内容紹介
1888年10月から翌89年8月に掛けて作曲された、『白鳥の湖』に続くバレエ作品。台本は17世紀フランスの作家シャルル・ペローの童話『眠れる森の美女』に着想を得て、フセーヴォロジスキイとプティパが共同で書き上げたもの。打ち合わせの段階から、プティパからチャイコフスキーへ詳細な「作曲指示書」が手渡され、台本、舞踏、音楽、美術等が稀に見る完成度で調和した、19世紀クラシック・バレエ最良の作品となった。
舞台は17世紀フランス、ルイ14世の時代を模した「フロレスタン14世の王宮」。王女オーロラの命名式に招待されなかった妖精カラボスの邪悪な予言と、リラの精の予言(魔法の拮抗)。糸紡ぎの針で指を刺したオーロラとともに、100年の眠りにつく王宮の人々。100年後、若いデジレ王子がリラの精に導かれて、王宮に入り、オーロラに口づける。王宮の人々も次第に目覚め、デジレ王子と王女オーロラはめでたく結婚する。
音楽的には、善(リラ)と悪(カラボス)の対立、眠りと目覚め(子どもから大人への変容)、王宮(地上的世界)と眠り(魔法と奇跡の世界)の対比、帝政への賛美、など複数のテーマが多層的に絡み合い、色彩豊かなドラマを作り上げる。全曲を通じての調性配置は、リラ(ホ長調)とカラボス(ホ短調)、幸福な結末(ト長調~ト短調)、王宮(変ホ長調)、奇跡の世界(ハ長調)等とほぼ長調に支配される。
組曲を編むことについて、作曲者の考えは二転三転したと伝えられ、存命中に組曲が出版されることはなかった。1899年ユルゲンソンから出された組曲66aは、出すなら選曲は彼に、と作曲者が指名したジローティによるものと考えられている。
舞台は17世紀フランス、ルイ14世の時代を模した「フロレスタン14世の王宮」。王女オーロラの命名式に招待されなかった妖精カラボスの邪悪な予言と、リラの精の予言(魔法の拮抗)。糸紡ぎの針で指を刺したオーロラとともに、100年の眠りにつく王宮の人々。100年後、若いデジレ王子がリラの精に導かれて、王宮に入り、オーロラに口づける。王宮の人々も次第に目覚め、デジレ王子と王女オーロラはめでたく結婚する。
音楽的には、善(リラ)と悪(カラボス)の対立、眠りと目覚め(子どもから大人への変容)、王宮(地上的世界)と眠り(魔法と奇跡の世界)の対比、帝政への賛美、など複数のテーマが多層的に絡み合い、色彩豊かなドラマを作り上げる。全曲を通じての調性配置は、リラ(ホ長調)とカラボス(ホ短調)、幸福な結末(ト長調~ト短調)、王宮(変ホ長調)、奇跡の世界(ハ長調)等とほぼ長調に支配される。
組曲を編むことについて、作曲者の考えは二転三転したと伝えられ、存命中に組曲が出版されることはなかった。1899年ユルゲンソンから出された組曲66aは、出すなら選曲は彼に、と作曲者が指名したジローティによるものと考えられている。
曲目
- 1 バレエ組曲「眠れる森の美女」 作品66a 【スコア】 作曲:チャイコフスキー
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