• ムジカノーヴァ 2023年7月号

雑誌 ムジカノーヴァ

ピアノを学ぶ・教える・楽しむ人の雑誌

ムジカノーヴァ 2023年7月号

  • 出版150周年 ハノンの“魅力”再発見!/音楽大学から発信!次世代を育むピアノ教育
  • 今月の課題曲:ブルクミュラー『18の練習曲』より《羊飼いの家路》
定価
1,200円 (本体1,091円+税)
判型・頁数
A4変
発行年月
2023年6月
JANコード
4910085190731
商品コード
182307

上記リンクの他、書店、楽器店、他ネットショップにてご購入いただけます。

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内容紹介

[特集Ⅰ]
出版150周年 ハノンの“魅力”再発見!

ピアノ学習者ならば誰もが知る『ハノン・ピアノ教本』。シャルル=ルイ・アノンによって出版されてから、今年で150周年を迎えました。その歴史を紐解きながら、この名著に精通したピアニストにご登場いただき、散りばめられたテクニックを徹底解剖する対談と効果的な活用法を一挙公開。さらには『ハノン』愛好家が繰り広げるトークで、その魅力や効能に様々な角度から迫ります。

◆[歴史]『ハノン』はなぜ生まれたのか? ヴィルトゥオーゾが活躍した時代に出版された『ハノン』(多田純一)
◆[テクニック対談]『ハノン』を極めたプロが語る効能とは? 川上昌裕×奈良井巳城(道下京子)
◆[活用法]ピアノ上達に必須のテクニック 音楽的に美しい音と奏法を『ハノン』で身につけよう(川上昌裕)
◆[ハノンをめぐって]往年の名手からトレンドワードまで ブルグ協会の『ハノン』愛好家トーク

[特集Ⅱ]
音楽大学から発信! 次世代を育むピアノ教育

社会の変化が目まぐるしい今、ピアノ教育にも新しいアプローチを求める声が高まっています。そのヒントを音楽大学の取り組みから学ぶことができます。21世紀生まれを中心とする今の学生たちは、コロナ禍で大学生活に大きな制約を受けつつもICTを積極的に駆使するなど、従来の枠にとどまらない発想をもって社会に漕ぎ出ようとしています。
本特集では音楽大学の先生方と学生たちにお話をうかがい、彼らがどのような指導法や学び方でピアノの技術を向上させ、表現力や生きる力を磨いているかを紹介します。ピアノ教育に携わる方々にとって新しい刺激となることでしょう。

◆国立音楽大学 濵尾夕美先生(長井進之介)
◆昭和音楽大学 江口文子先生(上田弘子)
◆東邦音楽大学 小林律子先生(長井進之介)
◆音楽大学 夏のイベント情報

[今月の課題曲]
ブルクミュラー『18の練習曲』より《羊飼いの家路》
(2023年1月号~2023年12月号選曲者:伊井光子)

[トピックス]
◆音楽アナリーゼのための実践ガイド(野平多美)
フランスの各音楽院の教員や学生から支持されているアナリーゼの名著に、待望の日本語版が登場しました。
様々な分析のアプローチが示されているだけでなく、音楽用語集や図説なども豊富に収められ、資料としても役立ちそうです。
今回は、『音楽アナリーゼのための実践ガイド』の翻訳者である野平多美先生に、本書の特徴について解説していただきました。

◆今月号からムジカノーヴァの電子版が開始!
この7月号から、『ムジカノーヴァ』が電子版(電子書籍)で登場しました! 皆様のスマートフォン、タブレット、PCでお読みいただけます。付録や楽譜も全部楽しめる紙の本誌と、手軽に読めて便利な電子版と、両方合わせて便利にご活用ください!
https://www.fujisan.co.jp/product/1281679622/new/

[連載]
学ぶ
◆【新連載】[巻末書き込み楽譜連動]ピアニスト、レパートリーを語る 阪田知樹×リスト《愛の夢 第3番》(長井進之介)
 今をときめくピアニストは、いかにして聴衆を魅了するのでしょうか。人気アーティストをゲストに迎え、ゆかりの深い曲をテーマに取り上げて、「こう弾きたい」という曲にかける想いや、演奏テクニックの一端を、インタビューと書き込み楽譜で解き明かします。
 今回は阪田知樹さんに、「世界一のリスト」とも賞賛されるレパートリーから《愛の夢 第3番》を語っていただきました。阪田さん自身の肉筆による書き込み楽譜にもご注目ください!
◆【不定期連載】語るひろば 江口文子とみんなで語る音楽の未来(長井進之介/ゲスト:篠崎史紀)
 音楽の持つ力とは何でしょうか。この連載では、多くの心豊かな音楽家を育ててきた江口文子先生が、各界で活躍されている音楽を愛する方々をゲストにお迎えし、若い世代とのセッションを交えて音楽の可能性と未来を語り合います。
 今回はNHK交響楽団の“顔”として活躍するコンサートマスターであり、“まろ”の愛称でもおなじみの篠崎史紀先生をお迎えしました。アンサンブル、そして演奏家の役割について理解を深めるセッションを2回に分けてレポートします。
◆コンクール課題曲にチャレンジ!(中田雄一朗)
 人気のコンクールの課題曲の中から毎号1曲を取り上げ、その演奏・指導法を詳しく解説していきます。見ながら演奏できる、書き込み楽譜付き。今月は、ブルクミュラー『18の練習曲』より《羊飼いの家路》。
◆【新連載】楽曲を理解する力が楽しく身につく フォルマシオン・ミュジカルで音楽の旅に出かけよう!(髙田美佐子)
 音楽作品を題材に、読譜やリズム、聴音、音楽理論などを総合的に学べるフォルマシオン・ミュジカル。子どもたちの興味を広げながら、音楽の基礎力を身につけることができます。
長年、フォルマシオン・ミュジカルの指導をしている髙田美佐子先生に、レッスン方法をご紹介いただきまます。
 第1回は、「フォルマシオン・ミュジカルの授業にようこそ!」。
◆【隔月連載】私的ベートーヴェン演奏論(仲道郁代)
 ピアニストの仲道郁代さんが、ベートーヴェンの楽譜から何をどのように捉え、推理し、音にしていくのか、実際の作品をもとに独自の演奏論を紹介する連載です。今回は、「《ピアノ・ソナタ第3番》(後編)~若き日の自信に満ちた問いと答え。
◆演奏が生まれ変わる! 佐藤卓史のソナチネ講座(佐藤卓史)
 「ソナチネ」は、基本的な音楽の形式や表現方法を学ぶのに格好の教材ですが、どこか機械的に感じられ、苦手意識を持ってしまう生徒さんも少なくないのではないでしょうか? この連載では、『ソナチネアルバム』の中からよく弾かれる作品を1曲ずつ、全楽章を取り上げ、楽曲の構造を紐解きながら、そこからどのように音楽的表現に結びつけていくのか、ピアニストの佐藤卓史さんに解説していただきます。
 第17回は、「クーラウ:ソナチネ ハ長調 作品55-3 ②第2楽章」。
◆【最終回】ブルクの十八番(オハコ)~ブルクミュラー18の練習曲をひもとく~(春畑セロリ)
 『25の練習曲』が最も有名で人気を博しているブルクミュラーですが、彼の作曲家生活のもっとも終盤に書かれた『18の練習曲』にこそ、その熟練した筆の力と音楽性がこもっていると言えます。『25』の秘密を知りたければ、指導者にとって『18』をひもとくことは必須ではないでしょうか? そこで、音楽之友社刊の5冊のブルクミュラーの曲集で解説を担当された作曲家の春畑セロリさんが、『18の練習曲』を毎月1曲ずつ取り上げ、その音楽を分かりやすく柔軟に研究していきます。
 第18回は「第18曲《紡ぎ歌 La fileuse 》」です。
◆ピアノの音色の多様性に触れる フォルテピアノの世界(川口成彦)
 2023年10月に開催される第2回ショパン国際ピリオド楽器コンクールに向けて、コンクールでも使用される予定の「ショパンが親しんだ楽器たち」をテーマに、楽器の特徴や演奏時の注意点などを解説していただきます。
 第3回は、「プレイエルの楽器」。
◆チェルニークリニック(奈良井巳城)
 『チェルニー30番』を1曲ずつ解説し、練習の目的、取り組み方、練習法などを徹底解剖していきます。今回は「第16番で素早く移動!」。
◆脳神経内科医のピアニストが解説 知っておきたい ピアノ演奏における脳と身体のしくみ(上杉春雄)
 ピアノを弾く人・教える人の間で常に関心の高いテーマの一つである「脳とピアノ演奏の関係」。ピアニストで脳神経内科医の上杉春雄さんに、脳科学の最前線の話題やピアノ演奏に役立つアドバイスなどを、読みやすいエッセイの形で連載いただきます。
 第31回は「熟練者の演奏とは何か②」。
◆音で遊ぶ ピアノに親しむ はじめての即興演奏(大城依子)
 “即興演奏は難しい”というイメージがあるかもしれませんが、まだ楽譜の読めない小さな子も楽しくレッスンできる方法を大城依子先生に教えていただきます。
 今回のテーマは、「倚音を使ってアレンジしよう」。

教える
◆6ヵ月後に自分で弾ける力がつく! あやか先生の導入期指導(永瀬礼佳)
 『できる! たのしい! がくてんワーク』が大好評の永瀬礼佳先生による待望の連載です。導入期指導の方法は音楽大学で習うこともなく、我流の教え方でよいのかとお悩みの先生も多いのではないでしょうか。この連載では「ド」の位置も分からない年齢の生徒が、半年後には自分で弾けるまでに成長する教え方を解説します。
 第4回では入会5回目&6回目のレッスンの指導内容を紹介します。
◆7つのキーワードでブルクミュラー『25の練習曲』が無理なく上達!(根津栄子)
 短い中にも様々なテクニックが織り込まれ、ショパンを弾く下地作りにもなるブルクミュラー『25の練習曲』。生徒を無理なく上達させる「24のキーワード」を提案する根津栄子先生が、1曲丸ごとの書き込み楽譜でテクニック7項目によるポイントを紹介します。
 今回は「第11番《せきれい》」。
◆先生像からみえてくる音楽像 作曲家のレッスンを覗いてみたら……(内藤 晃)
 歴史上の作曲家たちが「先生」としてどんな指導をしていたかを、弟子や友人などの残した言葉から読み解き、それぞれの作曲家の音楽像に近づくヒントを探ります。
 第15回は、「師としてのリスト(前編)~弟子の録音に刻印されたフレージングの美学」。
◆ポジション移動を始めたら『ピアノランドプラス 四季のうた』でセンスを磨こう!(樹原涼子)
 ポジション移動を始めた頃にぴったりの曲集『ピアノランドプラス』。日本の情緒を豊かに表現する「四季のうた」10 曲を皮切りに、1年間の連載で全20 曲を詳しく解説します。1曲ごとに「子どもたちへのレッスンのヒント」と、「先生方へ センスを磨くポイント」を3つずつあげて、指導に役立ていただき、様々な曲の演奏へとつなげます。
 第5回は〈9.ママと手袋〉〈10.雪だるま ころんで〉。
◆ポピュラー音楽指導塾~リズム力をつけよう!~(佐土原知子)
 30年以上前からポピュラー曲を積極的にレッスンに取り入れてきた著者が、明日のレッスンに使える様々な手法や情報をご紹介する連載。ポピュラーを4つのリズム区分に分け、ジャンル別に「演奏と指導のポイント」をお伝えしていきます。
 今回は、サルサ、ビギンの有名曲&おすすめレッスン教材をご紹介します!
◆御木本メソッドのテクニック指導 幼少期からピアニストの手を育てる(藤田 尚)
 生徒さんの手や姿勢に関する悩みを解決する方法を、御木本メソッドの講師である藤田尚先生に紹介していただきます。よく分かる解説動画付き。
今月のテーマは、「深みのある音色が出せない」。

楽しむ
◆40歳から目指すピアノコンクール(山本美芽)
 近年、ピアノを演奏する大人の間でコンクール出場が盛り上がりを見せています。自身もコンクールを通じて研鑽を続ける山本美芽先生が、スキルアップにつながる舞台への一歩を踏み出す情報をお届けします。ピアノの先生も、趣味でピアノを楽しむ人も注目の連載です。
 第2回は「コンクールに出る場合の年間計画」。
◆やさしくドラマティックに! ミュージカル名曲連弾~映画『マンマ・ミーア!』より《ダンシング・クイーン》(轟 千尋)
 ミュージカルの名ナンバーを、弾きやすく、聴き映え&弾き映えするアレンジでお届けします。難易度はブルクミュラー程度で、生徒同士、生徒と先生、家族など、みんなで気軽にお楽しみください。
◆CD&BOOK(長井進之介)
 ピアニストであり、音楽ライターである長井進之介さんに、レッスンに役立つCDや書籍の解説をしていただきます。

◆「ムジカノーヴァYouTubeチャンネル」
https://www.youtube.com/channel/UCCws_TIjSvpe23BDvjVBnVg
「ムジカノーヴァYouTubeチャンネル」に筆者による連載の補足解説などをアップしています。こちらもぜひご参照ください。

◆会員制Instagram「ムジカノーヴァメンバーズ」
https://www.ongakunotomo.co.jp/web_content/musicanova_members/
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[巻末とじ込み]
◆楽譜
【新連載】ピアニスト、レパートリーを語る 阪田知樹×リスト《愛の夢 第3番》
巻頭インタビュー連動企画。阪田知樹さん自身の肉筆による書き込み楽譜で、演奏の魅力に迫ります。

◆付録
【最終回】カルタにもなる 音読みカード
モンテッソーリの言語教育と文化教育ではカードが多用されます。この音読みカードでは、五七五調のリズミカルな読み札で、音符と音の名前を楽しく印象的に覚えることができます。さらに、カードとカードをペアリング(同一性合わせ)することで、より明確な理解へとつなげます。最終回は「かくにんシート」、ヘ音記号の「1点ハ」ほか。