• 管弦楽法
定価
13,200円 (本体12,000円+税)
判型・頁数
B5・576頁
発行年月
2006年2月
ISBNコード
9784276106826
商品コード
106820

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内容紹介

 ベルリオーズの『管弦楽法』(1844)は、名著として有名であり、また作曲家ベルリオーズが後代に及ぼした管弦楽法の影響を考えても、原著作物の歴史的な意義は、あらためて繰り返すまでもないだろう。本書は、これを、作曲者としてだけでなく指揮者としても活躍したR.シュトラウスがさらに補筆(1905)したものの邦訳。R.シュトラウスによる独語増補版では、ベルリオーズの原著に敬意を表しつつ、さらに当時の最新楽器事情や、自身の作曲語法などが丁寧に加筆されている。
本書の内容は非常に具体的で、各楽器の響きの特徴、楽器を活かすための使用箇所、使用方法、お奨めの調性などが記される。例えばヴァイオリンであれば、すべての調の響きの特長とその相対的な弾きやすさ(ニ長調は演奏が容易で、響きは陽気)などが記されている。
 ベルリオーズとR.シュトラウスによる楽器解説は、当時の楽器の機能や限界などを知ることの手がかりともなっている。また、グルックからワーグナーまで、古今作曲家および自身のスコア150点以上を示しながら、各楽器を最大限に活かす作曲法を解説し、二人が過去の作曲家たちから学び取ったこと、自身の作品で試みていることが語られている。原書は、フランス語、ドイツ語ではもちろん、英語、イタリア語、スペイン語、ロシア語訳など、各国で翻訳され、多くの作曲家たちに影響を及ぼしている。ベルリオーズの執筆から約150年、R.シュトラウスの補筆から約100年が経った今、この著作が後代に与えた影響を振り返るとともに、再び光をあてることで、音楽が当時どのように奏され、解されていたかを知る資料としても貴重である。

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目次

献辞
リヒャルト・シュトラウスによる序文

楽器法について
ベルリオーズによる序論
楽器について

弦楽器
弦楽器
ヴァイオリン
ヴィオラ
ヴィオラ・ダモーレ
ヴィオラ・ダ・ガンバ
チェロ
コントラバス
撥弦楽器
ハープ
ギター
マンドリン
鍵盤楽器
 ピアノ

管楽器
木管楽器
リード楽器
オーボエ
オーボエ・ダモーレ
イングリッシュ・ホルン
ファゴット
バソン・カント(テナルーン)
コントラファゴット
クラリネット族
アルト・クラリネット
バス・クラリネット
バセット・ホルン
コントラバス・クラリネット
クラリネット族の改良
リードのない楽器
フルート
ピッコロ
アルト・フルート
鍵盤付きの木管楽器
 オルガン
マウスピースのある金管楽器
ナチュラル・ホルン
ヴァルヴ・ホルン
トランペット
コルネット
トロンボーン族
アルト・トロンボーン
テナー・トロンボーン
バス・トロンボーン
ヴァルヴ式アルト・トロンボーン
チューバ族
ビューグルまたはクラリオン
有鍵ビューグル
ヴァルヴ式ビューグル
バス・オフィクレイド
アルト・オフィクレイド
コントラバス・オフィクレイド
F管ボンバルドン
バス・チューバ
 マウスピースを使う木管楽器
セルパン
ロシアン・ファゴット
 声楽

打楽器
 打楽器
  ティンパニ
ベル(鐘)
鉄琴(Les jeux de timbres)
グロッケンシュピール(Jeu de cloches)
鍵盤付きハーモニカ(グラス・ハーモニカ)
アンティーク・シンバル
大太鼓(バス・ドラム)
シンバル
タムタム
タンブリン
小太鼓
中太鼓
トライアングル
トルコのクレセント

新しい楽器
 サクソフォーン族
 サクソルン族
 サクソトロンバ族
 サクスチューバ族
コンサーティーナ
アレクサンドルのメロディウム・オルガン
長い音を演奏できるアレクサンドルによるピアノ・メロディウム
オクトバス
オーケストラ

指揮者・指揮法の理論

監修者による解題
訳者による解題
索引