• ムジカノーヴァ 2022年1月号

雑誌 ムジカノーヴァ

ピアノを学ぶ・教える・楽しむ人の雑誌

ムジカノーヴァ 2022年1月号

  • 海外のピアノレッスンが知りたい
  • 今月の課題曲:J.S.バッハ《フランス組曲第3番》より〈アルマンド〉
定価
922円 (本体838円+税)
判型・頁数
A4変
発行年月
2021年12月
JANコード
4910085190120
商品コード
182201

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内容紹介

[特集]
海外のピアノレッスンが知りたい

ショパン国際ピアノコンクールで海外のピアニストの演奏に触れ、各国の奏法や演奏表現の違いから、その国のピアノ教育に興味を持たれた方も多いのではないでしょうか?
 海外のピアノレッスンの内容を知ることで、日本のピアノレッスンにはない要素を発見したり、様々なヒントも得られることでしょう。
 そこで、各国のピアノ指導に詳しい筆者や、海外在住のピアノ指導者に、その国のピアノレッスンの様子や使用教材などを紹介していただきます。

◆金子三勇士さんに聞く ハンガリーのピアノ教育事情(長井進之介)
◆チェコのピアノレッスン~教師が生徒を心から愛し、可愛がり、精いっぱい教える(沢 由紀子)
◆イタリアのピアノレッスン~伝統的なカリキュラムと歌の国の土壌がピアニストを育む(黒田亜樹)
◆フランスのピアノレッスン~生徒の個性を尊重し、様式の理解や曲想の表現を重視(船越清佳)
◆ドイツのピアノレッスン~プレレッスンが充実し、早い時期に基礎知識を身につける(福本直子)
◆フィンランドのピアノレッスン~「育む」ことを大切にした、息の長い教育(久保春代)
◆カナダのピアノレッスン~個性豊かなピアニストが多いのは、多様性を尊重する文化の賜物(安田裕子)
◆ロシアのピアノレッスン~忍耐と厳しさ、音楽への深い愛情をもって育てる(曲尾雅子)
◆座談会 江口玲先生と韓国芸術綜合学校留学経験者が語る 韓国の熱いピアノ教育(長井進之介)

[今月の課題曲]
J.S.バッハ《フランス組曲第3番》より〈アルマンド〉
(2021年11月号~2022年10月号選曲者:福山奈々)

[トピックス]
◆【告知】永瀬礼佳「あやか先生の楽典」オンラインセミナー

◆ニ短調ピアノ協奏曲の系譜~ラフマニノフの「ピアノ協奏曲への道」後編(鐵 百合奈×小岩信治)
 本誌2021年3、4月号で、フンメルからメンデルスゾーン~チェルニー~アルカン~クララ・ヴィーク~シューマンへ至るイ短調協奏曲の系譜を辿った音楽学者とピアニストの対話。その好評を受け、今回は第2弾としてニ短調協奏曲の系譜を辿ります。後編は、ブラームス、アントン・ルビンシテイン、ラフマニノフが登場します。

◆『みんなのピアノワールド 連弾ベストセレクション』を弾こう
~ほんの少しのスパイスで、ポップスらしいノリになる!~(春畑セロリ)
春畑セロリさん、原川健さん、秋透さん、布施威さんの4名の作編曲家Take II Keysが、発表会に役立つようにと編纂した連弾曲集『みんなのピアノワールド 連弾ベストセレクション』。編纂メンバーの一人である春畑セロリさんに、特にポップス・アレンジの曲で、ポップスらしいノリを表現できる「ちょっとしたコツ」を教えていただきました。他のポップス曲にも応用できる演奏法です。

◆プロの常識 ピアノを教えるための 全10章(北村智恵)
大学で20年以上にわたって「ピアノ教授法」の講義も担当した北村智恵先生が、生徒の段階に合わせて、指導のポイントをまとめた書籍を出版されました。子どもたちに伝わりやすい説明の例も、豊富に掲載されています。著者の北村先生に、本書の紹介をしていただきました。

[連載]
学ぶ
◆コンクール課題曲にチャレンジ!(杉浦日出夫)
 人気のコンクールの課題曲の中から毎号1曲を取り上げ、その演奏・指導法を詳しく解説していきます。見ながら演奏できる、書き込み楽譜付き。今月は、J.S.バッハ《フランス組曲第3番》より〈アルマンド〉
◆【隔月連載】私的ベートーヴェン演奏論(仲道郁代)
 ピアニストの仲道郁代さんが、ベートーヴェンの楽譜から何をどのように捉え、推理し、音にしていくのか、実際の作品をもとに独自の演奏論を紹介する連載。
 今回は、《ピアノ・ソナタ第24番「テレーゼ」》を取り上げます。
◆イタリア語のニュアンスで理解する きほんの音楽用語(関 孝弘/ラーゴ・マリアンジェラ)
 「音楽用語」と呼ばれている単語は、イタリアでは日常会話で使われている言葉です。生活の場面ではどんなときに使うか、本来はどんなニュアンスがあるのかが分かると、音楽用語が身近に感じられ、より生き生きとした演奏になるのではないでしょうか。連載では、初級の楽曲によく出てくる音楽用語を中心にご紹介します。
 今月のテーマは、「躍動感のある表現~Vivace、Vivo、Brio、Brioso」です。
◆脳神経内科医のピアニストが解説 知っておきたい ピアノ演奏における脳と身体のしくみ(上杉春雄)
 ピアノを弾く人・教える人の間で常に関心の高いテーマの一つである「脳とピアノ演奏の関係」。ピアニストで脳神経内科医の上杉春雄さんに、脳科学の最前線の話題やピアノ演奏に役立つアドバイスなどを、読みやすいエッセイの形で連載いただきます。 
 第13回は「リズム“感”のお話〈その1〉その正体を脳の働きから探る」。
◆ピアノテーマパーク~バロックから近現代のやさしい名曲の背景をたどる~(江口文子)
 「つながる音切れる音」「両手の対話」「リズムと踊り」「色と形と構成」の4つのテーマごとに、4期の名曲を集めた楽譜『4期のピアノテーマパーク』(江口文子先生監修)と連動した連載です。「自由な気持ちが音楽のはじまり」「心に浮かんだイメージを大切に育ててほしい」という、江口先生の思いが詰まったページです。創作漫画ユニット・留守keyさんによるイラストも魅力。
 第21回は、「バルトークの《にぎやかな市場》」です。
◆【最終回】特別付録 大型ポスター『ヴィジュアル音楽史』解説 第5回 近現代(音楽史:湯浅玲子、西洋史:広瀬大介)
 ポスターに載っている項目の理解を深めるための、音楽史と西洋史の解説を時代別にお届けします。
◆【最終回】はじめての ドホナーニ教則本(鈴木啓資)
 ハンガリー生まれの音楽家であり、卓越した技術を持ったピアニストとして世界中で活躍したドホナーニ・エルネーは、多忙な演奏活動の傍ら、若い頃から教育にも力を入れていました。ドホナーニが残した教則本「確かなピアノテクニック習得のための必須の教則本」は、「指の独立と強化」を効率よく習得できるものとして知られており、日本人唯一のドホナーニ直系の流れをくむ研究者が、研究に基づいた解説および練習法を全6回にわたりお伝えします。
 最終回は、「第17番」「第17a番」の解説。

教える
◆【最終回】入会2年で音大入試問題が解けるようになる!あやか先生の楽典 ~レッスン応用編:楽典の知識を「表現」に結び付けよう~(永瀬礼佳)
 人気連載『入会2年で音大入試問題が解けるようになる! あやか先生の楽典ドリル』(2019年3月号~2021年7月号)での学習内容をレッスンに反映する方法について、3回にわたって、実例とともにご紹介します。第3回の最終回は「『6つの宿題』を出す時のポイント」。
◆練習しない子のための 教材選び(山本美芽)
 保護者の協力のもと、家庭で練習をしてくるのが当たり前だった昭和のピアノのレッスン風景は、令和の現代において様変わりしています。子どもも大人も忙しく、ピアノの開始年齢が多様化し、進み具合が年齢ではくくれない時代に。この連載では全12回にわたり、入会から「両手奏」までを一つのゴールとして、現代のピアノ指導者に欠かせない力=「生徒さん一人ひとりに合わせた教材選び」のノウハウをお伝えします。 
 第6回は「譜読みから初見への導き方」。「ムジカノーヴァYouTubeチャンネル」に筆者による動画の補足解説をアップしています。こちらもぜひご参照ください。

「ムジカノーヴァYouTubeチャンネル」
 https://www.youtube.com/channel/UCCws_TIjSvpe23BDvjVBnVg

◆生徒を変身させる 24のキーワード(根津栄子)
 『こどものスケール・アルペジオ』の著者としても知られる根津栄子先生に、テクニック・表現・ステージマナーの3分野にわたり、生徒を無理なく上達させるコツを分かりやすいキーワードの形でご紹介いただきます。
 今月のキーワードは、「ステージに出てきた瞬間から姿が見えなくなるまでが?」。
◆保護者と良好な関係を築くための 伝え方講座(古内奈津子)
 保護者との間でよくある問題を例に、良好な関係性を保ちながらスムーズに教室を運営していくための「指導者としての考え方」や「保護者への具体的な伝え方」をお伝えしていきます。
 今回は、「反抗期の親子の衝突で、練習がうまくいかない場合の伝え方」です。
◆御木本メソッドのテクニック指導 幼少期からピアニストの手を育てる(藤田 尚)
 生徒さんの手や姿勢に関する悩みを解決する方法を、御木本メソッドの講師である藤田奈緒先生に紹介していただきます。よく分かる解説動画付き。
 今月のテーマは、「小指が安定しない」。
◆【最終回】私の小さな「フォルマシオン・ミュジカル」(津覇えりな)
 フランスで生まれた総合的音楽基礎教育「フォルマシオン・ミュジカル」は、時代、特定の作曲家やジャンル、楽器編成等に偏ることなく様々な楽曲を用いながら、音楽家に必要とされる音楽基礎能力をバランスよく育てる指導法です。レッスン内容は読譜、リズム、視唱、聴音、楽典、鑑賞、アナリーゼ、音楽史と幅広く、子どもたちの年齢・学習レベルに合わせた様々なアプローチによる学習が行われますが、指導内容が豊かであるがゆえに、「取り入れたいけれど何から手を付けたらよいのか……」と悩まれる方も少なくないようです。そこで、日本のピアノ指導者がもっと気軽にフォルマシオン・ミュジカルを個人レッスンやグループレッスンに取り入られるように、初級~中級レベルのピアノ作品を用いて、他の楽曲にも応用できるフォルマシオン・ミュジカル的視点によるアプローチをお届けします。著者は、フランスの公立音楽学校でフォルマシオン・ミュジカルを指導されている、津覇えりなさんです。
 最終回は、「混合拍子を感覚的に学ぶアプローチ」。
◆バッハ《インヴェンション》が楽しくなるレッスン(福田ひかり)
 バッハの《インヴェンション》を実際のレッスンでどのように指導したらよいのか、悩まれる先生は少なくないのではないでしょうか?生徒の目を輝かせるためには……そこでご提案、子どもが大好きな「謎解き」をレッスンに取り入れてみるのはいかがでしょうか?謎が詰まった《インヴェンション》は、うってつけとも言えます。曲のしくみや歌い方を生徒さんと一緒に探しながら、楽しく創造的なレッスンを目指してみませんか?
 今月は、「第12番 イ長調」の後編をお届けします。「ムジカノーヴァYouTubeチャンネル」に筆者による動画の補足解説をアップしています。こちらもぜひご参照ください。

【福田ひかり先生によるオンラインセミナー開催】
2022年1月25日(火)10:30~12:30
連載でこれまでに取り上げた第1、4、8、13、14番について、ピアノ演奏を交えながら、生徒への伝え方の極意をお届けします。
コチラ

◆ポピュラー音楽指導塾~リズム力をつけよう!~(佐土原知子)
 34年ほど前からポピュラー曲を積極的にレッスンに取り入れてきた著者が、明日のレッスンに使える様々な手法や情報をご紹介する連載。ポピュラーを4つのリズム区分に分け、ジャンル別に「演奏と指導のポイント」をお伝えしていきます。
 今回は「ロック&ポップス系のまとめ」として、これらのリズムのおさらいをします。オンラインレッスンなどでも活用できるよう、リズム音源のQRコード付きでお届けします!
◆3世代で楽しく日本を歌い継ごう わらべうたdeソルフェージュ(井上史枝)
 「日本人の四季を大切にする気持ちを伝えていきたい」。そんな想いから、ピアノ教室でわらべうたをソルフェージュとして取り入れている筆者。「音数が少ない」「どの音からでも歌える」「言葉や節が楽しい」など、わらべうたにはソルフェージュ教材として最適で、さらに3世代で楽しむことができます。この連載では、毎月季節に合ったわらべうたを取り上げ、レッスンメニューを伴奏譜付きでお届けします。
 今月のテーマは、「干支のうた」。「ムジカノーヴァYouTubeチャンネル」に筆者によるレッスン例などの動画をアップしています。こちらもぜひご参照ください。

楽しむ
◆『アーニャの冒険』5.森の妖精(田中カレン/ティファニー・ビーク) 
 国際的に活躍される作曲家の田中カレンさんがお話と音楽を、イギリス人イラストレーターのティファニー・ビークさんがイラストを担当される大型企画。お話とイラストを巻頭カラーに、楽譜と作曲者による演奏アドバイスを巻末とじ込みにて掲載していきます。
◆反田恭平の 新時代のクラシック(反田恭平)
 ピアニストとしての活動に留まらず、レーベルの立ち上げ、オーケストラのための会社の設立など、新しいことを次々に実現している反田恭平さん。その活動内容や信念、これからのクラシック業界について思うことを、様々な視点から綴っていただきます。
 最終回第4回は、「ショパン国際ピアノコンクールを終えて」。
◆ピアノをめぐる情景(青澤隆明)
 音楽評論家として活躍する著者が、『ムジカノーヴァ』読者に向けて厳選したディスク、ピアニスト、コンサート等について綴ります。読後はピアノについてもっともっと知りたくなるエッセイです。
◆フランス音楽を旅する(堀江真理子)
 フランス音楽を得意とし、フォーレのピアノ曲、室内楽全曲演奏会を成功させたピアニストの堀江真理子さんが、「フランス音楽ってよく分からない」というあなたと一緒にフランス的なるものを探す旅へ。フランスの歴史や多様な風土、文化をとおしてフランス音楽の流れを辿り、演奏のヒントを見つけます。
 第11回は「新たな音色の世界を切り開いたオリヴィエ・メシアン」。
◆CD&BOOK(長井進之介)
 ピアニストであり、音楽ライターである長井進之介さんに、レッスンに役立つCDや書籍の解説をしていただきます。
◆今月の逸品~Shigeru KawaiグランドピアノSK-2
 ピアノメーカーの最新情報をお伝えする連載。第7回は河合楽器製作所で、ショパン・コンクールのファイナルでも活躍した「SK-EX」の素材と技が惜しみなく注ぎ込まれたピアノ「Shigeru KawaiグランドピアノSK-2」についてご紹介します。
◆ふたりで弾きたい! ピアノ映えJ-POP連弾(壺井一歩)
 子どもにも大人にも人気のJ-POPを、最新曲から王道の曲まで、弾きやすく、かつ「映え」る連弾アレンジでお届けします。レベルは、プリモ・セコンドともにブルクミュラー程度。先生と生徒さん、お友達同士、兄弟姉妹、親子でお楽しみください。
 第10回は、GReeeeNの《キセキ》です。

[巻末とじ込み]
◆楽譜
田中カレン『アーニャの冒険』~5.森の妖精
 
◆付録 
Piano作曲家カード⑩
 ピアノのレッスンによく登場する作曲家を、「バロック」「古典派」「ロマン派」「近現代」のカードも含め、生誕年順に毎月4枚ずつ掲載していきます。裏面には、作曲家の生涯がすぐに分かる「ミニミニ年譜」や、レッスンの小ネタとして使える「Lesson Memo」も掲載。ぜひ、コレクションしてご活用ください。
 第10回は、「ケーラー、フランク、スメタナ、リヒナー」。