内容紹介
あの『ピアノ教則本』はとても有名だけど、そのほかのことはほとんど何も知らない……音楽史には出てこない無名な作曲家、バイエル。
しかし著者が訪れたドイツのショット社本社の廊下には、ワーグナーやリゲティなどの“大作曲家”たちと並んで、バイエルの肖像画が飾られていた。これは一体なぜなのか――その謎にさまざまな視点から迫っていく。
鍵となるのは、楽譜の発行部数が事細かに記されたショット社の刊行台帳。『バイエル ピアノ教則本』はどのくらい売れた? なぜ売れた? 著者の幾度もの現地取材とショット社公開のデータをもとに、徹底調査した。
バイエルについての謎をひもといていくと、その奥にはバッハより続くピアノ指導の歴史、教則本という「商品」の成り立ちが見えてくる。さらにバイエルの学生時代や若いころに関する貴重な資料から、当時の有名音楽家たちやライプツィヒの様子が明らかに。そして、当時の人々がもっとも演奏し聴いていた音楽とは一体……
今ある「音楽史」は、何百年もの間でたかだか十数人しか出てこない“偉人列伝”だけの音楽史。本書ではバイエルを通して、音楽史のリアルを明らかにする。
♪【関連情報】Web連載『バイエルの謎』その後~無自覚な音楽史はこちら
●『バイエルの刊行台帳』紹介PV
しかし著者が訪れたドイツのショット社本社の廊下には、ワーグナーやリゲティなどの“大作曲家”たちと並んで、バイエルの肖像画が飾られていた。これは一体なぜなのか――その謎にさまざまな視点から迫っていく。
鍵となるのは、楽譜の発行部数が事細かに記されたショット社の刊行台帳。『バイエル ピアノ教則本』はどのくらい売れた? なぜ売れた? 著者の幾度もの現地取材とショット社公開のデータをもとに、徹底調査した。
バイエルについての謎をひもといていくと、その奥にはバッハより続くピアノ指導の歴史、教則本という「商品」の成り立ちが見えてくる。さらにバイエルの学生時代や若いころに関する貴重な資料から、当時の有名音楽家たちやライプツィヒの様子が明らかに。そして、当時の人々がもっとも演奏し聴いていた音楽とは一体……
今ある「音楽史」は、何百年もの間でたかだか十数人しか出てこない“偉人列伝”だけの音楽史。本書ではバイエルを通して、音楽史のリアルを明らかにする。
♪【関連情報】Web連載『バイエルの謎』その後~無自覚な音楽史はこちら
●『バイエルの刊行台帳』紹介PV
目次
プロローグ 肖像の謎
第1章 ベストセラー説
第1節 世界的ベストセラーピアノ教則本
第2節 ピアノ奏法の絶対矛盾とは
第3節 伝わらなかった「静かにした手」
第4節 エマヌエル・バッハの嫉妬
第5節 静かにした手の騒がしい顛末
第6節 番外曲という不思議な存在
第7節 番外曲のルーツ
第8節 商品『バイエル』が完成するまで
第9節 商品開発以前
第2章 ポピュリズム説
第1節 付録は付録にあらず
第2節 付録はポップスの原型だった
第3節 付録の売れ行き
第3章 悪魔メフィスト説
第1節 幻の習作
第2節 バイエルを育んだ自由な都市
第3節 トーマス教会聖歌隊員として
第4節 1819年のバイエル体験
第5節 最後の宮廷音楽家ライシガー
第4章 ブランド説
第1節 売買される魂
第2節 偽バイエル教則本
第3節 未公開自筆譜に当たれ
第4節 疑惑解明
第5節 証拠
第6節 正体
第5章 プレート番号説
第1節 楽譜の資本主義
第2節 楽譜刊行数から見えてくるもの
第3節 インペリアリズムとコミュニズム
第4節 音楽史のリアル
エピローグ 小さなプレート
本文注
あとがき
第1章 ベストセラー説
第1節 世界的ベストセラーピアノ教則本
第2節 ピアノ奏法の絶対矛盾とは
第3節 伝わらなかった「静かにした手」
第4節 エマヌエル・バッハの嫉妬
第5節 静かにした手の騒がしい顛末
第6節 番外曲という不思議な存在
第7節 番外曲のルーツ
第8節 商品『バイエル』が完成するまで
第9節 商品開発以前
第2章 ポピュリズム説
第1節 付録は付録にあらず
第2節 付録はポップスの原型だった
第3節 付録の売れ行き
第3章 悪魔メフィスト説
第1節 幻の習作
第2節 バイエルを育んだ自由な都市
第3節 トーマス教会聖歌隊員として
第4節 1819年のバイエル体験
第5節 最後の宮廷音楽家ライシガー
第4章 ブランド説
第1節 売買される魂
第2節 偽バイエル教則本
第3節 未公開自筆譜に当たれ
第4節 疑惑解明
第5節 証拠
第6節 正体
第5章 プレート番号説
第1節 楽譜の資本主義
第2節 楽譜刊行数から見えてくるもの
第3節 インペリアリズムとコミュニズム
第4節 音楽史のリアル
エピローグ 小さなプレート
本文注
あとがき