内容紹介
『ムジカノーヴァ』2009年4月号~2010年3月号連載の単行本化。どの版(エディション)を使用するかはピアノ演奏者にとって重要な問題。本書は校訂者や作曲家の意図を知り、自身の目的に見合った版を選ぶ力を育てることをねらいとしている。そのために、ピアノ学習者(中~上級)がレッスンでよく弾く曲を作曲家別に取り上げ、さまざまな版(ヘンレ版・標準版・ウィーン原典版など)や自筆譜を比較する。「版ごとの違いはどこにあるのか。なぜ校訂者はそのような判断を下したのか。初版はどうなっていたのか。作曲家は実際にはどう考えたのか」などを、譜例を使いながら紐解いていく。近年IMSLP(International Music Score Library Project:国際楽譜図書館プロジェクト)のホームページにおいて、誰もが気軽に自筆譜を閲覧できるようになり、楽譜そのものへの関心が高まっている。エディションの問題を扱った書物はこれまでにあまりないことから、本連載の単行本化が長く望まれていた。
目次
序章 エディション早分かりガイド
第1章 モーツァルト・・・ピアノ・ソナタ イ短調 K.310
第2章 J.S.バッハ・・・インヴェンション第1番/《平均律》第1巻第1番
第3章 ベートーヴェン・・・「エリーゼのために」/ピアノソナタOp.57「熱情」
第4章 シューベルト・・・即興曲Op.142 (D935)第2曲
第5章 メンデルスゾーン・・・無言歌
第6章 シューマン・・・〈楽しき農夫〉/《こどもの情景》
第7章 ショパン・・・ノクターンOp.9-2/エチュードOp.10-3/プレリュードOp.28-15
第8章 リスト・・・《愛の夢》第3番
第9章 ブラームス・・・ハンガリー舞曲第5番
第10章 ムソルグスキー・・・《展覧会の絵》
第11章 チャイコフスキー・・・《四季》
第12章 ドビュッシー・・・《子どもの領分》
第13章 ラヴェル・・・《夜のガスパール》より〈オンディーヌ〉
あとがき
第1章 モーツァルト・・・ピアノ・ソナタ イ短調 K.310
第2章 J.S.バッハ・・・インヴェンション第1番/《平均律》第1巻第1番
第3章 ベートーヴェン・・・「エリーゼのために」/ピアノソナタOp.57「熱情」
第4章 シューベルト・・・即興曲Op.142 (D935)第2曲
第5章 メンデルスゾーン・・・無言歌
第6章 シューマン・・・〈楽しき農夫〉/《こどもの情景》
第7章 ショパン・・・ノクターンOp.9-2/エチュードOp.10-3/プレリュードOp.28-15
第8章 リスト・・・《愛の夢》第3番
第9章 ブラームス・・・ハンガリー舞曲第5番
第10章 ムソルグスキー・・・《展覧会の絵》
第11章 チャイコフスキー・・・《四季》
第12章 ドビュッシー・・・《子どもの領分》
第13章 ラヴェル・・・《夜のガスパール》より〈オンディーヌ〉
あとがき