2016年、CD「木下牧子ピアノ作品集」のために書き下ろされた。合唱曲の名作を次々と作ってきた木下が、「ピアノ回帰」を宣言し「今後ピアノ曲に本格的に取り組む決意表明」として書いた作品である。フラグメント(断片)という題名のとおり、各曲はモチーフが大きく展開されることなく途中で断ち切られる。モチーフの鮮やかな印象と組み合わせの生み出す巧みさ。ピアニスティックな素材を選り抜き、切れ味よく料理する作曲者の技術の冴えと自信がみなぎっている。ピアニストの表現意欲を強くそそる会心の作。
●参考演奏『フラグメント1』(ピアノ:永野光太郎)は
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