフェージュ教育としても注目されています。「わらべうた」をピアノレッスンに取り入れる利点が再認識されている今、改めてこのメソッドの特徴や導入のしかたについて、コダーイの音楽教育に詳しい先生方に解説していただきました。
◆母語の自然な抑揚やリズムから始まる コダーイの考えた音楽教育(伊藤直美)
コダーイ音楽教育研究所で学び、ハンガリーで子どもたちへの音楽教育に貢献したことにより、文化勲章を叙勲されている伊藤直美先生に、コダーイの音楽教育の特徴を解説していただきました。
◆子どもの発達に合わせたレッスンができる コダーイが提唱した「わらべうた」(神野和美)
日本コダーイ協会の会長であり、子どもたちへの指導経験も豊富な神野和美先生に、コダーイが提唱した「わらべうた」を使った指導法を教えていただきました。
◆導入期の指導にぴったり! 歌心やリズム感を楽しく養えるコダーイの『ピアノの学校』(須田美穂)
コダーイの音楽教育の理念が反映された教本『ピアノの学校』。レッスンで活用されている須田美穂先生に、子どもたちへの言葉かけの仕方や伴奏例などを教えていただきました。
[今月の課題曲]
『メトードローズ・ピアノ教則本』より《冬さん、さようなら!》
(2021年11月号~2022年12月号選曲者:福山奈々)
[トピックス]
◆阪田知樹ピアノ編曲集『ヴォカリーズ』を語る(阪田知樹)
若手実力派ピアニストとして知られ、作編曲家としての顔を持つ阪田知樹さんによる待望の編曲集『ヴォカリーズ』。広く親しまれている歌曲を、旋律の美しさと音楽性に軸をおきながら、最初からピアノのために書かれた楽曲であるかように生まれ変わらせています。ラフマニノフ《ヴォカリーズ》では、歌曲版に基づく編曲に加え、管弦楽版に基づいて編曲した「簡易版」も収載。曲集全体の編曲方針について、阪田知樹さんに解説していただきました。
◆Interview ダニェル・チヒ博士 ポーランド音楽出版社ディレクター
今秋、日本で青少年のための「ショパンランドコンクール」を初開催(道下京子)
今年9月から10月にかけて、「ショパンランドコンクール」が初めて開催されます。このコンクールを株式会社東音企画とともに主催しているポーランド音楽出版社ディレクターのチヒ博士にお話をうかがいました。
◆[告知]ムジカノーヴァ オンラインスクール第3弾~ピアノ指導の幅が広がり、学びが深まる注目の5講座!
『ムジカノーヴァ』の誌面と連動した特別オンラインセミナーシリーズを、今年度も開催します! 今回のシリーズでは、前回までにご受講いただいた方からの要望にお応えして連載が実現した、春畑セロリ先生による「ブルクミュラー18 の練習曲」、大城依子先生による「即興演奏」の連載のほか、「ソナチネ演奏法」(佐藤卓史先生)、「イタリア語のニュアンスで理解する音楽用語」(関 孝弘先生)、「幼少期からピアニストの手をつくる」(藤田 尚先生)といった、注目連載をテキストにしたセミナーをお届けします。もっと指導の幅を広げたい、学びを深めたいとお考えのピアノの先生、学習者にお役立ちの内容です。ぜひふるってご参加ください!
◆[告知]『ムジカノーヴァ』読者による会員組織「ムジカノーヴァメンバーズ」はじまります!
このたび、『ムジカノーヴァ』の活用アイディアを読者の皆様と共有したり、よりよい記事作りのためにご意見を募集したりする場所を設けたいと考え、『ムジカノーヴァ』読者による会員組織「ムジカノーヴァメンバーズ」を開設いたしました! 会員限定の非公開Instagramでお題をアップしていきますので、その内容に沿った画像や動画などをご自身の Instagram上でタグ付けしてご投稿いただいたり、アンケートにご回答いただけたりしたらと考えています。ご投稿いただいた記事は、リポストさせていただく可能性も♪ 会員だけの特典もいっぱい! 皆様のご参加をお待ちしております!
◆Report 電子ピアノをもっと“文化的”に
開店1周年を迎えた電子ピアノ専門店/ピアノ教室otto秋葉原
全国的にも珍しい電子ピアノ専門店、「otto(オットー)秋葉原」が、7月に開店1周年を迎えました。電子ピアノの販売数がアコースティックピアノを大きく上回る今、この楽器の可能性をもっと広げようと尽力するottoでお話をうかがいました。
◆Report 金子勝子 門下生&門下出身生による55周年記念コンサート“音の調べ”(道下京子)
去る5月1日、東京・紀尾井ホールで開催された、金子勝子先生の門下生と門下出身生による55周年記念コンサートの模様をレポートします。
◆舞曲は踊る バッハを弾くためのバロック・ダンス入門(小倉貴久子)
バロック・ダンスの第一人者である浜中康子先生による、舞曲の踊り方や演奏のヒントを解説した本書。バロック時代の奏法にも詳しい小倉貴久子先生に紹介文をご寄稿いただきました。
[連載]
学ぶ
◆【不定期連載】語るひろば 江口文子とみんなで語る音楽の未来(長井進之介/ゲスト:外務大臣 林 芳正)
音楽の持つ力とは何でしょうか。この連載では、多くの心豊かな音楽家を育ててきた江口文子先生が、各界で活躍されている音楽を愛する方々をゲストにお迎えし、若い世代とのセッションを交えて音楽の可能性と未来を語り合います。
最初のゲストは、林芳正外務大臣です。大の音楽好きとして知られ、昨年の主要7カ国(G7)外相会合でジョン・レノン《イマジン》を即興演奏したことでも話題になりました。外交の最前線で重責を担う林大臣と江口先生を前と生徒たちが、ピアノを通じて対話を深めます。その様子を2回に分けてレポートする後編です。
◆コンクール課題曲にチャレンジ!(齊藤浩子)
人気のコンクールの課題曲の中から毎号1曲を取り上げ、その演奏・指導法を詳しく解説していきます。見ながら演奏できる書き込み楽譜と、テクニックの向上に役立つエチュード付き。今月は、『メトードローズ・ピアノ教則本 ピアノの1年生』より《冬さん、さようなら!》。
◆演奏が生まれ変わる! 佐藤卓史のソナチネ講座(佐藤卓史)
「ソナチネ」は、基本的な音楽の形式や表現方法を学ぶのに格好の教材ですが、どこか機械的に感じられ、苦手意識を持ってしまう生徒さんも少なくないのではないでしょうか? この連載では、『ソナチネアルバム』の中からよく弾かれる作品を1曲ずつ、全楽章を取り上げ、楽曲の構造を紐解きながら、そこからどのように音楽的表現に結びつけていくのか、ピアニストの佐藤卓史さんに解説していただきます。
第6回は、「クレメンティ:ソナチネ 作品20-1 ②第2楽章」。
◆ブルクの十八番(オハコ)~ブルクミュラー18の練習曲をひもとく~(春畑セロリ)
『25の練習曲』が最も有名で人気を博しているブルクミュラーですが、彼の作曲家生活のもっとも終盤に書かれた『18の練習曲』にこそ、その熟練した筆の力と音楽性がこもっていると言えます。『25』の秘密を知りたければ、指導者にとって『18』をひもとくことは必須ではないでしょうか? そこで、音楽之友社刊の5冊のブルクミュラーの曲集で解説を担当された作曲家の春畑セロリさんが、『18の練習曲』を毎月1曲ずつ取り上げ、その音楽を分かりやすく柔軟に研究していきます。
第7回は「第7曲《子守歌》」です。
◆脳神経内科医のピアニストが解説 知っておきたい ピアノ演奏における脳と身体のしくみ(上杉春雄)
ピアノを弾く人・教える人の間で常に関心の高いテーマの一つである「脳とピアノ演奏の関係」。ピアニストで脳神経内科医の上杉春雄さんに、脳科学の最前線の話題やピアノ演奏に役立つアドバイスなどを、読みやすいエッセイの形で連載いただきます。
第20回は「手指の筋②虫様筋と骨間筋」。
◆浄書家が秘訣をご紹介します! 演奏しやすい楽譜を作るテクニック(山田悠人)
いざ楽譜を制作しようとすると、「楽譜の冒頭を空けるのはなぜ?」「タイやスラーの描き分けは?」など、ちょっとした疑問が出てくるのではないでしょうか。連載では、浄書家の山田悠人さんに、楽譜制作のルールや、演奏しやすい楽譜を作るポイントを解説していただきます。
今回のテーマは、「楽譜制作のルール~記譜法を知っておこう」。
◆世界史から読み解く 音楽史(広瀬大介)
18世紀から20世紀に至る世界史の大事件と、それを描いた、あるいはそれに影響を受けた音楽作品にスポットを当てることで、音楽をより深く愉しめるようになる連載。同時代の日本の状況にも目を向け、毎回ミニミニ年表で整理していきます。
今回は、「クロード・ドビュッシー(1)~フランス第三共和政の時代」。
◆イタリア語のニュアンスで理解する きほんの音楽用語(関 孝弘/ラーゴ・マリアンジェラ)
「音楽用語」と呼ばれている単語は、イタリアでは日常会話で使われている言葉です。生活の場面ではどんなときに使うか、本来はどんなニュアンスがあるのかが分かると、音楽用語が身近に感じられ、より生き生きとした演奏になるのではないでしょうか。連載では、初級の楽曲によく出てくる音楽用語を中心にご紹介します。
今月のテーマは、「厳かな雰囲気を感じさせる言葉~Maestoso,Religioso」です。
◆チェルニークリニック(奈良井巳城)
『チェルニー30番』を1曲ずつ解説し、練習の目的、取り組み方、練習法などを徹底解剖していきます。今回は、第5番のリズムでみんな大混乱です!
◆音で遊ぶ ピアノに親しむ はじめての即興演奏(大城依子)
“即興演奏は難しい”というイメージがあるかもしれませんが、まだ楽譜の読めない小さな子も楽しくレッスンできる方法を大城依子先生に教えていただきます。
今回のテーマは、「メシアン音階(メシアンモード)」。
教える
◆モンテッソーリ教育からヒントを得た 子どもの自立心とピアノを弾く手 を育てる 手づくりレッスングッズ(大原由紀)
レッスンでモンテッソーリ教育のアイディアを取り入れている大原由紀先生に、その理念に基づいた「手づくりレッスングッズ」をご紹介いただきます。
第3回は、「洗濯ばさみと鍵盤カード」。
◆導入期から一人で読めて弾ける子を育てる! あやか先生の読譜指導(永瀬礼佳)
大好評だった連載『入会2年で音大入試問題が解けるようになる!あやか先生の楽典』の著者・永瀬礼佳先生による「読譜指導」の連載。「ド」が分からない生徒が、自宅で一人で読んで弾けるようになるまでの指導の流れやポイントをじっくり解説していただきます。
第4回は、「楽しく覚えられる リズムと拍子のレッスン」。
◆バッハ《インヴェンション》が楽しくなるレッスン(福田ひかり)
バッハの《インヴェンション》を実際のレッスンでどのように指導したらよいのか、悩まれる先生は少なくないのではないでしょうか? 生徒の目を輝かせるためには……そこでご提案、子どもが大好きな「謎解き」をレッスンに取り入れてみるのはいかがでしょうか?謎が詰まった《インヴェンション》は、うってつけとも言えます。曲のしくみや歌い方を生徒さんと一緒に探しながら、楽しく創造的なレッスンを目指してみませんか?
今回は、「第7番 ホ短調」の前編をお届けします。「ムジカノーヴァYouTubeチャンネル」に筆者による動画の補足解説をアップしています。こちらもぜひご参照ください。
「ムジカノーヴァYouTubeチャンネル」
https://www.youtube.com/channel/UCCws_TIjSvpe23BDvjVBnVg
◆先生像からみえてくる音楽像 作曲家のレッスンを覗いてみたら……(内藤 晃)
歴史上の作曲家たちが「先生」としてどんな指導をしていたかを、弟子や友人などの残した言葉から読み解き、それぞれの作曲家の音楽像に近づくヒントを探ります。
第4回は、「師としてのモーツァルト(後編)」。
◆ポピュラー音楽指導塾~リズム力をつけよう!~(佐土原知子)
34年ほど前からポピュラー曲を積極的にレッスンに取り入れてきた著者が、明日のレッスンに使える様々な手法や情報をご紹介する連載。ポピュラーを4つのリズム区分に分け、ジャンル別に「演奏と指導のポイント」をお伝えしていきます。
今回は、レッスン教材におすすめのサンバオリジナル曲をご紹介します!
◆石井なをみ先生の 子どもに教えるベートーヴェン《ピアノ・ソナタ》 おもしろ誌上レッスン(石井なをみ)
ベートーヴェンの《ピアノ・ソナタ》というとレベルの高いイメージが強く、解説書も上級者向けのものばかり。でも、なかには中級レベルの生徒さんが演奏する機会の多い曲も存在します。そこで、この連載ではそれらの曲をピックアップし、その指導法を、数々のコンクールで入賞者を多数輩出されている石井なをみ先生に、自身のレッスンを再現する形でご紹介いただきます。
第5回は、「第7番 第2楽章 ②展開部(第125~183小節)」。
◆ピアノの先生のiPad活用術~動画編集編~(足立由起子)
教室運営やレッスンに役立つiPadを使った動画編集方法を、足立由起子先生に解説していただきます。第7回は、「Canvaを使ってみよう①~YouTubeサムネイルの作成」。
◆A4一枚でまとめよう! トラブルを未然に防ぐ 教室規約の作り方&運用法(古内奈津子)
あらかじめ教室規約を作っておくことで、思わぬトラブルを防ぐことができます。教室規約を作るときに考えておきたいことや、実際にどのように運用していくとよいか、古内奈津子先生に解説していただきます。
今回のテーマは「ミスマッチ入会を防ぐための規約の伝え方」です。
◆御木本メソッドのテクニック指導 幼少期からピアニストの手を育てる(藤田 尚)
生徒さんの手や姿勢に関する悩みを解決する方法を、御木本メソッドの講師である藤田尚先生に紹介していただきます。よく分かる解説動画付き。
今月のテーマは、「姿勢が保てない」。
◆作曲家が贈る 未来のレッスン(樹原涼子/轟千尋/春畑セロリ)
樹原涼子、轟千尋、春畑セロリによる本誌のリレー連載が『ある日、オリーブの丘で』という楽譜になりました。作曲者が自作を題材に、楽譜を通して作曲家と対話し、自分の表現を生み出せるような「未来のレッスン」を提案する、全12曲の贅沢なワークです。
第6回のテーマは「響きの秘密を探る」で、曲は「と、も、だ、ち?」(春畑セロリ作曲)。
楽しむ
◆『アーニャの冒険』12.魔法の杖(田中カレン/ティファニー・ビーク)
国際的に活躍される作曲家の田中カレンさんがお話と音楽を、イギリス人イラストレーターのティファニー・ビークさんがイラストを担当される大型企画。お話とイラストを巻頭カラーに、楽譜と作曲者による演奏アドバイスを巻末とじ込みにて掲載していきます。
◆Always with music(阪田知樹)
音楽に真摯に向き合い、研鑽を重ねる阪田知樹さんに、いま関心のあることや考えていることについて語っていただきます。
今回のテーマは「響きを創造する」。
◆CD&BOOK(長井進之介)
ピアニストであり、音楽ライターである長井進之介さんに、レッスンに役立つCDや書籍の解説をしていただきます。
◆ふたりで弾きたい! ピアノ映えJ-POP連弾(壺井一歩)
子どもにも大人にも人気のJ-POPを、最新曲から王道の曲まで、弾きやすく、かつ「映え」る連弾アレンジでお届けします。レベルは、プリモ・セコンドともにブルクミュラー程度。先生と生徒さん、お友達同士、兄弟姉妹、親子でお楽しみください。
第17回は、Adoの《阿修羅ちゃん》です。
[巻末とじ込み]
◆楽譜
田中カレン『アーニャの冒険』~12.魔法の杖
◆付録
Piano作曲家カード⑰
ピアノのレッスンによく登場する作曲家を、「バロック」「古典派」「ロマン派」「近現代」のカードも含め、生誕年順に毎月4枚ずつ掲載していきます。裏面には、作曲家の生涯がすぐに分かる「ミニミニ年譜」や、レッスンの小ネタとして使える「Lesson Memo」も掲載。ぜひ、コレクションしてご活用ください。
第17回は、「ラフマニノフ、ファリャ、ヨナッソン、近現代」。