内容紹介
フランスの作曲家・ピアニスト・教育家で、日本の音楽教育に多大な貢献をしたアンリエット・ピュイグ=ロジェによる、子供のためのテクニックの教本です。「小さくたってじょうずな手」と同様に、すべてのエクササイズが左右の手を対称的に動かす「反進行」で書かれているので、短時間のうちに合理的に効果をあげることができ、技術とともに声部や音程を聞き分ける耳が養われます。各エクササイズは、同じ音形の繰り返しからなりますが、各指の独立を目的とする課題が多いのが特徴で、ポリフォニーの演奏や和音のバランス取りに必要な技術が身に付きます。さらに、休符から始まる課題が多く、この教本が響きに対する繊細な感受性を求めていることがわかります。「48のエクササイズ」の合間に、「12のレクリエーション」が配置され、学んだ技術をより音楽的な楽曲で復習・発展することができます。