雑誌 ムジカノーヴァ
ピアノを学ぶ・教える・楽しむ人の雑誌
ムジカノーヴァ 2021年12月号
- 児童心理からみた効果的な自宅練習法
- 今月の課題曲:クーラウ《ソナチネ》Op.20-1 第1楽章
内容紹介
[特集]
児童心理からみた効果的な自宅練習法
ピアノは自宅で練習しなければ上達しない習い事です。しかし、現代の子どもは塾や他の習い事もあって忙しく、サポートを望みたい保護者も同じく多忙です。そこで、児童心理からみた適切な言葉かけやモチベーション・アップの方法、ピアノ指導者が自身の子育てで実践した練習法、ヴェテラン指導者による生徒が上達する自宅練習のアドバイス等をお伝えします。生徒さんの自宅練習のお悩みをかかえる多くのピアノの先生に役立つ情報が詰まった特集です。
◆臨床心理士(明治大学教授)諸富祥彦先生にきく!なぜ練習してこないの?生徒のやる気を引き出すには――(長井進之介)
子どもや保護者との関係において共通点の多い学校現場でスクールカウンセラーを長年務められ、『教育音楽』誌で「教師の悩み相談室」を10年以上担当されている諸富先生にお話を伺い、専門家の立場からお悩み解決のヒントをたくさんいただきました。
◆石井なをみ先生直伝! 子どもたちのやる気が継続する 練習指導の10のポイント(橋本 彩)
子どもの力を伸ばす指導に定評のある石井なをみ先生に、練習指導の極意を教えていただきました。
◆ピアニストを育てた指導者が語る 子どもの練習意欲を高めるアプローチ法(久保山千可子)
ピアニスト、プロサッカー選手の2人のお子さんを育てられた、ピアノ指導者の久保山千可子先生に、子育てのモットーや、効果のあった練習の付き合い方、促し方などを教えていただきました。
◆保護者の効率的なサポートが鍵!自宅練習の声掛けのしかた 4つのポイント(五十嵐里佳)
保護者の適切な声がけが、自宅練習の鍵を握ります。サポートのしかたを冊子の形にして保護者に上手に伝えている五十嵐里佳先生に、そのポイントを教えていただきました。
[今月の課題曲]
クーラウ《ソナチネ》Op.20-1 第1楽章
(2021年11月号~2022年10月号選曲者:福山奈々)
[トピックス]
◆祝・第18回ショパン国際ピアノコンクール第2位入賞!反田恭平 スペシャル・インタヴュー(長井進之介)
世界三大コンクールの一つ、ショパン国際ピアノコンクールで、日本人最高位タイの第2位を見事受賞した反田恭平さんに、受賞から約1週間後にインタヴュー! 受賞をしての心境、コンクールを迎えるまでの準備、各ステージでの選曲のこだわり、将来の展望まで、多岐にわたってお話しいただきました。
◆第18回ショパン国際ピアノコンクールを振り返る(道下京子)
コンテスタントの個性が自由に展開した今年のショパン国際ピアノコンクール。第1次予選から本選まで順を追って、注目されたコンテスタントの演奏を中心にご紹介いただきました。
◆ニ短調ピアノ協奏曲の系譜~ラフマニノフの「ピアノ協奏曲への道」前編(鐵 百合奈×小岩信治)
本誌2021年3、4月号で、フンメルからメンデルスゾーン~チェルニー~アルカン~クララ・ヴィーク~シューマンへ至るイ短調協奏曲の系譜を辿った音楽学者とピアニストの対話。その好評を受け、今回は第2弾としてニ短調協奏曲の系譜を辿ります。
◆古典派を弾くときに知っておきたい 18世紀奏法の基本~小倉貴久子さんのレッスンから 後編(中嶋恵美子)
作曲家が作曲した時代の鍵盤楽器(打弦)でレッスンが受けられる、フォルテピアノ・アカデミーSACLAの第3回が7月に開催されました。講師のフォルテピアノ奏者・小倉貴久子さんのレッスンから、古典派を弾くときに知っておきたい18世紀奏法のポイントとなる項目を、ピアノ指導者の視点でレポートしていただきました。各項目にQRコードで動画を連動させていますので、ぜひ微妙なニュアンスを体感されてください。
◆ ♪ムジカノーヴァ オンラインスクール♪
世界史から読み解く ピアノ音楽史(広瀬大介)
「世界史から読み解く音楽史」を連載中の、広瀬大介先生(青山学院大学教授)による待望の講座。これまでの連載からモーツァルト、ベートーヴェン、ショパン、メンデルスゾーン、リスト、シューマン、シューベルト、ドビュッシーという8人のピアノ音楽に関わる作曲家をまとめて取り上げ、世界史の大事件と名曲誕生の影響関係を見ていくことで、作曲家への理解がより深まる、お得なダイジェスト版講座です。
※本記事が12/6(月)10:30~に開催されるセミナーのテキストとなります。
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ムジカノーヴァ オンラインスクール 第2弾~ピアノ指導者・学習者が今押さえておきたい 5つのトレンド講座
[連載]
学ぶ
◆コンクール課題曲にチャレンジ!(佐藤卓史)
人気のコンクールの課題曲の中から毎号1曲を取り上げ、その演奏・指導法を詳しく解説していきます。見ながら演奏できる、書き込み楽譜付き。今月は、クーラウ《ソナチネ》Op.20-1第1楽章。
◆イタリア語のニュアンスで理解する きほんの音楽用語(関 孝弘/ラーゴ・マリアンジェラ)
「音楽用語」と呼ばれている単語は、イタリアでは日常会話で使われている言葉です。生活の場面ではどんなときに使うか、本来はどんなニュアンスがあるのかが分かると、音楽用語が身近に感じられ、より生き生きとした演奏になるのではないでしょうか。連載では、初級の楽曲によく出てくる音楽用語を中心にご紹介します。
今月のテーマは、「『中庸』を意味する音楽用語の代表格~AndanteとModerato」です。
◆ピアノテーマパーク~バロックから近現代のやさしい名曲の背景をたどる~(江口文子)
「つながる音切れる音」「両手の対話」「リズムと踊り」「色と形と構成」の4つのテーマごとに、4期の名曲を集めた楽譜『4期のピアノテーマパーク』(江口文子先生監修)と連動した連載です。「自由な気持ちが音楽のはじまり」「心に浮かんだイメージを大切に育ててほしい」という、江口先生の思いが詰まったページです。創作漫画ユニット・留守keyさんによるイラストも魅力。
第20回は、「プロコフィエフの《行進曲》」です。
◆脳神経内科医のピアニストが解説 知っておきたい ピアノ演奏における脳と身体のしくみ(上杉春雄)
ピアノを弾く人・教える人の間で常に関心の高いテーマの一つである「脳とピアノ演奏の関係」。ピアニストで脳神経内科医の上杉春雄さんに、脳科学の最前線の話題やピアノ演奏に役立つアドバイスなどを、読みやすいエッセイの形で連載いただきます。
第12回は「暗譜についての提案〈まとめ〉“手の動きの記憶”について」。
◆特別付録 大型ポスター『ヴィジュアル音楽史』解説 第4回 ロマン派(音楽史:湯浅玲子、西洋史:広瀬大介)
ポスターに載っている項目の理解を深めるための、音楽史と西洋史の解説を時代別にお届けします。
◆はじめての ドホナーニ教則本(鈴木啓資)
ハンガリー生まれの音楽家であり、卓越した技術を持ったピアニストとして世界中で活躍したドホナーニ・エルネーは、多忙な演奏活動の傍ら、若い頃から教育にも力を入れていました。ドホナーニが残した教則本「確かなピアノテクニック習得のための必須の教則本」は、「指の独立と強化」を効率よく習得できるものとして知られており、日本人唯一のドホナーニ直系の流れをくむ研究者が、研究に基づいた解説および練習法を全6回にわたりお伝えします。
第5回は、「第16番」「第16a番」の解説。
教える
◆入会2年で音大入試問題が解けるようになる!あやか先生の楽典 ~レッスン応用編:楽典の知識を「表現」に結び付けよう~(永瀬礼佳)
人気連載『入会2年で音大入試問題が解けるようになる! あやか先生の楽典ドリル』(2019年3月号~2021年7月号)での学習内容をレッスンに反映する方法について、3回にわたって、実例とともにご紹介します。第2回は「調べ学習の注意点」。
◆練習しない子のための 教材選び(山本美芽)
保護者の協力のもと、家庭で練習をしてくるのが当たり前だった昭和のピアノのレッスン風景は、令和の現代において様変わりしています。子どもも大人も忙しく、ピアノの開始年齢が多様化し、進み具合が年齢ではくくれない時代に。この連載では全12回にわたり、入会から「両手奏」までを一つのゴールとして、現代のピアノ指導者に欠かせない力=「生徒さん一人ひとりに合わせた教材選び」のノウハウをお伝えします。
第5回は「譜読みの前に声と動きを真似る」。「ムジカノーヴァYouTubeチャンネル」に筆者による動画の補足解説をアップしています。こちらもぜひご参照ください。
◆生徒を変身させる 24のキーワード(根津栄子)
『こどものスケール・アルペジオ』の著者としても知られる根津栄子先生に、テクニック・表現・ステージマナーの3分野にわたり、生徒を無理なく上達させるコツを分かりやすいキーワードの形でご紹介いただきます。
今月のキーワードは、「カンタービレはオペラのアリアで」。
◆保護者と良好な関係を築くための 伝え方講座(古内奈津子)
保護者との間でよくある問題を例に、良好な関係性を保ちながらスムーズに教室を運営していくための「指導者としての考え方」や「保護者への具体的な伝え方」をお伝えしていきます。
今回は、「教室移動後のレッスン方針の伝え方」です。
◆私の小さな「フォルマシオン・ミュジカル」(津覇えりな)
フランスで生まれた総合的音楽基礎教育「フォルマシオン・ミュジカル」は、時代、特定の作曲家やジャンル、楽器編成等に偏ることなく様々な楽曲を用いながら、音楽家に必要とされる音楽基礎能力をバランスよく育てる指導法です。レッスン内容は読譜、リズム、視唱、聴音、楽典、鑑賞、アナリーゼ、音楽史と幅広く、子どもたちの年齢・学習レベルに合わせた様々なアプローチによる学習が行われますが、指導内容が豊かであるがゆえに、「取り入れたいけれど何から手を付けたらよいのか……」と悩まれる方も少なくないようです。そこで、日本のピアノ指導者がもっと気軽にフォルマシオン・ミュジカルを個人レッスンやグループレッスンに取り入られるように、初級~中級レベルのピアノ作品を用いて、他の楽曲にも応用できるフォルマシオン・ミュジカル的視点によるアプローチをお届けします。著者は、フランスの公立音楽学校でフォルマシオン・ミュジカルを指導されている、津覇えりなさんです。
第5回は、「【鑑賞】【リズム奏】アプローチ~モーツァルト 《キラキラ星変奏曲》を用いて」。
◆御木本メソッドのテクニック指導 幼少期からピアニストの手を育てる(藤田 尚)
生徒さんの手や姿勢に関する悩みを解決する方法を、御木本メソッドの講師である藤田奈緒先生に紹介していただきます。よく分かる解説動画付き。
今月のテーマは、「指先の関節がへこんでしまう」。
◆バッハ《インヴェンション》が楽しくなるレッスン(福田ひかり)
バッハの《インヴェンション》を実際のレッスンでどのように指導したらよいのか、悩まれる先生は少なくないのではないでしょうか?生徒の目を輝かせるためには……そこでご提案、子どもが大好きな「謎解き」をレッスンに取り入れてみるのはいかがでしょうか?謎が詰まった《インヴェンション》は、うってつけとも言えます。曲のしくみや歌い方を生徒さんと一緒に探しながら、楽しく創造的なレッスンを目指してみませんか?
今月は、「第12番 イ長調」の前編をお届けします。「ムジカノーヴァYouTubeチャンネル」に筆者による動画の補足解説をアップしています。こちらもぜひご参照ください。
【福田ひかり先生によるオンラインセミナー開催】
2022年1月25日(火)10:30~12:30
連載でこれまでに取り上げた第1、4、8、13、14番について、ピアノ演奏を交えながら、生徒への伝え方の極意をお届けします。
コチラ
◆ポピュラー音楽指導塾~リズム力をつけよう!~(佐土原知子)
34年ほど前からポピュラー曲を積極的にレッスンに取り入れてきた著者が、明日のレッスンに使える様々な手法や情報をご紹介する連載。ポピュラーを4つのリズム区分に分け、ジャンル別に「演奏と指導のポイント」をお伝えしていきます。
今回は「ジャズ系のまとめ」として、ジャズ系のリズムのおさらいをします。オンラインレッスンなどでも活用できるよう、リズム音源のQRコード付きでお届けします!
◆3世代で楽しく日本を歌い継ごう わらべうたdeソルフェージュ(井上史枝)
「日本人の四季を大切にする気持ちを伝えていきたい」。そんな想いから、ピアノ教室でわらべうたをソルフェージュとして取り入れている筆者。「音数が少ない」「どの音からでも歌える」「言葉や節が楽しい」など、わらべうたにはソルフェージュ教材としてのメリットが多くあり、さらに3世代で楽しむことができます。この連載では、毎月季節に合ったわらべうたを取り上げ、レッスンメニューを伴奏譜付きでお届けします。
今月のテーマは、「みかんきんかん」。「ムジカノーヴァYouTubeチャンネル」に筆者による手遊びの動画をアップしています。こちらもぜひご参照ください。
楽しむ
◆『アーニャの冒険』4.囚われの王女(田中カレン/ティファニー・ビーク)
国際的に活躍される作曲家の田中カレンさんがお話と音楽を、イギリス人イラストレーターのティファニー・ビークさんがイラストを担当される大型企画。お話とイラストを巻頭カラーに、楽譜と作曲者による演奏アドバイスを巻末とじ込みにて掲載していきます。
◆フランス音楽を旅する(堀江真理子)
フランス音楽を得意とし、フォーレのピアノ曲、室内楽全曲演奏会を成功させたピアニストの堀江真理子さんが、「フランス音楽ってよく分からない」というあなたと一緒にフランス的なるものを探す旅へ。フランスの歴史や多様な風土、文化をとおしてフランス音楽の流れを辿り、演奏のヒントを見つけます。
第10回は「最もフランス的なフォーレの音楽」。
◆CD&BOOK(長井進之介)
ピアニストであり、音楽ライターである長井進之介さんに、レッスンに役立つCDや書籍の解説をしていただきます。
◆今月の逸品~第6回 ベヒシュタイン 「第2回杉並公会堂ベヒシュタイン室内楽コンクール」開催/日比谷に新ショールームがオープン
ピアノメーカーの最新情報をお伝えする連載。第6回はベヒシュタインで、このピアノのアンサンブル能力を堪能できる室内楽コンクールと、日比谷にオープンするフラッグシップ・ショールームについてご紹介します。
◆ピアノをめぐる情景(青澤隆明)
音楽評論家として活躍する著者が、『ムジカノーヴァ』読者に向けて厳選したディスク、ピアニスト、コンサート等について綴ります。読後はピアノについてもっともっと知りたくなるエッセイです。
◆ふたりで弾きたい! ピアノ映えJ-POP連弾(壺井一歩)
子どもにも大人にも人気のJ-POPを、最新曲から王道の曲まで、弾きやすく、かつ「映え」る連弾アレンジでお届けします。レベルは、プリモ・セコンドともにブルクミュラー程度。先生と生徒さん、お友達同士、兄弟姉妹、親子でお楽しみください。
第9回は、嵐の《カイト》です。
[巻末とじ込み]
◆楽譜
田中カレン『アーニャの冒険』~4.囚われの王女
◆付録
Piano作曲家カード⑨
ピアノのレッスンによく登場する作曲家を、「バロック」「古典派」「ロマン派」「近現代」のカードも含め、生誕年順に毎月4枚ずつ掲載していきます。裏面には、作曲家の生涯がすぐに分かる「ミニミニ年譜」や、レッスンの小ネタとして使える「Lesson Memo」も掲載。ぜひ、コレクションしてご活用ください。
第9回は、「エステン、エルメンライヒ、ハノン、グルリット」。
児童心理からみた効果的な自宅練習法
ピアノは自宅で練習しなければ上達しない習い事です。しかし、現代の子どもは塾や他の習い事もあって忙しく、サポートを望みたい保護者も同じく多忙です。そこで、児童心理からみた適切な言葉かけやモチベーション・アップの方法、ピアノ指導者が自身の子育てで実践した練習法、ヴェテラン指導者による生徒が上達する自宅練習のアドバイス等をお伝えします。生徒さんの自宅練習のお悩みをかかえる多くのピアノの先生に役立つ情報が詰まった特集です。
◆臨床心理士(明治大学教授)諸富祥彦先生にきく!なぜ練習してこないの?生徒のやる気を引き出すには――(長井進之介)
子どもや保護者との関係において共通点の多い学校現場でスクールカウンセラーを長年務められ、『教育音楽』誌で「教師の悩み相談室」を10年以上担当されている諸富先生にお話を伺い、専門家の立場からお悩み解決のヒントをたくさんいただきました。
◆石井なをみ先生直伝! 子どもたちのやる気が継続する 練習指導の10のポイント(橋本 彩)
子どもの力を伸ばす指導に定評のある石井なをみ先生に、練習指導の極意を教えていただきました。
◆ピアニストを育てた指導者が語る 子どもの練習意欲を高めるアプローチ法(久保山千可子)
ピアニスト、プロサッカー選手の2人のお子さんを育てられた、ピアノ指導者の久保山千可子先生に、子育てのモットーや、効果のあった練習の付き合い方、促し方などを教えていただきました。
◆保護者の効率的なサポートが鍵!自宅練習の声掛けのしかた 4つのポイント(五十嵐里佳)
保護者の適切な声がけが、自宅練習の鍵を握ります。サポートのしかたを冊子の形にして保護者に上手に伝えている五十嵐里佳先生に、そのポイントを教えていただきました。
[今月の課題曲]
クーラウ《ソナチネ》Op.20-1 第1楽章
(2021年11月号~2022年10月号選曲者:福山奈々)
[トピックス]
◆祝・第18回ショパン国際ピアノコンクール第2位入賞!反田恭平 スペシャル・インタヴュー(長井進之介)
世界三大コンクールの一つ、ショパン国際ピアノコンクールで、日本人最高位タイの第2位を見事受賞した反田恭平さんに、受賞から約1週間後にインタヴュー! 受賞をしての心境、コンクールを迎えるまでの準備、各ステージでの選曲のこだわり、将来の展望まで、多岐にわたってお話しいただきました。
◆第18回ショパン国際ピアノコンクールを振り返る(道下京子)
コンテスタントの個性が自由に展開した今年のショパン国際ピアノコンクール。第1次予選から本選まで順を追って、注目されたコンテスタントの演奏を中心にご紹介いただきました。
◆ニ短調ピアノ協奏曲の系譜~ラフマニノフの「ピアノ協奏曲への道」前編(鐵 百合奈×小岩信治)
本誌2021年3、4月号で、フンメルからメンデルスゾーン~チェルニー~アルカン~クララ・ヴィーク~シューマンへ至るイ短調協奏曲の系譜を辿った音楽学者とピアニストの対話。その好評を受け、今回は第2弾としてニ短調協奏曲の系譜を辿ります。
◆古典派を弾くときに知っておきたい 18世紀奏法の基本~小倉貴久子さんのレッスンから 後編(中嶋恵美子)
作曲家が作曲した時代の鍵盤楽器(打弦)でレッスンが受けられる、フォルテピアノ・アカデミーSACLAの第3回が7月に開催されました。講師のフォルテピアノ奏者・小倉貴久子さんのレッスンから、古典派を弾くときに知っておきたい18世紀奏法のポイントとなる項目を、ピアノ指導者の視点でレポートしていただきました。各項目にQRコードで動画を連動させていますので、ぜひ微妙なニュアンスを体感されてください。
◆ ♪ムジカノーヴァ オンラインスクール♪
世界史から読み解く ピアノ音楽史(広瀬大介)
「世界史から読み解く音楽史」を連載中の、広瀬大介先生(青山学院大学教授)による待望の講座。これまでの連載からモーツァルト、ベートーヴェン、ショパン、メンデルスゾーン、リスト、シューマン、シューベルト、ドビュッシーという8人のピアノ音楽に関わる作曲家をまとめて取り上げ、世界史の大事件と名曲誕生の影響関係を見ていくことで、作曲家への理解がより深まる、お得なダイジェスト版講座です。
※本記事が12/6(月)10:30~に開催されるセミナーのテキストとなります。
お申込みはコチラ
ムジカノーヴァ オンラインスクール 第2弾~ピアノ指導者・学習者が今押さえておきたい 5つのトレンド講座
[連載]
学ぶ
◆コンクール課題曲にチャレンジ!(佐藤卓史)
人気のコンクールの課題曲の中から毎号1曲を取り上げ、その演奏・指導法を詳しく解説していきます。見ながら演奏できる、書き込み楽譜付き。今月は、クーラウ《ソナチネ》Op.20-1第1楽章。
◆イタリア語のニュアンスで理解する きほんの音楽用語(関 孝弘/ラーゴ・マリアンジェラ)
「音楽用語」と呼ばれている単語は、イタリアでは日常会話で使われている言葉です。生活の場面ではどんなときに使うか、本来はどんなニュアンスがあるのかが分かると、音楽用語が身近に感じられ、より生き生きとした演奏になるのではないでしょうか。連載では、初級の楽曲によく出てくる音楽用語を中心にご紹介します。
今月のテーマは、「『中庸』を意味する音楽用語の代表格~AndanteとModerato」です。
◆ピアノテーマパーク~バロックから近現代のやさしい名曲の背景をたどる~(江口文子)
「つながる音切れる音」「両手の対話」「リズムと踊り」「色と形と構成」の4つのテーマごとに、4期の名曲を集めた楽譜『4期のピアノテーマパーク』(江口文子先生監修)と連動した連載です。「自由な気持ちが音楽のはじまり」「心に浮かんだイメージを大切に育ててほしい」という、江口先生の思いが詰まったページです。創作漫画ユニット・留守keyさんによるイラストも魅力。
第20回は、「プロコフィエフの《行進曲》」です。
◆脳神経内科医のピアニストが解説 知っておきたい ピアノ演奏における脳と身体のしくみ(上杉春雄)
ピアノを弾く人・教える人の間で常に関心の高いテーマの一つである「脳とピアノ演奏の関係」。ピアニストで脳神経内科医の上杉春雄さんに、脳科学の最前線の話題やピアノ演奏に役立つアドバイスなどを、読みやすいエッセイの形で連載いただきます。
第12回は「暗譜についての提案〈まとめ〉“手の動きの記憶”について」。
◆特別付録 大型ポスター『ヴィジュアル音楽史』解説 第4回 ロマン派(音楽史:湯浅玲子、西洋史:広瀬大介)
ポスターに載っている項目の理解を深めるための、音楽史と西洋史の解説を時代別にお届けします。
◆はじめての ドホナーニ教則本(鈴木啓資)
ハンガリー生まれの音楽家であり、卓越した技術を持ったピアニストとして世界中で活躍したドホナーニ・エルネーは、多忙な演奏活動の傍ら、若い頃から教育にも力を入れていました。ドホナーニが残した教則本「確かなピアノテクニック習得のための必須の教則本」は、「指の独立と強化」を効率よく習得できるものとして知られており、日本人唯一のドホナーニ直系の流れをくむ研究者が、研究に基づいた解説および練習法を全6回にわたりお伝えします。
第5回は、「第16番」「第16a番」の解説。
教える
◆入会2年で音大入試問題が解けるようになる!あやか先生の楽典 ~レッスン応用編:楽典の知識を「表現」に結び付けよう~(永瀬礼佳)
人気連載『入会2年で音大入試問題が解けるようになる! あやか先生の楽典ドリル』(2019年3月号~2021年7月号)での学習内容をレッスンに反映する方法について、3回にわたって、実例とともにご紹介します。第2回は「調べ学習の注意点」。
◆練習しない子のための 教材選び(山本美芽)
保護者の協力のもと、家庭で練習をしてくるのが当たり前だった昭和のピアノのレッスン風景は、令和の現代において様変わりしています。子どもも大人も忙しく、ピアノの開始年齢が多様化し、進み具合が年齢ではくくれない時代に。この連載では全12回にわたり、入会から「両手奏」までを一つのゴールとして、現代のピアノ指導者に欠かせない力=「生徒さん一人ひとりに合わせた教材選び」のノウハウをお伝えします。
第5回は「譜読みの前に声と動きを真似る」。「ムジカノーヴァYouTubeチャンネル」に筆者による動画の補足解説をアップしています。こちらもぜひご参照ください。
「ムジカノーヴァYouTubeチャンネル」
https://www.youtube.com/channel/UCCws_TIjSvpe23BDvjVBnVg
◆生徒を変身させる 24のキーワード(根津栄子)
『こどものスケール・アルペジオ』の著者としても知られる根津栄子先生に、テクニック・表現・ステージマナーの3分野にわたり、生徒を無理なく上達させるコツを分かりやすいキーワードの形でご紹介いただきます。
今月のキーワードは、「カンタービレはオペラのアリアで」。
◆保護者と良好な関係を築くための 伝え方講座(古内奈津子)
保護者との間でよくある問題を例に、良好な関係性を保ちながらスムーズに教室を運営していくための「指導者としての考え方」や「保護者への具体的な伝え方」をお伝えしていきます。
今回は、「教室移動後のレッスン方針の伝え方」です。
◆私の小さな「フォルマシオン・ミュジカル」(津覇えりな)
フランスで生まれた総合的音楽基礎教育「フォルマシオン・ミュジカル」は、時代、特定の作曲家やジャンル、楽器編成等に偏ることなく様々な楽曲を用いながら、音楽家に必要とされる音楽基礎能力をバランスよく育てる指導法です。レッスン内容は読譜、リズム、視唱、聴音、楽典、鑑賞、アナリーゼ、音楽史と幅広く、子どもたちの年齢・学習レベルに合わせた様々なアプローチによる学習が行われますが、指導内容が豊かであるがゆえに、「取り入れたいけれど何から手を付けたらよいのか……」と悩まれる方も少なくないようです。そこで、日本のピアノ指導者がもっと気軽にフォルマシオン・ミュジカルを個人レッスンやグループレッスンに取り入られるように、初級~中級レベルのピアノ作品を用いて、他の楽曲にも応用できるフォルマシオン・ミュジカル的視点によるアプローチをお届けします。著者は、フランスの公立音楽学校でフォルマシオン・ミュジカルを指導されている、津覇えりなさんです。
第5回は、「【鑑賞】【リズム奏】アプローチ~モーツァルト 《キラキラ星変奏曲》を用いて」。
◆御木本メソッドのテクニック指導 幼少期からピアニストの手を育てる(藤田 尚)
生徒さんの手や姿勢に関する悩みを解決する方法を、御木本メソッドの講師である藤田奈緒先生に紹介していただきます。よく分かる解説動画付き。
今月のテーマは、「指先の関節がへこんでしまう」。
◆バッハ《インヴェンション》が楽しくなるレッスン(福田ひかり)
バッハの《インヴェンション》を実際のレッスンでどのように指導したらよいのか、悩まれる先生は少なくないのではないでしょうか?生徒の目を輝かせるためには……そこでご提案、子どもが大好きな「謎解き」をレッスンに取り入れてみるのはいかがでしょうか?謎が詰まった《インヴェンション》は、うってつけとも言えます。曲のしくみや歌い方を生徒さんと一緒に探しながら、楽しく創造的なレッスンを目指してみませんか?
今月は、「第12番 イ長調」の前編をお届けします。「ムジカノーヴァYouTubeチャンネル」に筆者による動画の補足解説をアップしています。こちらもぜひご参照ください。
【福田ひかり先生によるオンラインセミナー開催】
2022年1月25日(火)10:30~12:30
連載でこれまでに取り上げた第1、4、8、13、14番について、ピアノ演奏を交えながら、生徒への伝え方の極意をお届けします。
コチラ
◆ポピュラー音楽指導塾~リズム力をつけよう!~(佐土原知子)
34年ほど前からポピュラー曲を積極的にレッスンに取り入れてきた著者が、明日のレッスンに使える様々な手法や情報をご紹介する連載。ポピュラーを4つのリズム区分に分け、ジャンル別に「演奏と指導のポイント」をお伝えしていきます。
今回は「ジャズ系のまとめ」として、ジャズ系のリズムのおさらいをします。オンラインレッスンなどでも活用できるよう、リズム音源のQRコード付きでお届けします!
◆3世代で楽しく日本を歌い継ごう わらべうたdeソルフェージュ(井上史枝)
「日本人の四季を大切にする気持ちを伝えていきたい」。そんな想いから、ピアノ教室でわらべうたをソルフェージュとして取り入れている筆者。「音数が少ない」「どの音からでも歌える」「言葉や節が楽しい」など、わらべうたにはソルフェージュ教材としてのメリットが多くあり、さらに3世代で楽しむことができます。この連載では、毎月季節に合ったわらべうたを取り上げ、レッスンメニューを伴奏譜付きでお届けします。
今月のテーマは、「みかんきんかん」。「ムジカノーヴァYouTubeチャンネル」に筆者による手遊びの動画をアップしています。こちらもぜひご参照ください。
楽しむ
◆『アーニャの冒険』4.囚われの王女(田中カレン/ティファニー・ビーク)
国際的に活躍される作曲家の田中カレンさんがお話と音楽を、イギリス人イラストレーターのティファニー・ビークさんがイラストを担当される大型企画。お話とイラストを巻頭カラーに、楽譜と作曲者による演奏アドバイスを巻末とじ込みにて掲載していきます。
◆フランス音楽を旅する(堀江真理子)
フランス音楽を得意とし、フォーレのピアノ曲、室内楽全曲演奏会を成功させたピアニストの堀江真理子さんが、「フランス音楽ってよく分からない」というあなたと一緒にフランス的なるものを探す旅へ。フランスの歴史や多様な風土、文化をとおしてフランス音楽の流れを辿り、演奏のヒントを見つけます。
第10回は「最もフランス的なフォーレの音楽」。
◆CD&BOOK(長井進之介)
ピアニストであり、音楽ライターである長井進之介さんに、レッスンに役立つCDや書籍の解説をしていただきます。
◆今月の逸品~第6回 ベヒシュタイン 「第2回杉並公会堂ベヒシュタイン室内楽コンクール」開催/日比谷に新ショールームがオープン
ピアノメーカーの最新情報をお伝えする連載。第6回はベヒシュタインで、このピアノのアンサンブル能力を堪能できる室内楽コンクールと、日比谷にオープンするフラッグシップ・ショールームについてご紹介します。
◆ピアノをめぐる情景(青澤隆明)
音楽評論家として活躍する著者が、『ムジカノーヴァ』読者に向けて厳選したディスク、ピアニスト、コンサート等について綴ります。読後はピアノについてもっともっと知りたくなるエッセイです。
◆ふたりで弾きたい! ピアノ映えJ-POP連弾(壺井一歩)
子どもにも大人にも人気のJ-POPを、最新曲から王道の曲まで、弾きやすく、かつ「映え」る連弾アレンジでお届けします。レベルは、プリモ・セコンドともにブルクミュラー程度。先生と生徒さん、お友達同士、兄弟姉妹、親子でお楽しみください。
第9回は、嵐の《カイト》です。
[巻末とじ込み]
◆楽譜
田中カレン『アーニャの冒険』~4.囚われの王女
◆付録
Piano作曲家カード⑨
ピアノのレッスンによく登場する作曲家を、「バロック」「古典派」「ロマン派」「近現代」のカードも含め、生誕年順に毎月4枚ずつ掲載していきます。裏面には、作曲家の生涯がすぐに分かる「ミニミニ年譜」や、レッスンの小ネタとして使える「Lesson Memo」も掲載。ぜひ、コレクションしてご活用ください。
第9回は、「エステン、エルメンライヒ、ハノン、グルリット」。