• ブルクミュラー 25の不思議

書籍 理論・専門書

ブルクミュラー 25の不思議

なぜこんなにも愛されるのか

飯田有抄(ぶるぐ協会)前島美保(ぶるぐ協会)

定価
2,090円 (本体1,900円+税)
判型・頁数
4-6・256頁
発行年月
2013年12月
ISBNコード
9784276143333
商品コード
143330

上記リンクの他、書店、楽器店、他ネットショップにてご購入いただけます。

  • 音楽之友社 出版部 書籍課 Twitter
  • 音楽之友社 出版部 書籍課 Facebook
  • 音楽之友社 出版部 LINE
  • 音楽之友社 出版部 YouTube

内容紹介

『ブルクミュラー 25の練習曲』は誰もが知っている超人気ピアノ曲集だ。「アラベスク」や「貴婦人の乗馬」などは小学校の音楽室のピアノで女子が弾く定番レパートリーで、多くの人が必ずどこかで耳にしている。『バイエル』に続く教則本としてピアノ学習者なら誰しも弾く曲集であるが、その作曲者については、これまでほとんど知られず、関心ももたれてこなかった。しかし、多くの日本人の思い出の中に「ブルクミュラー」はしっかりと存在する。その不思議を考えるのが本書である。この知られざる作曲家の人物や活動、作品を紹介し、なぜ日本の多くの出版社がブルクミュラーの楽譜を出版し、なぜその多くの曲名がそれぞれ違っているのか、日本にどのように伝わり広まったか、どのように教えられ演奏されてきたか、なぜ『25の練習曲』から紙芝居やダンスが生まれたのか、そして、なぜ私たちはこれほどまでにブルクミュラーが好きなのか、を探っていく。ブルクミュラーの不思議を探ることは、私たちの音楽体験を考えることなのだ。

目次

◆はじめに なぜこんなにも愛されるのか
◆プロローグ 25の不思議ハントの旅へ

◆第1章「ブルクミュラー25」の不思議――ピアノ界の超ロングセラー
 不思議1 「ブルクミュラー」という暗黙の了解
 不思議2 大ベストセラーの不思議
 不思議3 タイトルの謎① 消えた女
 不思議4 タイトルの謎② 唐草模様とお姫さま
 不思議5 『12の練習曲』にもタイトルが付いていた!
 不思議6 『25の練習曲』はシリーズものだった?!
 不思議7 タイトルの謎③ 牧場にいるのは誰?

◆第2章 知られざる作曲家――ブルクミュラーの人物像
 不思議8 ブルクミュラーって誰? ショパンと同時代のパリを生きた作曲家
 不思議9 練習曲以外の作品もあった!
 不思議10 ブルクミュラーはバレエ作曲家だった!
 不思議11 実は最大のヒット作はバレエ音楽『ラ・ペリ』だった!
 不思議12 天才とうたわれた弟ノルベルトがいた!

◆第3章 ニッポン伝来――日本人とブルクミュラー
 不思議13 「ブルクミュラー」のニッポン伝来はいつ?
 不思議14 出版史① 日本版「ブルクミュラー」が登場
 不思議15 出版史② 高度経済成長期から原典回帰へ
 不思議16 どっちがどっち? 混同されるブルクミュラー兄弟
 不思議17 語られるブルクミュラー① 戦後のピアノ教材研究
 不思議18 語られるブルクミュラー② ピアノ雑誌の特集(1990年以降)
 不思議19 Burgmullerという名のピアノがあった!

◆第4章 ブルクミュラー大好き!――ブルクミュラーの宇宙
 不思議20 アレンジで広がるブルクミュラーの世界
 不思議21 ブルクミュラー録音史 「教材」から「作品」へ
 不思議22 ブルクミュラーという名のコンクールがあった!
 不思議23 ブルクミュラーが紙芝居になった!
 不思議24 ブルクミュラーがダンスになった!
 不思議25 語られるブルクミュラー③ ピアノを習う人たちの言葉

◆エピローグ 不思議の旅はまだまだ続く
◆付録
 ブルクミュラーのゆかりの地をたずねて
 F・ブルクミュラー主要作品集
 ぶるぐ協会主催コンサート記録
◆コラム
 ブルクミュラーにまつわる人々
 あまねく人々の生活に忍び寄るブルクミュラー
 武者小路実篤の甥もブルクミュラーを弾いていた?
 ブルクミュラー in アジア!