内容紹介
和声の学習においての指標(約束事)は「禁則」として、教科書で「禁」「許」「可」「不可」「避けよ」などと列挙されており、これらに基づいて授業やレッスンも行われる。しかし、学習者はそれらが「なぜ禁じられているのか」を知る由もない。その「なぜ」かという述べられる機会の少なかった和声の禁則に焦点を当て、大作曲家による実作品から例を引用しながらその理由や背景を明らかにしていく。この和声、そしてその禁則の成り立ちを学べる本書は作曲の専門家のみならず、演奏家など他の西洋音楽に携わる多くの人に十二分に役立つ一冊である。
目次
はじめに
作曲家が音を選ぶ基準
表現とは何か
制限があってこその自由
作曲理論の禁則
本書の読み進め方
第1章 作曲理論
作曲理論とは何か
規則の目的や理由を知る
協和的完全4度
第2章 連続
音楽史における完全音程の連続
完全1度、5度、8度の連続はなぜ禁則になっていったのか
積極的に使いたいけれど記譜を躊躇してしまう響き―フォーブルドン
専門書の記述
連続8度
連続5度
1.完全5度から完全5度へ
2.減5度から完全5度へ
第3章 隠伏
作曲家から信頼されていない演奏家
隠伏、並達、直行
隠伏8度
隠伏5度
トゥイレ&ルイの見解(抜粋による引用)
第4章 導音
導音はなぜ導音なのか
3度下行するもの
5度下行するもの
4度上行するもの
6度上行するもの
その他の例外的な進行
第5章 第7音
条件つきで使用が許される第7音
上行する第7音
解決しない7音
第6章 IVの和音
ⅤからⅣへ進んではならない理由
半終止のあとのⅤ
経過・刺繍和音としてのⅣ(第1転回形)
フォーブルドンとしてのⅣ(第1転回形)
偽終止としてのⅣ(第1転回形)
終止形における偶成和音としてのⅣ7
全終止における主音上の経過的倚和音としてのⅣ(第2転回形)
その他の例
フリギア施法の終止における増4度・減5度の対斜
第7章 IIの和音
第2ドミナント(またはサブドミナント)ではないⅡ
ⅤからⅡへの進行(半終止を挟んだもの)
サブドミナント進行としてのⅤ・Ⅱ・Ⅵ
第8章 対斜
対斜とは何か
増1度の対斜の例
第9章 増音程の進行
増音程がもたらす意外性
第10章 位相
非和声音が置かれる声部
下声における経過的倚音の場合
模倣であることが優先される場合
位相のずれ(旋律的短音階の上行形と下行形が重なる場合)
位相のずれ(ヘミオラのⅣ7の場合)
位相のずれ(倚音を含む場合)
おわりに
引用・参考文献
引用楽譜索引
著者略歴
作曲家が音を選ぶ基準
表現とは何か
制限があってこその自由
作曲理論の禁則
本書の読み進め方
第1章 作曲理論
作曲理論とは何か
規則の目的や理由を知る
協和的完全4度
第2章 連続
音楽史における完全音程の連続
完全1度、5度、8度の連続はなぜ禁則になっていったのか
積極的に使いたいけれど記譜を躊躇してしまう響き―フォーブルドン
専門書の記述
連続8度
連続5度
1.完全5度から完全5度へ
2.減5度から完全5度へ
第3章 隠伏
作曲家から信頼されていない演奏家
隠伏、並達、直行
隠伏8度
隠伏5度
トゥイレ&ルイの見解(抜粋による引用)
第4章 導音
導音はなぜ導音なのか
3度下行するもの
5度下行するもの
4度上行するもの
6度上行するもの
その他の例外的な進行
第5章 第7音
条件つきで使用が許される第7音
上行する第7音
解決しない7音
第6章 IVの和音
ⅤからⅣへ進んではならない理由
半終止のあとのⅤ
経過・刺繍和音としてのⅣ(第1転回形)
フォーブルドンとしてのⅣ(第1転回形)
偽終止としてのⅣ(第1転回形)
終止形における偶成和音としてのⅣ7
全終止における主音上の経過的倚和音としてのⅣ(第2転回形)
その他の例
フリギア施法の終止における増4度・減5度の対斜
第7章 IIの和音
第2ドミナント(またはサブドミナント)ではないⅡ
ⅤからⅡへの進行(半終止を挟んだもの)
サブドミナント進行としてのⅤ・Ⅱ・Ⅵ
第8章 対斜
対斜とは何か
増1度の対斜の例
第9章 増音程の進行
増音程がもたらす意外性
第10章 位相
非和声音が置かれる声部
下声における経過的倚音の場合
模倣であることが優先される場合
位相のずれ(旋律的短音階の上行形と下行形が重なる場合)
位相のずれ(ヘミオラのⅣ7の場合)
位相のずれ(倚音を含む場合)
おわりに
引用・参考文献
引用楽譜索引
著者略歴