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書籍 評論・読み物

この一瞬に価値がある

バルトロメイ家とウィーン・フィルの120年

フランツ・バルトロメイ 著/坂本謙太郎 監訳/坂本明美

定価
2,420円 (本体2,200円+税)
判型・頁数
4-6・224頁
発行年月
2016年4月
ISBNコード
9784276217010
商品コード
217010

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内容紹介

著者は、2012年まで45年間にわたってウィーン・フィルハーモニー管弦楽団/ウィーン国立歌劇場に所属し、うち39年間は首席チェロ奏者を務めた。祖父(首席クラリネット奏者)、父(ヴァイオリン奏者・副楽団長)に次ぐ三代目のウィーン・フィルの奏者。しかしその伝記ではなく、一族が関わった時代のヨーロッパの歴史・音楽状況、共演した名演奏家の話などから、ウィーンの音楽・オーケストラ文化、ウィーンの音楽家、ウィーン・フィルの響きの謎が描かれる。「この一瞬に価値がある」は、ウィーン・フィルに影響を与えた指揮者の一人アーノンクールの言葉。芸術こそが時代の一瞬を切り取り永遠のものとする、という著者の思いも込められている。ティーレマンの推薦文付き。



●『この一瞬に価値がある』出版記念ミニ・コンサート(チェロ:バルトロメイ)より

目次

序文 クリスティアン・ティーレマン
三代のフィルハーモニカ― クレメンス・ヘルスベルク
三人の伝記、三人の旅 フランツ・バルトロメイ

序曲 
 夢の指揮者
 世代を超えた共通の経験
 指揮棒のコレクション

<第一幕>フランツ1世ことフランティシェク・バルトロメイと民族主義
 幼年時代
 ボヘミア国民劇場の第一クラリネット奏者
 ウィーン宮廷歌劇場のオーディション
 オーストリア・ハンガリー帝国宮廷歌劇場
 宮廷楽団
 第一線のクラリネット奏者として

間奏曲:フランツ・バルトロメイ三世の「ウィーンの響き」論

<第二幕>フランツ二世と二つの大戦
 ウィーン少年時代
 第一次世界大戦後
 1930年のウィーン音楽アカデミー
 第二次世界大戦中のウィーン国立歌劇場
 オーケストラへの遅い復帰
 ウィーン・フィルの副楽団長として
 ウィーン交響楽団の芸術監督/フランツ二世との別れ

<第三幕> フランツ三世―ウィーン国立歌劇場のライオン
 「ごく普通」の家庭
 国立歌劇場管弦楽団の補充要員時代
 三代目の歌劇場団員/ 大きな転機
 ここでオペラ、あそこでコンサート
 マエストロと演奏するということ
 室内楽
 45年を振り返って

コーダ:伝統にまつわる機会と責任の重さ フランツ・グラーフ・フォン・アーノンクール

インタビュー
監訳者あとがき
参考資料