内容紹介
尾形敏幸によるマスターピース。オリジナルである混声合唱版は、1982〜1983年にかけて明星学園高等学校と平松混声合唱団によって初演され、1984年に楽譜刊行。現在でも多くの合唱団によって歌われ続けている。2025年初頭に女声版が初演・出版されたことを契機に、より演奏効果の高い作品を目指し、刊行から40年経った混声版の細部にわたる検証と改訂が作曲者自身によって行われた。そのほか小節番号の追加、歌詞のローマナイズ挿入、詩および解説の英訳の追加を行っている。昭和初期に活躍し、24歳で夭折した詩人、立原道造の連作詩「風に寄せて」より。彼が詩作を始めるきっかけとなった、19歳の夏に初めて訪れた軽井沢の自然風景の美しさ。この浅間高原の美しく流動する風物を軽やかな合唱とピアノとの協奏で表現している。作曲者が20代の時に描いた初めての混声合唱組曲。初演から40年以上経った今でも色あせない名作である。