• ムジカノーヴァ 2021年8月号

雑誌 ムジカノーヴァ

ピアノを学ぶ・教える・楽しむ人の雑誌

ムジカノーヴァ 2021年8月号

  • 最新 エディション選びのポイント PART2 作曲家別エディション解説
  • 今月の課題曲:《マーチ》~『ロシア奏法によるピアノ教本 はじめの一歩 曲集』より
定価
922円 (本体838円+税)
判型・頁数
A4変
発行年月
2021年7月
JANコード
4910085190816
商品コード
182108

完売のため、お取り扱いできません。
ご了承ください。

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内容紹介

[特集]
最新 エディション選びのポイント PART2 作曲家別エディション解説

◆バッハ バッハの記譜習慣と原典版の選び方のポイント(越懸澤麻衣)
 バッハの楽譜には、現代とは違う記譜習慣が見られます。どのような特徴があるか、バッハの自筆譜を参照しながら解説。バッハの楽譜の出版の歴史や、原典版を選ぶときに見るべきポイントも教えていただきました。

◆ベートーヴェン 2つの初版譜に見る ベートーヴェンのエディション問題
~ピアノ・ソナタ第18番を例に(平野 昭)
 ベートーヴェンのピアノ・ソナタの自筆譜は32曲中13曲しか残されていないため、初版譜が重要な資料となります。しかし、その初版譜が《ピアノ・ソナタ第18番》の場合は2つ存在するため、様々な版が登場することになりました。各出版社がどのような資料や判断に基づいて校訂をしたのか、その過程を解説していただきます。

◆ショパン 弟子の楽譜に残されたショパンの真意とエディションの系譜(加藤一郎)
 多くの版が存在したショパンの楽譜。その理由とともに、代表的な版の特徴を詳しく解説していただきました。ショパンの複雑なエディションの系譜が分かる表も付いています。

Interview
◆ウィーン原典版 編集者 ヨヘン・ロイター(渡辺暁子)
 ウィーン原典版の編集者であり、校訂者でもあるヨヘン・ロイターさんに、楽譜の制作過程や編集方針、ベートーヴェンの未発表曲を発見した時のエピソードなどを伺いました。原典版の校訂者が何を基準に制作しているかを知ることのできる、貴重なインタビューです。

[今月の課題曲]
(2021年7月号~10月号 選曲者:齊藤浩子)
《マーチ》~『ロシア奏法によるピアノ教本 はじめの一歩 曲集』より

[トピックス]
◆コンクール・音大受験・発表会の強い味方が神楽坂に!~「THEGLEE」動画制作新プランスタート(長井進之介)
 東京・神楽坂にあるミュージック・サロン「THEGLEE」(ザグリー)は、これまで10年にわたりアコースティックサウンドに特化したライヴを開催、また時代に先駆けて充実した音響・映像・インターネット環境を整え、早くからライヴ配信や4K映像配信を手がけて高い評価を得てきました。コロナ禍の影響で、様々なコンクールで動画提出が求められるようになった昨今、コンクール用動画の待望の新サービスが登場したということで、取材に伺いました。

◆ [特別企画]レッスン室快適化計画(堀江昭朗)
光触媒除菌脱臭機「ディナウディオ」のワイヤレス・スピーカー「Musicシリーズ」
 ピアノの先生が長時間を過ごすレッスン室は、聖域とも呼べる場所。この空間を快適に整えることは、レッスンや教室運営がさらにスムーズに進むことにもつながるのではないでしょうか。そんなレッスン室快適化をお手伝いする、二つの製品をご紹介します。
 一つは、光触媒の作用によって室内の嫌なニオイ成分だけでなく、ウイルスや菌などを分解除去することで話題になっている「光触媒除菌脱臭機」。コンパクトでレッスン室にぴったり、様々なウイルスに対する有効性も第三者機関により実証されています。
 もう一つは、音の多様な響きや色合いを体験できるすぐれた音質と、操作性やお洒落なデザインでも人気のワイヤレス・スピーカー「Music シリーズ」。デンマークのオーディオ・メーカー「ディナウディオ」の自信作です。
 本誌連載等でもお馴染みの、齊藤浩子先生に試用していただき、感想を伺いました。

◆[告知]ムジカノーヴァ オンラインスクール第2弾~ピアノ指導者・学習者が今抑えておきたい 5つのトレンド講座
 各分野の専門家として精力的に活躍する講師陣をお迎えしてお贈りする、特別講座のシリーズ第2弾がスタートします! アカデミックな内容を含め、容易にアクセスできない貴重なお話が聞けるチャンスです。
 今回のシリーズでは、「ピアノ演奏と脳」「ショパンのマズルカ」「リトミック」「音楽史」「バッハ・インヴェンション」といった、『ムジカノーヴァ』でも特に人気の高いテーマを、誌面と連動してお届けします。
 もっと指導力を高めたい、もっと学びを深めたいという方に必ずお役に立つ内容です。多くのピアノの先生、学習者、愛好家の方のご参加をお待ちしております!
 詳しくはコチラ

◆Report 『「ピアノ習ってます」は武器になる』出版記念シンポジウム
 去る5月27日、音楽之友社とピティナにより共催された、Zoomを使用したシンポジウムの模様をレポートします。

◆川崎発、若きアーティストへ!伸和コントロールズと昭和音楽大学がタッグを組んで(上田弘子)
 
[連載]
学ぶ
◆コンクール課題曲にチャレンジ!(須田美穂)
 人気のコンクールの課題曲の中から毎号1曲を取り上げ、その演奏・指導法を詳しく解説していきます。見ながら演奏できる、カラーの書き込み楽譜付き。今月は、『ロシア奏法によるピアノ教本 はじめの一歩 曲集』より《1 マーチ》。
◆脳神経内科医のピアニストが解説 知っておきたい ピアノ演奏における脳と身体のしくみ(上杉春雄)
 ピアノを弾く人・教える人の間で常に関心の高いテーマの一つである「脳とピアノ演奏の関係」。ピアニストで脳神経内科医の上杉春雄さんに、脳科学の最前線の話題やピアノ演奏に役立つアドバイスなどを、読みやすいエッセイの形で連載いただきます。 
 第8回は「脳神経内科から見た 無理をせず効率的なピアノ練習法」。「ムジカノーヴァ オンラインスクール」8月29日の筆者による講座のテキスト記事です。
◆ピアノテーマパーク~バロックから近現代のやさしい名曲の背景をたどる~(江口文子)
 「つながる音切れる音」「両手の対話」「リズムと踊り」「色と形と構成」の4つのテーマごとに、4期の名曲を集めた楽譜『4期のピアノテーマパーク』(江口文子先生監修)と連動した連載です。「自由な気持ちが音楽のはじまり」「心に浮かんだイメージを大切に育ててほしい」という、江口先生の思いが詰まったページです。創作漫画ユニット・留守keyさんによるイラストも魅力。
 第16回は、「チャイコフスキーの《バーバ・ヤガー》」です。
◆【最終回】音楽記号から見えてくる 作曲家の意図(轟 千尋)
 作曲家が楽譜に書けるのは、音符といくつかの記号だけ。そのため、そこには細やかなニュアンスやバランス、音色や間など、楽譜に書ききれなかった作曲家の様々な意図が含まれています。この連載では、子どもたちが楽譜でよく出会う「音楽記号」を一つずつ取り上げ、自身の作品でどのような意図で用いているかを解説しながら、大作曲家への楽譜の読み方へ発展させていき、さらにレッスンでそれをどう伝えるべきかを提案します。
 第8回(最終回)のテーマは「スラー」。
◆世界史から読み解く 音楽史(広瀬大介)
 18世紀から20世紀に至る世界史の大事件と、それを描いた、あるいはそれに影響を受けた音楽作品にスポットを当てることで、音楽をより深く愉しめるようになる連載。同時代の日本の状況にも目を向け、毎回ミニミニ年表で整理していきます。
 今回は、「ハプスブルク帝国の『検閲』制度」。
◆【新連載】私の小さな「フォルマシオン・ミュジカル」(津覇えりな)
 フランスで生まれた総合的音楽基礎教育「フォルマシオン・ミュジカル」は、時代、特定の作曲家やジャンル、楽器編成等に偏ることなく様々な楽曲を用いながら、音楽家に必要とされる音楽基礎能力をバランスよく育てる指導法です。レッスン内容は読譜、リズム、視唱、聴音、楽典、鑑賞、アナリーゼ、音楽史と幅広く、子どもたちの年齢・学習レベルに合わせた様々なアプローチによる学習が行われますが、指導内容が豊かであるがゆえに、「取り入れたいけれど何から手を付けたらよいのか……」と悩まれる方も少なくないようです。そこで、日本のピアノ指導者がもっと気軽にフォルマシオン・ミュジカルを個人レッスンやグループレッスンに取り入られるように、初級~中級レベルのピアノ作品を用いて、他の楽曲にも応用できるフォルマシオン・ミュジカル的視点によるアプローチをお届けします。著者は、フランスの公立音楽学校でフォルマシオン・ミュジカルを指導されている、津覇えりなさんです。
 第1回は、「【鑑賞】アプローチ~プロコフィエフ《タランテラ》を用いて」。
◆【新連載】はじめての ドホナーニ教則本(鈴木啓資)
 ハンガリー生まれの音楽家であり、卓越した技術を持ったピアニストとして世界中で活躍したドホナーニ・エルネーは、多忙な演奏活動の傍ら、若い頃から教育にも力を入れていました。ドホナーニが残した教則本「確かなピアノテクニック習得のための必須の教則本」は、「指の独立と強化」を効率よく習得できるものとして知られており、日本人唯一のドホナーニ直系の流れをくむ研究者が、研究に基づいた解説および練習法を全6回にわたりお伝えします。
 第1回は、「ドホナーニの教則本の概要と『第1番』の練習法」。
◆【最終回】基礎テクニックがしっかり身につく 安川加壽子が選んだ色とりどりの練習曲(多 美智子)
 1977年に放映されたNHK「ピアノのおけいこ」のテキストには、安川加壽子先生が子どもたちのために選曲した28の練習曲が収録されました。この中から12曲を6回にわたってご紹介し、練習のポイントを多 美智子先生に解説していただきます。第6回のテーマは、「右手のアルペッジョ/左手のアルペッジョ」です。
 2022年には、安川加壽子先生の生誕100周年を記念して、他の楽曲も加えて、楽譜化を予定しています。

教える
◆【新連載】導入期のピアノレッスン 練習しない子のための 教材選び(山本美芽)
 保護者の協力のもと、家庭で練習をしてくるのが当たり前だった昭和のピアノのレッスン風景は、令和の現代において様変わりしています。子どもも大人も忙しく、ピアノの開始年齢が多様化し、進み具合が年齢ではくくれない時代に。この連載では全12回にわたり、入会から「両手奏」までを一つのゴールとして、現代のピアノ指導者に欠かせない力=「生徒さん一人ひとりに合わせた教材選び」のノウハウをお伝えします。 
 第1回は「教材選びの基本~観察と評価」。
 ◆生徒を変身させる 24のキーワード(根津栄子)
 「こどものスケール・アルペジオ」の著者としても知られる根津栄子先生に、テクニック・表現・ステージマナーの3分野にわたり、生徒を無理なく上達させるコツを分かりやすいキーワードの形でご紹介いただきます。
 今月のキーワードは、「新しい楽語はすぐ単語カードへ」。
◆保護者と良好な関係を築くための 伝え方講座(古内奈津子)
 保護者との間でよくある問題を例に、良好な関係性を保ちながらスムーズに教室を運営していくための「指導者としての考え方」や「保護者への具体的な伝え方」をお伝えしていきます。
 今回は、「他の生徒と比べてしまう保護者への伝え方」です。
◆自己解決能力が高まる ばばっち先生のしつもんプログラム~ワーク付(馬場一峰)
 しつもんに答えることで、レッスンの悩みを自己解決できるようになる、馬場一峰先生のプログラムです。
 今回のテーマは、「ベストな楽器は、生徒の成長と共に変わっていく」です。
◆ポピュラー音楽指導塾~リズム力をつけよう!~(佐土原知子)
 34年ほど前からポピュラー曲を積極的にレッスンに取り入れてきた著者が、明日のレッスンに使える様々な手法や情報をご紹介する連載。ポピュラーを4つのリズム区分に分け、ジャンル別に「演奏と指導のポイント」をお伝えしていきます。
 今回は「ロック&ポップス系⑧カントリー」。オンラインレッスンなどでも活用できるよう、リズム音源のQRコード付きでお届けします!
◆バッハ《インヴェンション》が楽しくなるレッスン(福田ひかり)
 バッハの《インヴェンション》を実際のレッスンでどのように指導したらよいのか、悩まれる先生は少なくないのではないでしょうか?生徒の目を輝かせるためには……そこでご提案、子どもが大好きな「謎解き」をレッスンに取り入れてみるのはいかがでしょうか?謎が詰まった《インヴェンション》は、うってつけとも言えます。曲のしくみや歌い方を生徒さんと一緒に探しながら、楽しく創造的なレッスンを目指してみませんか?
 今月は、第9番ヘ短調の前編をお届けします。
◆3世代で楽しく日本を歌い継ごう わらべうたdeソルフェージュ(井上史枝)
 「日本人の四季を大切にする気持ちを伝えていきたい」。そんな想いから、ピアノ教室でわらべうたをソルフェージュとして取り入れている筆者。「音数が少ない」「どの音からでも歌える」「言葉や節が楽しい」など、わらべうたにはソルフェージュに最適の教材で、さらに3世代で楽しむことができます。この連載では、毎月季節に合ったわらべうたを取り上げ、レッスンメニューを伴奏譜付きでお届けします。
 今月の楽曲は、「ひらいたひらいた×チンカラマンダイ」。

楽しむ
◆広げよう音楽の輪 ストリートピアノを弾きに行こう!
 全国で広がり続けている「ストリートピアノ」。開放感のある場所で弾けること、見知らぬ人に聴いてもらえるなど、自宅での練習やレッスンでは味わえない魅力がそこにはあります。そんな各地のストリートピアノを、演奏者の声やエピソードとともにご紹介。実際に弾きに行きたいと思ったときに役立つアクセスマップ付きです。
 今回は「キットピアノ(東京都・渋谷区)」。
◆【新連載】反田恭平の 新時代のクラシック(反田恭平)
 ピアニストとしての活動に留まらず、レーベルの立ち上げ、オーケストラのための会社の設立など、新しいことを次々に実現している反田恭平さん。その活動内容や信念、これからのクラシック業界について思うことを、様々な視点から綴っていただきます。
 初回のテーマは、「演奏家としての意思」。
◆フランス音楽を旅する(堀江真理子)
 フランス音楽を得意とし、フォーレのピアノ曲、室内楽全曲演奏会を成功させたピアニストの堀江真理子さんが、「フランス音楽ってよく分からない」というあなたと一緒にフランス的なるものを探す旅へ。フランスの歴史や多様な風土、文化をとおしてフランス音楽の流れを辿り、演奏のヒントを見つけます。
 第6回は「南フランスの情景が溶け込んだセヴラックの音楽」。
◆ピアノをめぐる情景(青澤隆明)
 音楽評論家として活躍する著者が、『ムジカノーヴァ』読者に向けて厳選したディスク、ピアニスト、コンサート等について綴ります。読後はピアノについてもっともっと知りたくなるエッセイです。
◆今月の逸品~第2回 スタインウェイSPIRIO
ピアノメーカーの最新情報をお伝えする連載第2回は、アコースティックでありながら、憧れの演奏家の“コンサート”が自宅で楽しめる、ピアノの進化形“SPIRIO”の魅力について、レポートします。
◆CD&BOOK(長井進之介)
 ピアニストであり、音楽ライターである長井進之介さんに、レッスンに役立つCDや書籍の解説をしていただきます。
◆スギテツ presents ザッツ・エンタメ・ピアノの発表会(杉浦哲郎)
 「クラシックで笑顔を創る」をモットーに活動する、ピアノとヴァイオリンのデュオ・スギテツ。ピアノ&編曲を担当する杉浦哲郎さんに、来場者みんなが笑顔になれる、ピアノ発表会の演出方法やアンサンブル楽譜をご提案いただきます。
 今回のテーマは、「おんがく紙芝居『桃太郎』第2幕」です。
◆ふたりで弾きたい! ピアノ映えJ-POP連弾(壺井一歩)
 子どもにも大人にも人気のJ-POPを、最新曲から王道の曲まで、弾きやすく、かつ「映え」る連弾アレンジでお届けします。レベルは、プリモ・セコンドともにブルクミュラー程度。先生と生徒さん、お友達同士、兄弟姉妹、親子でお楽しみください。
 第5回は、DISH//の《猫》です。

[巻末とじ込み]
◆楽譜
樹原涼子・轟 千尋・春畑セロリ
お話と音楽のきらめくバトン 特別企画 キャラクター・ペープサート
 樹原涼子・轟千尋・春畑セロリという3人の作曲家でつないできたお話と音楽のバトンが先月号で無事最終回を迎えたことを記念して、この作品に登場したキャラクターのペープサートを企画しました。裏面にはそれぞれのキャラクターを表す主題が掲載されています。レッスンや作品上演の際にぜひご活用ください。
 
◆付録 
Piano作曲家カード⑤
 ピアノのレッスンによく登場する作曲家を、「バロック」「古典派」「ロマン派」「近現代」のカードも含め、生誕年順に毎月4枚ずつ掲載していきます。裏面には、作曲家の生涯がすぐに分かる「ミニミニ年譜」や、レッスンの小ネタとして使える「Lesson Memo」も掲載。ぜひ、コレクションしてご活用ください。
 第5回は、「ドゥシーク、ベートーヴェン、フンメル、ディアベッリ」。

関連情報