内容紹介
谷川俊太郎の詩集『こころ』から、東日本大震災後に発表された詩をテキストにして編まれた無伴奏混声合唱曲集。震災は人々の人生に何らかのインパクトを与えた一つの転換点であり、その後の様々な創作活動にも大きな影響を与えてきた。現在進行形ともいえる状況の中で、「そのあと」の世界を拓いていく世代である委嘱者の学生らと共に、「この合唱作品を創り上げたい」という意思で作曲された。2016年12月18日(杉並公会堂 大ホール)東京大学柏葉会合唱団 第63回定期演奏会(指揮:伊藤望)にて委嘱初演された。
〈Ⅰ. 言葉〉…嘆き、怒り、悲しみ、何とも名付けられない感情を表したヴォカリーズを経て、言葉は「発芽」する。流され、壊れそうにながら、新たに立ち上がる「意味」。崩壊と再生のプロセスを音像で表現した章。
〈Ⅱ. 絶望〉…絶望から希望への変容。h mollからH durへの展開。音群の交錯からホモフォニーへの収斂。
〈Ⅲ. 遠くへ〉…前章終結部のH durを受けてのFis dur。ひろやかに、威厳をもって。「希望よりも遠く/絶望をはるかに超えた/遠くへ」……前章を経て歌われる「絶望」の語は、むしろ「希望」よりも生の実感を伴った力強い響きとして出現する。
〈Ⅳ. そのあと〉…静かに、自己内部へと着地する終章。旋法による祈り、魂の鎮め。
[難易度]上級 [対象]高校生・大学生・一般合唱団
※〈遠くへ〉のオーケストラ伴奏版のスコア、パート譜はレンタルで扱っています。
詳しくはこちらをご覧ください。
●参考演奏『遠くへ』(合唱:東京大学柏葉会合唱団)はこちら
全曲続けての視聴(Youtube再生リスト)はこちら
〈Ⅰ. 言葉〉…嘆き、怒り、悲しみ、何とも名付けられない感情を表したヴォカリーズを経て、言葉は「発芽」する。流され、壊れそうにながら、新たに立ち上がる「意味」。崩壊と再生のプロセスを音像で表現した章。
〈Ⅱ. 絶望〉…絶望から希望への変容。h mollからH durへの展開。音群の交錯からホモフォニーへの収斂。
〈Ⅲ. 遠くへ〉…前章終結部のH durを受けてのFis dur。ひろやかに、威厳をもって。「希望よりも遠く/絶望をはるかに超えた/遠くへ」……前章を経て歌われる「絶望」の語は、むしろ「希望」よりも生の実感を伴った力強い響きとして出現する。
〈Ⅳ. そのあと〉…静かに、自己内部へと着地する終章。旋法による祈り、魂の鎮め。
[難易度]上級 [対象]高校生・大学生・一般合唱団
※〈遠くへ〉のオーケストラ伴奏版のスコア、パート譜はレンタルで扱っています。
詳しくはこちらをご覧ください。
●参考演奏『遠くへ』(合唱:東京大学柏葉会合唱団)はこちら
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曲目
- 1 言葉(ca.4'50") 【混声4部合唱/伴奏:無伴奏】 作詞:谷川俊太郎 / 作曲:信長貴富 / ※ローマ字読み付き
- 2 絶望(ca.3'45") 【混声4部合唱/伴奏:無伴奏】 作詞:谷川俊太郎 / 作曲:信長貴富 / ※ローマ字読み付き
- 3 遠くへ(ca.3'15") 【混声4部合唱/伴奏:無伴奏】 作詞:谷川俊太郎 / 作曲:信長貴富 / ※ローマ字読み付き
- 4 そのあと(ca.4'20") 【混声4部合唱/伴奏:無伴奏】 作詞:谷川俊太郎 / 作曲:信長貴富 / ※ローマ字読み付き