『バンドジャーナル』委嘱作品。2023年1月号・2月号の付録楽譜として掲載された。
　タイトルの《クヮドリュプレ（Quadruplés）》は、直訳すると「４つ子」「四連画」といった意味を持つ。その曲名の通り４つの部分から成り立っており、各部分には共通する部分と相反する部分が混在する。
　第１部は、ある和音の上に別の和音を重ねた「ポリコード」によるファンファーレと、「テンションコード」によるII―V（ツーファイブ）進行が中心。第２部は、完全４度で動く平行オルガヌムの響きや、教会旋法を用いた穏やかな部分。第３部は、トランペットのソロから始まるゆっくりとした８分の６拍子のシチリアーノ的部分。第４部はスラブ系ギャロップだが、スラブ系音楽とは少し違う和声づけや進行が使用されている。後半に第２部のモティーフが対旋律的に用いられ、第１部のファンファーレが再現されて華やかに終わる。

［編成］
Instrumentation
Flute 1
Piccolo/Flute 2
Oboe (Option)
Bassoon (Option)
B♭ Clarinet 1, 2
B♭Bass Clarinet
E♭ Alto Saxophone 1, 2
B♭Tenor Saxophone
E♭Baritone Saxophone
Horn in F 1, 2
B♭Trumpet 1, 2
Trombone 1
Trombone 2〔Tenor Bass〕
Euphonium
Tuba
Contrabass (Option)
Timpani
Percussion 1　
〔Clash Cymbals, Suspended Cymbal, Snare Drum, Bass Drum〕※Set Drums でも可
Percussion 2
〔Triangle, Tambourine, Glockenspiel, Xylophone〕
※打楽器パートはSet Drums を使用すると最低３名で演奏でき、もちろん人数を増やして演奏することも可能。Timpani は２台で演奏できるように書かれている。

［演奏時間］約6分30秒

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●参考演奏（指揮：髙梨裕久／演奏：SHOBIコンサートバンド／ブレーンYouTubeチャンネル）こちら