• ムジカノーヴァ 2024年2月号

雑誌 ムジカノーヴァ

ピアノを学ぶ・教える・楽しむ人の雑誌

ムジカノーヴァ 2024年2月号

  • バルトーク作品をレッスンで上手に活用しよう
  • 今月の課題曲:ベートーヴェン《11のバガテル》第1番
定価
1,200円 (本体1,091円+税)
判型・頁数
A4変
発行年月
2024年1月
JANコード
4910085190243
商品コード
182402

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内容紹介

[特集]
バルトーク作品をレッスンで上手に活用しよう

 バルトークは、子どもたちのためのピアノ教育作品を多く残しました。特に、晩年に作られた《ミクロコスモス》は、1~2分程度の短い曲のうちに、ポリフォニー、調性や教会旋法、舞曲のリズムといった学習要素が含まれ、「様々な楽曲の様式に触れさせたい」「導入期から《インヴェンション》の準備がしたい」「近現代の楽曲も弾いてほしい」と考えている先生のレッスンにも、ぴったりです。
 一つの課題に対して、複数の楽曲が用意され、バルトーク自身も「適切な曲を選んでほしい」と述べていますが、その選択のヒントや指導のポイントを、パップ晶子先生に解説していただきます。

◆《ミクロコスモス1&2》の上手な使い方~学習内容を押さえてワンランク上の演奏に!(パップ晶子)

[今月の課題曲]
ベートーヴェン《11のバガテル》第1番
(2024年1月号~2024年12月号選曲者:奥村 真)

[トピックス]
◆Report チェコ音楽コンクール2023(上田弘子)
 昨年、開催から20年を迎えた「チェコ音楽コンクール」。その歳月がコンクールを成熟させたことを実感した、2023年度のコンクールの様子をお届けします。

◆人気教材著者が注目するポイントは? 山本美芽×根津栄子×永瀬礼佳 導入期指導を語ろう(山本美芽)
 導入期の指導は、生徒がピアノを学ぶ基礎を築くうえで重要な意味を持ちます。今回は導入期の人気教材『はじめてのピアチャレ』の山本美芽先生、『プレ こどものスケール・アルペジオ』の根津栄子先生、そして『はじめてのがくてんワーク』シリーズの永瀬礼佳先生をお招きして、それぞれの視点から導入期指導を語っていただきました。そこで見えてきた、練習しない子からコンクール入賞者まで共通するポイントとは……?

◆Interview 上原彩子 新たな自分を求めて挑む、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲演奏(道下京子)
 これまでチャイコフスキーやラフマニノフ、モーツァルトで高評を得てきた上原彩子さんが、満を持してベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲に挑む、8年がかりのシリーズがスタートします。今なぜベートーヴェンを弾くのか。その思いをうかがいました

◆ドイツのピアノ整音技師が語る、音色づくりの技術(中島 仁)
 「整音技師」という職業をご存じでしょうか。一般にはピアノ調律に含まれる作業の一つと認識されることの多い、音楽的な音色を作る「整音」を専門的に行う技術者です。ドイツのピアノメーカー、グロトリアンで整音技師として音色づくりに携わる中島仁さんに、その技術や美学についてご紹介いただきます。

◆Interview 樹原涼子&青柳いづみこ トーク&コンサート「《樹原涼子》を弾きたい」シリーズ第4回に向けて(長井進之介)
 2017 年に始まったトーク&コンサート「《樹原涼子》を弾きたい」シリーズ。ゲストピアニストが“ 作曲家・樹原涼子”の作品を演奏し、作曲家がどのような想いを込めて曲を作っているのか、演奏家は楽譜とどのように向き合い表現をしているのか、それぞれの視点から語り合う人気企画です。これまで様々なピアニストを迎え、3月に開催される第4回には青柳いづみこさんが出演します。それぞれの意気込みやお互いへの想いを語っていただきました。

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[連載]
学ぶ
◆[巻末書き込み楽譜連動]ピアニスト、レパートリーを語る 金子三勇士×バルトーク《ルーマニア民俗舞曲》より〈棒踊り〉〈速くて細かいステップの踊り〉(長井進之介)
 今をときめくピアニストは、いかにして聴衆を魅了するのでしょうか。人気アーティストをゲストに迎え、ゆかりの深い曲をテーマに取り上げて、「こう弾きたい」という曲にかける想いや、演奏テクニックの一端を、インタビューと書き込み楽譜で解き明かします。
 今回のゲストは金子三勇士さん。6歳で単身ハンガリーに渡り、2008年バルトーク国際ピアノコンクール優勝など、当代きってのバルトークの名手です。ピアノ学習者にも演奏機会の多い《ルーマニア民俗舞曲》についてうかがいました。
◆コンクール課題曲にチャレンジ!(東 誠三)
 人気のコンクールの課題曲の中から毎号1曲を取り上げ、その演奏・指導法を詳しく解説していきます。見ながら演奏できる、書き込み楽譜付き。
 今月は、ベートーヴェン《11のバガテル》第1番。
◆安井教授のテクニック研究室(安井耕一)
 古き良き巨匠たちの名演を裏付けたのは、どのような技術だったのでしょうか。ドイツ・ピアニズムを受け継ぐ安井先生が、楽音に向き合い、美しい音を求めることで生み出される「本当のテクニック」を実践とともに解き明かし、現代に蘇らせます。
 第7回は「音の研究」。

◆チェルニークリニック(奈良井巳城)
 『チェルニー30番』を1曲ずつ解説し、練習の目的、取り組み方、練習法などを徹底解剖していきます。今回は第23番の重音スケールで、目指せ・究極の左右コラボ!!。
◆楽曲を理解する力が楽しく身につく フォルマシオン・ミュジカルで音楽の旅に出かけよう!(髙田美佐子)
 音楽作品を題材に、読譜やリズム、聴音、音楽理論などを総合的に学べるフォルマシオン・ミュジカル。子どもたちの興味を広げながら、音楽の基礎力を身につけることができます。
長年、フォルマシオン・ミュジカルの指導をしている髙田美佐子先生に、レッスン方法をご紹介いただきます。
 第8回は、「言葉と音楽の融合を楽しみましょう!」。
◆音で遊ぶ ピアノに親しむ はじめての即興演奏(大城依子)
 “即興演奏は難しい”というイメージがあるかもしれませんが、まだ楽譜の読めない小さな子も楽しくレッスンできる方法を大城依子先生に教えていただきます。
 今回のテーマは、「即興セッションのアイデア~打楽器アンサンブルを中心に」。
◆脳神経内科医のピアニストが解説 知っておきたい ピアノ演奏における脳と身体のしくみ(上杉春雄)
 ピアノを弾く人・教える人の間で常に関心の高いテーマの一つである「脳とピアノ演奏の関係」。ピアニストで脳神経内科医の上杉春雄さんに、脳科学の最前線の話題やピアノ演奏に役立つアドバイスなどを、読みやすいエッセイの形で連載いただきます。
 第38回は「Ⅲ.いかにして熟練した演奏が生まれるか」。
◆ピアノ教室と家庭をつなぐ懸け橋に 丸子あかね先生の 保護者のお悩みQ&A(丸子あかね)
 ピアノを習う子どもたちの保護者の悩みに、ベテランの指導者である丸子あかね先生がお答えします。偶数月は読み物系の記事、奇数月は幼児~小学生の自宅練習に使える厚紙付録をお届けします。
 今回のテーマは「効果的な家での練習方法は?」。

教える
◆7つのキーワードでブルクミュラー『25の練習曲』が無理なく上達!(根津栄子)
 短い中にも様々なテクニックが織り込まれ、ショパンを弾く下地作りにもなるブルクミュラー『25の練習曲』。生徒を無理なく上達させる「24のキーワード」を提案する根津栄子先生が、1曲丸ごとの書き込み楽譜でテクニック7項目によるポイントを紹介します。
 今回は「第18番《心配》」。
◆6ヵ月後に自分で弾ける力がつく! あやか先生の導入期指導(永瀬礼佳)
 『できる! たのしい! がくてんワーク』が大好評の永瀬礼佳先生による待望の連載です。導入期指導の方法は音楽大学で習うこともなく、我流の教え方でよいのかとお悩みの先生も多いのではないでしょうか。この連載では「ド」の位置も分からない年齢の生徒が、半年後には自分で弾けるまでに成長する教え方を解説します。
 第11回では入会19回目&20回目のレッスンの指導内容を紹介します。
◆ポピュラー音楽指導塾~ミュージカルの名曲に親しもう!~(佐土原知子)
 30年以上前からポピュラー曲を積極的にレッスンに取り入れてきた著者が、明日のレッスンに使える様々な手法や情報をご紹介する連載。
 今回は、ブロードウェイ・ミュージカルの巨匠ジョージ・ガーシュウィンのおすすめ曲&楽譜のご紹介その2です!ガーシュウィン自身の編曲によるピアノ独奏版《スワニー》の楽譜を、特別に1曲丸ごと掲載します。
◆先生像からみえてくる音楽像 作曲家のレッスンを覗いてみたら……(内藤 晃)
 歴史上の作曲家たちが「先生」としてどんな指導をしていたかを、弟子や友人などの残した言葉から読み解き、それぞれの作曲家の音楽像に近づくヒントを探ります。
 第22回は、「師としてのチェルニー フランツ・リスト少年との邂逅」。
◆【最終回】ポジション移動を始めたら『ピアノランドプラス 四季のうた』でセンスを磨こう!(樹原涼子)
 ポジション移動を始めた頃にぴったりの曲集『ピアノランドプラス』。日本の情緒を豊かに表現する「四季のうた」10 曲を皮切りに、1年間の連載で全20 曲を詳しく解説します。1曲ごとに「子どもたちへのレッスンのヒント」と、「先生方へ センスを磨くポイント」を3つずつあげて、指導に役立ていただき、様々な曲の演奏へとつなげます。
最終回は「6手連弾・4手連弾の楽しみ」より〈4.想い出の中に〉。
◆【隔月連載】子どもがピアノに夢中になる 須田美穂先生の 表現力を育てるレッスン法(須田美穂)
 「子どもたちの表現力を育てるには、ぜひ導入期から始めてほしい」という須田美穂先生。あとから表現力をつけるには意外に時間が掛かり、途中で伸び悩む子も多いのだそうです。また、ピアノで表現する楽しさを早い時期に伝えることで、子どもたちが進んで練習するようになるのだと言います。
この連載では、須田先生がどのように子どもたちにレッスンをしているのかを隔月で解説していただきます。
 今回のテーマは、「様式感のある演奏に」。

楽しむ  
◆40歳から目指すピアノコンクール(山本美芽)
 近年、ピアノを演奏する大人の間でコンクール出場が盛り上がりを見せています。自身もコンクールを通じて研鑽を続ける山本美芽先生が、スキルアップにつながる舞台への一歩を踏み出す情報をお届けします。ピアノの先生も、趣味でピアノを楽しむ人も注目の連載です。
 第9回は「大人のコンクール経験者、生の声から探る①」。
◆やさしくドラマティックに! ミュージカル名曲連弾~映画『ロバータ』より《煙が目にしみる》(轟 千尋)
 ミュージカルの名ナンバーを、弾きやすく、聴き映え&弾き映えするアレンジでお届けします。難易度はブルクミュラー程度で、生徒同士、生徒と先生、家族など、みんなで気軽にお楽しみください。
◆CD&BOOK(長井進之介)
 ピアニストであり、音楽ライターである長井進之介さんに、レッスンに役立つCDや書籍の解説をしていただきます。

◆「ムジカノーヴァYouTubeチャンネル」
https://www.youtube.com/channel/UCCws_TIjSvpe23BDvjVBnVg
「ムジカノーヴァYouTubeチャンネル」に筆者による連載の補足解説などをアップしています。こちらもぜひご参照ください。

◆会員制Instagram「ムジカノーヴァメンバーズ」
https://www.ongakunotomo.co.jp/web_content/musicanova_members/

[巻末とじ込み]
◆楽譜
 ピアニスト、レパートリーを語る 金子三勇士×バルトーク《ルーマニア民俗舞曲》より〈棒踊り〉〈速くて細かいステップの踊り〉

◆付録 「五度圏スタンド」
 調の学習に欠かせない五度圏を、楽しい雰囲気でコンパクトなスタンドにしました。表は日本音名、裏はドイツ音名の2ヵ国語表記。ピアノの近くに置いて、いつでも確認できます。