• ムジカノーヴァ 2019年8月号

雑誌 ムジカノーヴァ

ピアノを教える人、学ぶ人の雑誌

ムジカノーヴァ 2019年8月号

  • 練習のしかた 徹底研究
  • 今月の1曲:三善 晃《波のアラベスク》
定価
922円 (本体838円+税)
判型・頁数
A4変
発行年月
2019年7月
JANコード
4910085190892
商品コード
181908

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内容紹介

[特集]
練習のしかた 徹底研究

◆座談会レポート ピアノ指導者の悩みに心理学を活用! 馬場一峰先生が答えます
生徒に持たせたい 練習に目覚める「スイッチ」(荒木淑子)
 ピアノ指導者に生徒の自宅練習に関する悩みを持ち寄っていただき、馬場一峰先生に心理学の観点からアドバイスをしていただく座談会を開催。当日、話題に上ったテーマをQ&A形式でお届けします。

◆練習は短く、楽にできる~少し高い目標を、生徒と一緒に乗り越えよう(松本 愛)
 子どもが最も練習を嫌がる理由は、退屈で面白くない練習が続くから。ここを乗り越えさえすれば、ピアノが嫌いな子どもはいません。練習が嫌なだけなのです。そこで、1分や3分といったごくごく短い時間でも可能な練習について、その実践のしかたを教えていただきました。

◆相撲界のピアニスト 友風関のお母様とピアノの先生にきく
ピアノ好きを育てる 家庭練習のサポートのしかた(芹澤一美)
 「ピアノが弾けるお相撲さん」として本誌インタビュー(5月号)にもご登場いただいた、友風関。中学時代は部活動とレッスンを両立しながら、一時は音大進学も考えたという友風関の、日々の練習をサポートしていたのはお母様の奈美さん。練習を継続する環境を家庭でどのように作っていったのか、お母様とピアノの先生に伺いました。

◆練習の自律を促す オリジナルレッスンノート活用法(古内奈津子)
 指導者が考える練習と、生徒や保護者が抱いている練習の認識に大きなかい離があることに気づき、これは何とかしなければという思いから生まれた古内先生のレッスンノート。生徒とコミュニケーションを取りながら宿題を決め、家での練習を可視化するその画期的なしくみと具体的な使い方について、ご紹介いただきました。

[今月の1曲]
三善 晃《波のアラベスク》

[今月の1曲 連動企画]
◆誌上講座① アナリーゼ(田中カレン)
頻繁に転調する短いモティーフを、波の模様が変化するように色彩を変えて表現しましょう
 田中カレンさんが三善晃先生のご自宅へ毎週レッスンに通っていた当時、三善先生は完成したばかりのこの曲をピアノで弾いてくださったそうです。敬愛する師の珠玉の作品を、心を込めて詳細に分析してくださいました。

◆誌上講座② 演奏・指導法(杉浦日出夫)
美しく無限に繰り返しながら広がっていく波のアラベスク模様を繊細に表現しましょう
 三善晃作品に造詣の深い杉浦日出夫先生が、譜例を多用しながら、奏法やペダルの使い方、作品解釈から指づかいに至るまで、詳しく丁寧に教えてくださいました。そして、杉浦先生が発見した、あっと驚く事実とは……? 答えはこの記事の中に。ぜひお読みください!

◆今月の1曲 豆知識
 今月の1曲にまつわる豆知識を、譜例を用いながら解説します。

◆練習課題① ソルフェージュ(町田育弥)
 「今月の1曲」の演奏をより豊かなものにするためのソルフェージュ。今回は、《波のアラベスク》の大切な構成要素である「刺繍音」や、4小節ごとの「遠近」と「終止」等に注目する課題を掲載しました。

◆練習課題② エチュード(菅野雅紀)
 「今月の1曲」を演奏する際に必要となるテクニックを身に付けるためのエチュード集。
左手と右手が織りなす特徴的な音型をスムーズに演奏するための練習法や、黒鍵を中心としたスケールの練習法、左右で異なるアーティキュレーションを明確にする練習法他を掲載しました。

[トピックス]
◆お気に入りを見つけよう! 世界のピアノブランド~ベヒシュタイン編(長井進之介)
 今月号から、世界のピアノブランドを弾き手の立場から取材し、響きやタッチの秘密に迫る新シリーズが始まります。第1回は、ベヒシュタインピアノの音色を存分に味わえて、しかも求めやすい価格の「アカデミー」「ホフマン」シリーズについて、ベヒシュタイン・ジャパン代表取締役社長の加藤正人さんにお話を伺いました。

◆Report 作曲家談話室その1 春畑セロリ・樹原涼子・轟千尋
 今をときめく3人の作曲家が表参道に集合し、同業者に対して質問攻撃、そしてお互いの作品や自作を弾き合いました。三者三様の個性が満喫できた当日の模様をレポートします。

◆Interview 杉浦日出夫(長井進之介)
 このたび、『Miyoshiピアノ。メソード』から59の練習曲を選び、二つの練習曲集に再構成したものが出版されたことから、この曲集の普及に努める「アドバイザー」の中心である杉浦先生にお話を伺いました。

◆Report 第16回チャイコフスキー国際コンクールを聴いて(江本純子)
 6月に開催され、藤田真央さんが見事第2位に入賞した第16回チャイコフスキー国際コンクールのピアノ部門の模様を、現地からレポートします。

◆ショパン・インスティテュート所長シュクレネル氏によるレクチャーから
 2010年のショパン生誕200年を記念して発足したショパン・フェスティバルin表参道が今年で10周年を迎え、最終日にはポーランドからの特別ゲスト、ショパン・インスティテュート所長のアルトゥル・シュクレネル氏によるレクチャー「ショパン―その人となり、ポーランド的?世界的?」が行われました。その一部をご紹介します。

◆Interview 多 美智子(堀江昭朗)
 安川加壽子先生の弟子の一人であり、教本『メトードローズ』の指導法の講師も務める多美智子先生に、安川加壽子先生の教えを語っていただきました。

◆Report ピアノ界の伝説 プレトニョフが選んだピアノ SHIGERU KAWAI誕生20周年記念リサイタル(道下京子)
 2006年に突然ピアニストとしての活動をやめ、しばらくピアノの演奏から遠ざかっていたミハイル・プレトニョフ。そんな彼をピアノ界へ引き戻したのが、SHIGERU KAWAIのピアノでした。このピアノ界のレジェンドによるSHIGERU KAWAI誕生20周年記念リサイタルの模様とミニ・インタヴューをお届けします。

◆Report小原孝&樹原涼子デュオ・コンサート(豊永泰子)
樹原涼子先生の連弾作品を、ピアニスト・小原孝さんと共に演奏したデュオコンサートの様子をレポートします。

◆「土田京子先生の スラスラ分かる 和声法学び直し塾」開催
 本誌2018年9月号からスタートした連載「スラスラ分かる 和声法学び直し塾」では、「和声法は苦手」、でも、「和声法が解ったらなあ~」という方々に向けて、和声法と仲良くなれる手順を一からお話ししてきました。連載がもうすぐ1年を迎えるに当たり、著者の土田京子先生がこれまでの内容を実際に目の前で実施してくださる特別講座を開催することになりました! 皆様、ふるってご参加ください。

日時:2019年8月28日(水) 10:30~12:30
会場:音楽之友社 2F フェニックス会議室(地下鉄東西線・神楽坂駅・1番出口より徒歩1分)
受講料:2,000円
教材:『ムジカノーヴァ』2019年5月号、6月号
定員:先着30名(当日は、五線譜と筆記用具をご持参ください)

チケット取扱
ONTOMO Shop
http://ontomo-shop.com/
問合せ(チケットはこちらからもお申込みいただけます)
音楽之友社ムジカノーヴァ編集部
「土田京子先生イベント」係
E-mail:musica_ontomo@ongakunotomo.co.jp
TEL:03-3235-2675 FAX:03-3235-2682
※お申込みの際は、「氏名・年齢・ご職業・メールアドレス・電話番号」をご記入の上、ご連絡ください。
●ご記入いただきました個人情報は、当イベントのお知らせ、および弊誌からのお知らせにのみ使用致します。

[連載]
◆作曲家の食卓(遠藤雅司)
 世界各国の歴史料理を再現するプロジェクト「音食紀行」を主宰する遠藤雅司さんに、作曲家たちが当時、食べていた料理をご紹介いただきます。第11回は、チャイコフスキーが食事付き音楽会で客人に振る舞った料理です。
◆バッハ《シンフォニア》の美的探究(赤松林太郎)
 バッハ《シンフォニア》を毎月1曲ずつ、第1番から順番に取り上げて、書き込み楽譜の形で演奏・指導法をご紹介します。今月は、春の訪れを喜ぶような情感で満たされた「第8番」に迫ります。
◆ピアノ講師の旬の「お悩み」を解決! 教室 改善プロジェクト(山本美芽/横田明子)
 全国のピアノ講師が集うフェイスブックグループ、山本美芽ライティング研究会では、日々お悩みの情報交換が行われています。その中から特に話題になった旬の「お悩み」をピックアップし、問題解決をこころみます。今回のお悩みは、「レッスン開始何分前に入室してもらいますか?」。
◆倫子先生の 導入期のピアノテクニック きほんのき(松本倫子)
 最近、子どもたちのピアノの基礎力が落ちているという話を耳にします。幼児のピアノ導入へのより正統的なテクニック指導を知り、一定の基礎力を付けていきましょう。今回は、「正しい声の出し方」と「絶対音感を身につける方法」について取り上げます。
◆『愛は風にのって』~作曲者による楽曲ガイド(田中カレン)
 田中カレン氏書き下ろし曲集『愛は風にのって』全21曲を、作曲者自身が解説する連載。自作のアナリーゼと演奏のアドバイスに、恩師三善晃先生の教えも交えた特別企画です。第14回の曲は《14. 淋しい料理人》。
◆スラスラ分かる 和声法学び直し塾(土田京子)
 苦手意識を持ちがちな和声法と、もっと仲良くなれる手順を楽しく、平易な言葉で教えていただきます。今回は、「響きも働きも個性的な『減七の和音』」。
◆ピアノをめぐる情景(青澤隆明)
 音楽評論家として活躍する著者が、『ムジカノーヴァ』読者に向けて厳選したディスク、ピアニスト、コンサート等について綴ります。読後はピアノについてもっともっと知りたくなるエッセイです。
◆楽器店カリスママネージャーが伝える 気持ちがラクになる 教室運営の基本を押さえよう(星野真之)
 数百名に及ぶピアノの先生のお悩みを解決し続けてきた楽器店のカリスマ・マネージャーが、読んだらすぐに実行できる教室運営のアドバイスをお届けします。今回は、「ホームページに必要な情報は、たったこれだけ」。
◆プロ意識を持ったピアノ指導者になろう!~教室運営からレッスン実践まで(益子祥子)
 人気のピアノ指導者、ますこ先生がこれまで全国のピアノ指導者と一緒に考えてきた「ピアノ教室運営」と「レッスンの実践」について、たくさんの提案と具体例をお伝えしていきます。今月からは中級編で、その第1回は「教室運営のアイデアを実践する~生徒・保護者に届く募集のしかた」。
◆世界史から読み解く 音楽史(広瀬大介)
 18世紀から20世紀に至る世界史の大事件と、それを描いた、あるいはそれに影響を受けた音楽作品にスポットを当てることで、音楽をより深く愉しめるようになる連載。同時代の日本の状況にも目を向け、毎回ミニミニ年表で整理していきます。今回は、「ナポレオンの栄枯盛衰にみる ベートーヴェンの理想と現実」。
◆音のパレット(江口文子)
 ある町のピアノ教室で月に1度開催されるグループセッション。老若男女問わず、様々な生徒がピアノや音楽について語ります。門下から国際的に活躍する数多くのピアニストを輩出する江口文子先生による、ピアノレッスンのヒントが散りばめられた物語です。
◆ピアノの先生のiPad活用術(足立由起子)
 レッスンに役立つiPadの活用法を、足立由起子先生に解説していただきます。第13回のテーマは、「教室事務に使える表計算のアプリ(1)」です。
◆音遊びから始めよう~ピアノレッスンにつながる表現の種~(鈴木和子)
 子どもたちの表現意欲を育てるレッスンをしている鈴木和子先生に、導入期から始められるレッスンのアイディアを教えていただきます。
◆生徒と見たい聴きたいCD&DVD(百瀬 喬)
 最近リリースされた音楽ソフトからピアノ教室におススメの1枚をご紹介します。
◆ムジカ図書館(山本美芽)
 ピアノ教本研究家が、指導者・学習者双方に役立つ本をご紹介します。
◆プレトーク 杉浦哲郎/浜中康子(堀江昭朗)
 今、もっとも注目したいアーティスト、教育者などにインタビューします。
◆演奏会批評
 2019/5/2~5/26(雨宮さくら、小倉多美子、柴田龍一、高瀬佳子、時 幹雄、原 明美、伴 玲児、響 敏也)
◆ピアノレッスンにすぐに役立つ! マサさんのアレンジ入門(松田 昌)
 生徒のレベルに合わせたアレンジができるようになると、レッスンの幅がさらに広がります。弾きやすくて、あたたかいアレンジに定評のある松田昌先生に、クラシックや童謡の楽曲を分析しながら、誰でも良いアレンジができる方法をご紹介いただきます。第4回のテーマは「ドミナント・ペダルの有効活用」。

[教材]
◆ハノンクリニック(奈良井 巳城)
 今回は、半音階(No.40)の極意について、前回に引き続き、スケール科助教授の黒間ティック先生に伺います。

◆入会2年で音大入試問題が解けるようになる! あやか先生の楽典ドリル(永瀬礼佳)
 曲を解釈するためには、「楽典」の知識がまず必要不可欠です。でも、楽典というと「音大入試のために勉強するもの」「子どもには難しい」と思い込んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか? この連載では、かわいらしいイラストと易しい解説付きで、幼児向けのドリルを掲載していきます。第6回は「ドレミで早口ことば」。

◆リトミックでマスター リズムのきほん(大城依子)
 ダルクローズが創案したリトミックの考え方をベースに、リズムを基礎からマスターできる課題です。アイディアが豊富な大城依子先生の教材は、レッスンで役立つこと間違いなし! 第13回のテーマは「twelve eighths(12の八分音符)」です。

[巻末とじ込み]
◆楽譜
《1本指のブルース》~完成形(斎藤守也)
 昨年10月号に掲載された斎藤守也さん作曲《1本指のブルース》~基本形の完成形を掲載!メロディーやアド・リブに和音が足され、ソロが3コーラスに増やされて、守也さんがステージで弾いているかのようなアレンジとなっています。

◆付録
【最終回】「音符に記号を付けよう」カードセット(森田 香)
 生徒が自分で音符に記号を付けることで、その名称や意味、奏法を楽しく学べるカードセットを制作しました。

8月号で取り上げた曲一覧
※「今月の1曲」以外の作品(括弧内は取り上げた記事のタイトル)

グリーグ:《ペール・ギュント》組曲より〈朝〉(音のパレット)
斎藤守也:《1本指のブルース》(巻末とじ込み楽譜)
シューマン:《ユーゲントアルバム》より〈メロディー〉(マサさんのアレンジ入門)
ショパン:《24の前奏曲》より〈第15番「雨だれ」〉(マサさんのアレンジ入門)
スメタナ:《我が祖国》より〈ヴィシェフラド〉(音のパレット)
田中カレン:《淋しい料理人》(『愛は風にのって』~作曲者による楽曲ガイド)
J.S.バッハ:シンフォニア第8番(バッハ《シンフォニア》の美的探究)
フランス民謡:きらきら星(音遊びから始めよう、マサさんのアレンジ入門)
ブルクミュラー:《25の練習曲》より〈天使の声〉(リズムのきほん)
ブルクミュラー:《25の練習曲》より〈なぐさめ〉(マサさんのアレンジ入門)
モーツァルト:きらきら星変奏曲(音遊びから始めよう)