雑誌 ムジカノーヴァ
ピアノを教える人、学ぶ人の雑誌
ムジカノーヴァ 2018年10月号
- 本気で身に付けたい 脱力奏法メソッド
- 今月の1曲:ハイドン《ソナタHob.X VI:37》第1楽章
内容紹介
[特集]
本気で身に付けたい
脱力奏法メソッド
◆二宮裕子先生の脱力指導~「きれいな音で弾きたい」と望むことが、“脱力”への第一歩(荒木淑子)
「きれいな音でピアノを弾いてほしい」という思いから、脱力指導に力を入れ続けている二宮裕子先生。料理秤を使った指導法を始め、意外なグッズの活用例、座る姿勢、フレーズの歌い方など、幅広く教えていただきました。
◆ルデック・シャバカ教授が伝えるヨーロッパ伝統のメソッド~脱力編~(三好恭子)
チェコのピルゼン音楽院ピアノ科主任教授、ルデック・シャバカ氏が伝えるヨーロッパ伝統のメソッドは、ハンガリーの優れたピアノ教育者であったヨゼフ・ガート(József Gát 1913-1967)によって体系づけられ、著書『ピアノ演奏のテクニック』(音楽之友社 1974年[絶版])で世に広く知られました。その系譜がハイドン、ベートーヴェンにまで遡るメソッドの脱力編を、日本での普及に努める三好恭子氏にご紹介いただきました。
◆無駄な力を省いて、楽に弾ける「エコ奏法」(多喜靖美)
力を入れずに弾くのではなく、無駄な力を省くことで楽に弾けるようになる「エコ奏法」。提唱している多喜靖美先生に、「エコ奏法」の考え方を教えていただきました。
[今月の1曲]
(2018年7月号~10月号選曲者:馬場一峰)
ハイドン《ソナタHob.X VI:37》第1楽章
[今月の1曲 連動企画]
◆ヨーゼフ・ハイドン~歌の得意な少年が努力の末、みんなの「パパ・ハイドン」へ(池上健一郎)
ハイドンは当時から大変人気のあった作曲家で、「パパ・ハイドン」のあだ名で親しまれていました。一度聴いたら耳に残るような分かりやすい音楽が多いのも人気の理由でしたが、そこから人となりが見えてきづらいため、現代の私たちにとってはかえって取っ付きにくい部分があるかもしれません。ソナタを弾く生徒さんも、この短い伝記を読めば、ハイドンゆかりの地の貴重な写真とともにハイドンをより身近に感じることができるでしょう。
◆誌上講座① アナリーゼ
独創的なアイデアに満ちたハイドンの音楽 その意外な展開と構成の妙を読み解こう(加藤真一郎)
ピアノデュオとして活動し、新刊『やさしい2台ピアノ曲集』(音楽之友社)にも作品が掲載されている著者。ハイドンらしい意外な展開に満ちた曲の構成をやさしく読み解く、演奏に生きるアナリーゼです。
◆誌上講座② 演奏・指導法
古典派作品を弾く上で知っておきたい18世紀の演奏慣習(上尾直毅)
「拍と音符を不均等に扱う」「言葉を話すようにアーティキュレーションを細かくつける」等、楽譜に書かれていない18世紀の演奏慣習を、「今月の1曲」の譜例を用いながら詳しく解説していきます。
◆今月の1曲 豆知識
今月の1曲にまつわる豆知識を、譜例を用いながら解説します。
◆練習課題① ソルフェージュ(荒尾岳児)
「今月の1曲」の演奏をより豊かなものにするためのソルフェージュ。今回は、アーティキュレーションや臨時記号の読み落としに注意する課題を掲載しました。
◆練習課題② エチュード(根津栄子)
「今月の1曲」を演奏する際に必要となるテクニックを身につけるためのエチュード集。
16分音符のパッセージの練習法、右手2声の練習法、アルペッジョの美しい弾き方、等を教えていただきます。
[トピックス]
◆Report 第12回東邦音楽大学「東邦ピアノセミナー」
毎年恒例となっている「東邦ピアノセミナー」の第12回が、7月29日に東邦音楽大学文京キャンパスの記念館ホールで開催されました。東邦音楽大学の教授が担当した二つの講座の模様をレポートします。
◆ピアノ・レッスン☓ECLIPSE 臨場感あふれる音で、生徒の耳を育てよう!~ケー・エス・ミュージックの場合(荒木淑子)
国内外から高い評価を受ける、コンパクトでおしゃれなデザインの本格派スピーカー、ECLIPSE(イクリプス)。このECLIPSEを、本誌でもおなじみの佐々木邦雄・恵子先生の教室で試用していただいたところ、ピアノ・レッスンの可能性が広がるたくさんのアイディアが生まれました。
◆Report 第2回 Shigeru Kawai国際ピアノコンクール(上田弘子)
昨年、会社設立90周年を迎えた河合楽器製作所が新たにスタートさせた「Shigeru Kawai国際ピアノコンクール」。第2回の今年は規模がさらに大きくなり、ファイナルはピアノ協奏曲で、オーケストラパートをモスクワ音楽院教授が務めるという贅沢さ。コンテスタントの成長と舞台裏のドラマを予選から追った、渾身のレポートです。
◆Report Rintaro Akamatsu「TAILORED」リリースパーティー
ピアニストとして、教育者としても八面六臂の活躍を展開する赤松林太郎が、Rintaro Akamatsu名義でリリースした最新CD「TAILORED」は、カシオの革新的デジタルピアノCELVIANO Grand Hybridを弾いてピアソラからバッハやファリャ、さらに先鋭的な電子音楽で知られる渋谷慶一郎作品まで収録したハイブリッドなアルバム。その発売日当日に都内ホテルで開かれたリリースパーティーの模様をレポートします。
◆ムジカノーヴァ主催イベント『江口文子先生と考えよう ピアノの先生の「自分育て」』
本誌で「音のパレット」を連載されている江口文子先生(昭和音楽大学教授ピアノ科主任、同附属ピアノアートアカデミー主任教授、全日本ピアノ指導者協会理事)のスペシャル・イベントを開催します。皆様のご応募をお待ちしております!
ムジカノーヴァPresents ティーチング・プロジェクト神楽坂
「江口文子先生と考えよう ピアノの先生の『自分育て』」
めまぐるしく変わっていく世の中。ピアノの先生にも、時代の変化を敏感に感じ取る感性が必要とされています。ピアノ指導って何だろう? 一度基本に戻って、一緒に考えてみませんか?
日時:2018年11月26日(月)
開場 10:00
開演 10:30
終演 12:00(予定)
場所:音楽之友社 3F フェニックス会議室
〒162-0825 東京都新宿区神楽坂6丁目30 音楽之友社本社ビル
東京メトロ東西線「神楽坂駅(T5)」下車、神楽坂出口から徒歩1分
入場料:一般 前売¥1,000(教材は、当日会場で販売予定)
チケットお申し込み:https://ontomo-shop.com/?pid=133699549
問い合わせ:音楽之友社「ムジカノーヴァ」係
TEL: 03-3235-2675 【平日 10:00~18:00(時間帯によっては不在となる場合があります)】
FAX: 03-3235-2682 【24時間受付】
MAIL: メールでのお申込み・お問い合わせはこちらをクリックしてください。
お申込みの際は、「氏名・年齢・ご職業・メールアドレス・電話番号」をご記入ください。
◆「小さき花の音楽会Vol.2 バリアフリー・ピアノコンサート」開催に寄せて(斎藤守也)
本誌連載「左手のための 伴奏形エチュード」が注目されているレ・フレール斎藤守也さんは、老若男女、障がいのあるなしに関わらず、みんなで音楽を楽しめる「バリアフリーコンサート」を開きたいという夢を今年5月に実現しました。その第2回が、11月10日14:00から横浜・あーすぷらざ プラザホールで開催されます。このコンサートにかける思いや開催に至るまでの道のりについて、ご本人に伺いました。
[連載]
◆楽器ミュージアム(湯浅玲子)
毎月一つずつ、美しいイラストでオーケストラの楽器をご紹介しています。各部分の名称と役割・材質・大きさ・音域・調弦といったデータと、楽器の歴史と音色、名曲を掲載。今月の楽器は「ファゴット」です。
◆【新連載】作曲家の食卓(遠藤雅司)
世界各国の歴史料理を再現するプロジェクト「音食紀行」を主宰する遠藤雅司さんに、作曲家たちが当時、食べていた料理をご紹介いただきます。第1回は、食にもこだわりがある「ベートーヴェン」の大好物のレシピです。
◆Mentor Interview~師の教え、師を語る
ダニエル・シュー(堀江昭朗)
名ピアノ指導者の指導理念に迫るインタビューシリーズ。ご本人や師事したピアニストにお話をうかがっていきます。第24回はダニエル・シューさん。ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで第3位に入賞し、アメリカでも注目度が急上昇しています。今回は、ラン・ランやユジャ・ワンの師としても知られるゲイリー・グラフマン氏の教えについてお話しいただきました。
◆スラスラ分かる 和声法学び直し塾(土田京子)
「楽譜の意味を読み取る」ことに、非常に重要な役割を果たすのが「和声の動き」であり、それには「和声法」の知識が不可欠です。しかし、「和声法」に苦手意識をもつ方は意外と多いのではないでしょうか? この連載を読み進めるうちに、あなたもきっと和声法と仲良くなれるはず。その手順を楽しく、平易な言葉で教えていただきます。
◆『愛は風にのって』~作曲者による楽曲ガイド(田中カレン)
昨年12月刊行の田中カレン氏書き下ろし曲集『愛は風にのって』全21曲を、作曲者自身が解説する連載。自作のアナリーゼと演奏のアドバイスに、恩師三善晃先生の教えも交えた特別企画です。第4回の曲は《4. 小さな置き時計》。
◆デュエットゥ かなえ&ゆかり 連弾相談室(デュエットゥ)
人気のピアノデュオ、デュエットゥが、連弾に興味がある!ぜひ取り組んでみたい!けれど実際にどうやったら連弾って楽しく、そしてクオリティも高いものになるの?と思っていらっしゃる先生方の相談に答える連載。第7回の相談は、「意外に盲点?連弾の個人練習について」。
◆憧れの「即興演奏」の扉を開こう!~あなたにもアド・リブができる~(樹原涼子)
レッスンに役立つだけでなく、よりピアノを弾くことが楽しくなる即興演奏。難しいと思われがちですが、実は誰でもできるようになるのです。『ピアノランド』シリーズの著者・樹原涼子先生が、毎月異なるテーマで即興演奏をマスターする方法をご紹介します。
◆ばばっち先生の連続講座 ピアノレッスンに心理学を活かそう!(馬場一峰)
少し考え方を変えるだけで、レッスンがずっと楽に、楽しくなります。ピアノレッスンに活かせる心理学を、毎月一つずつ馬場一峰先生に紹介していただきます。
◆バッハ《インヴェンション》のすべて(村上 隆)
毎月1曲ずつ、第1番から順番に取り上げて、書き込み楽譜の形で演奏・指導法をご紹介していく連載。今月は、幸福感や輝かしさ、きらめきを感じさせる変ロ長調の第14番を取り上げます。
◆ピアノ講師の旬の「お悩み」を解決!教室 改善プロジェクト(山本美芽)
全国のピアノ講師が集うフェイスブックグループ、山本美芽ライティング研究会では、日々お悩みの情報交換が行われています。その中から特に話題になった旬の「お悩み」をピックアップし、問題解決をこころみます。今月のお悩みは、「保育士志望の生徒の教本選び」。
◆音のパレット(江口文子)
ある町のピアノ教室で月に1度開催されるグループセッション。老若男女問わず、様々な生徒がピアノや音楽について語ります。門下から国際的に活躍する数多くのピアニストを輩出する江口文子先生による、ピアノレッスンのヒントが散りばめられた物語です。
◆ピアノをめぐる情景(青澤隆明)
音楽評論家として活躍する著者が、『ムジカノーヴァ』読者に向けて厳選したディスク、ピアニスト、コンサート等について綴ります。読後はピアノについてもっともっと知りたくなるエッセイです。
◆プロ意識を持ったピアノ指導者になろう!~教室運営からレッスン実践まで(益子祥子)
人気のピアノ指導者、ますこ先生がこれまで全国のピアノ指導者と一緒に考えてきた「ピアノ教室運営」と「レッスンの実践」について、たくさんの提案と具体例をお伝えしていきます。今月のテーマは、「月別ポイントレッスン」について。
◆ムジカ ザ スポットライト(藤 拓弘/ファジル・サイ)
今話題のイベントや新刊情報をお届けします。
◆楽譜調査室(大嶋かず路)
ショパンのワルツ作品を遺作とともに収録した『ショパン ワルツ集 遺作付』。本書の特徴について、世界的なショパン研究家である大嶋かず路さんに解説していただきました。
◆ピアノの先生のiPad活用術(足立由起子)
レッスンに役立つiPadの活用法を、足立由起子先生に解説していただきます。第4回は楽譜と資料の整理方法をご紹介します。
◆生徒と見たい聴きたいCD&DVD(百瀬 喬)
最近リリースされた音楽ソフトからピアノ教室におススメの1枚をご紹介します。
◆ムジカ図書館(山本美芽)
ピアノ教本研究家が、指導者・学習者双方に役立つ本をご紹介します。
◆演奏会批評
2018/7/8~7/22(石川哲郎、柴田龍一、早川立大、伴 玲児)
◆楽器店カリスマ マネージャーが、ピアノ教室を“優しく♪”斬る!(星野真之)
数百名に及ぶピアノの先生のお悩みを解決し続けてきた楽器店のカリスマ・マネージャーが、読んだらすぐに実行できる教室運営のアドバイスをお届けします。
◆ムジカ情報館
「セミナー」(2018/9/25~10/31)
[教材]
◆リトミックでマスター リズムのきほん(大城依子)
ダルクローズが創案したリトミックの考え方をベースに、リズムを基礎からマスターできる課題です。レッスン・アイディアが豊富な大城依子先生の教材は、レッスンで役立つこと間違いなし! 第3回のテーマは「四分音符と八分音符のリズム」です。
◆レ・フレール 斎藤守也の 左手のための伴奏形エチュード(斎藤守也/解説:山本美芽)
人気の兄弟デュオ「レ・フレール」の兄・斎藤守也さんがこれまでに生み出し練習してきた左手のオリジナル伴奏形を、『ムジカノーヴァ』のために特別公開! 童謡・民謡の伴奏形として楽しいエチュードにしてくださいました。
今月は、特別編として斎藤守也さんの書き下ろし新曲《1本指のブルース~基本形》をお届けします!文字通り1本指で弾ける基本形で、来年8月号にはこの完成形が掲載予定。この曲が生まれるまでと、ブルースらしく弾くポイントについても、ご本人に伺いました。
◆聴いて、味わって、1ランクUPの演奏をめざそう! おもしろ楽典講座(高橋千佳子)
退屈と思われがちな楽典も、アプローチ次第で子どもの瞳に好奇心をみなぎらせる起爆剤に大変身! 日頃のレッスンですぐに取り入れられる課題形式でお届けします。第6回は、「白鍵VS.黒鍵」を色々な奏法で味わいます。
◆楽譜
【最終回】ピアノひよっこちゃんの たのしい歌あそび(後藤ミカ)
ピアノを習い始めたばかりの小さな生徒を対象とした、かわいらしい歌あそび楽譜。歌って手あそびをしながら、楽しく指のトレーニングやリズム練習をすることができます。今月の歌は《ピアノさんフォルテさん》。
◆音の宝石箱 for Kids(安倍美穂)
子どもたちが大好きなポピュラー作品を、やる気を引き出す工夫満載のアレンジでお届けします。今月の曲は、中川ひろたか作曲の「にじ」です。
◆【最終回】「アミちゃんと がくごのおさんぽ」曲想カード(大道友萌子)
本誌2017年11月号~2018年4月号に掲載した『アミちゃんと おんぷのおさんぽ』の主人公アミちゃんとゆかいな仲間たちが、曲想カードになって再登場!『ブルクミュラー25の練習曲』に出てくる楽語を、毎号4語ずつ、全3回に分けてお届けします。色を塗り、切り取ってお使いください。
[巻末とじ込み]
◆今月の楽譜
ピアノ名曲フォーユー 日本を奏でる~やさしい連弾~《浜辺の歌》(小原 孝)
童謡生誕100周年にちなみ、子どもたちに伝えたい「日本のうた」を連弾アレンジでお届けします。レベルは、親子でも楽しめる導入・初級程度。歌の内容も分かる、縦書きの歌詞付きです。
◆付録
「1拍の分割」カード(森田 香)
4分音符を分割してできる音符(8分音符、3連符、16分音符)の音価について、視覚的に学べるカード。音符間のグレーの線に切り込みを入れることで、分割を体感できます。
10月号で取り上げた曲一覧
※「今月の1曲」以外の作品(括弧内は取り上げた記事のタイトル)
ヴィヴァルディ:「四季」より《冬》第2楽章(リズムのきほん)
ガーシュウィン:パリのアメリカ人(リズムのきほん)
グリーグ:「ペール・ギュント」より《山の魔王の宮殿にて》(リズムのきほん)
斎藤守也:1本指のブルース~基本形(左手のための伴奏形エチュード)
J.シュトラウス2世:アンネン・ポルカ(リズムのきほん)
シューベルト:楽興の時 Op.94 No.5(リズムのきほん)
ショパン:ワルツ作品34-2(楽譜調査室)
ショパン:ワルツ作品34-3(楽譜調査室)
ショパン:ワルツ作品69-1[遺作] (楽譜調査室)
田中カレン:小さな置き時計(『愛は風にのって』~作曲者による楽曲ガイド)
チャイコフスキー:『子供のアルバム』より《ワルツ》(音のパレット)
ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女(リズムのきほん)
ドビュッシー:《前奏曲第1集》より「帆」(聴いて、味わって、1ランクUPの演奏をめざそう! おもしろ楽典講座)
ドビュッシー:《ピアノのために》より「プレリュード」(聴いて、味わって、1ランクUPの演奏をめざそう! おもしろ楽典講座)
中川ひろたか:にじ(音の宝石箱)
成田為三:浜辺の歌(ピアノ名曲フォーユー 日本を奏でる~やさしい連弾~)
J.S.バッハ:インヴェンション第14番(バッハ《インヴェンション》のすべて)
バルトーク:《ミクロコスモス第4巻》より第107番「霧の中のメロディー」(聴いて、味わって、1ランクUPの演奏をめざそう! おもしろ楽典講座)
ブルクミュラー:せきれい(リズムのきほん)
ベートーヴェン:エコセーズ WoO.83(リズムのきほん)
ベートーヴェン:《交響曲 第7番》第2楽章(リズムのきほん)
モーツァルト:《ピアノ・ソナタ》KV545第1楽章(特集/二宮裕子先生の脱力指導)
本気で身に付けたい
脱力奏法メソッド
◆二宮裕子先生の脱力指導~「きれいな音で弾きたい」と望むことが、“脱力”への第一歩(荒木淑子)
「きれいな音でピアノを弾いてほしい」という思いから、脱力指導に力を入れ続けている二宮裕子先生。料理秤を使った指導法を始め、意外なグッズの活用例、座る姿勢、フレーズの歌い方など、幅広く教えていただきました。
◆ルデック・シャバカ教授が伝えるヨーロッパ伝統のメソッド~脱力編~(三好恭子)
チェコのピルゼン音楽院ピアノ科主任教授、ルデック・シャバカ氏が伝えるヨーロッパ伝統のメソッドは、ハンガリーの優れたピアノ教育者であったヨゼフ・ガート(József Gát 1913-1967)によって体系づけられ、著書『ピアノ演奏のテクニック』(音楽之友社 1974年[絶版])で世に広く知られました。その系譜がハイドン、ベートーヴェンにまで遡るメソッドの脱力編を、日本での普及に努める三好恭子氏にご紹介いただきました。
◆無駄な力を省いて、楽に弾ける「エコ奏法」(多喜靖美)
力を入れずに弾くのではなく、無駄な力を省くことで楽に弾けるようになる「エコ奏法」。提唱している多喜靖美先生に、「エコ奏法」の考え方を教えていただきました。
[今月の1曲]
(2018年7月号~10月号選曲者:馬場一峰)
ハイドン《ソナタHob.X VI:37》第1楽章
[今月の1曲 連動企画]
◆ヨーゼフ・ハイドン~歌の得意な少年が努力の末、みんなの「パパ・ハイドン」へ(池上健一郎)
ハイドンは当時から大変人気のあった作曲家で、「パパ・ハイドン」のあだ名で親しまれていました。一度聴いたら耳に残るような分かりやすい音楽が多いのも人気の理由でしたが、そこから人となりが見えてきづらいため、現代の私たちにとってはかえって取っ付きにくい部分があるかもしれません。ソナタを弾く生徒さんも、この短い伝記を読めば、ハイドンゆかりの地の貴重な写真とともにハイドンをより身近に感じることができるでしょう。
◆誌上講座① アナリーゼ
独創的なアイデアに満ちたハイドンの音楽 その意外な展開と構成の妙を読み解こう(加藤真一郎)
ピアノデュオとして活動し、新刊『やさしい2台ピアノ曲集』(音楽之友社)にも作品が掲載されている著者。ハイドンらしい意外な展開に満ちた曲の構成をやさしく読み解く、演奏に生きるアナリーゼです。
◆誌上講座② 演奏・指導法
古典派作品を弾く上で知っておきたい18世紀の演奏慣習(上尾直毅)
「拍と音符を不均等に扱う」「言葉を話すようにアーティキュレーションを細かくつける」等、楽譜に書かれていない18世紀の演奏慣習を、「今月の1曲」の譜例を用いながら詳しく解説していきます。
◆今月の1曲 豆知識
今月の1曲にまつわる豆知識を、譜例を用いながら解説します。
◆練習課題① ソルフェージュ(荒尾岳児)
「今月の1曲」の演奏をより豊かなものにするためのソルフェージュ。今回は、アーティキュレーションや臨時記号の読み落としに注意する課題を掲載しました。
◆練習課題② エチュード(根津栄子)
「今月の1曲」を演奏する際に必要となるテクニックを身につけるためのエチュード集。
16分音符のパッセージの練習法、右手2声の練習法、アルペッジョの美しい弾き方、等を教えていただきます。
[トピックス]
◆Report 第12回東邦音楽大学「東邦ピアノセミナー」
毎年恒例となっている「東邦ピアノセミナー」の第12回が、7月29日に東邦音楽大学文京キャンパスの記念館ホールで開催されました。東邦音楽大学の教授が担当した二つの講座の模様をレポートします。
◆ピアノ・レッスン☓ECLIPSE 臨場感あふれる音で、生徒の耳を育てよう!~ケー・エス・ミュージックの場合(荒木淑子)
国内外から高い評価を受ける、コンパクトでおしゃれなデザインの本格派スピーカー、ECLIPSE(イクリプス)。このECLIPSEを、本誌でもおなじみの佐々木邦雄・恵子先生の教室で試用していただいたところ、ピアノ・レッスンの可能性が広がるたくさんのアイディアが生まれました。
◆Report 第2回 Shigeru Kawai国際ピアノコンクール(上田弘子)
昨年、会社設立90周年を迎えた河合楽器製作所が新たにスタートさせた「Shigeru Kawai国際ピアノコンクール」。第2回の今年は規模がさらに大きくなり、ファイナルはピアノ協奏曲で、オーケストラパートをモスクワ音楽院教授が務めるという贅沢さ。コンテスタントの成長と舞台裏のドラマを予選から追った、渾身のレポートです。
◆Report Rintaro Akamatsu「TAILORED」リリースパーティー
ピアニストとして、教育者としても八面六臂の活躍を展開する赤松林太郎が、Rintaro Akamatsu名義でリリースした最新CD「TAILORED」は、カシオの革新的デジタルピアノCELVIANO Grand Hybridを弾いてピアソラからバッハやファリャ、さらに先鋭的な電子音楽で知られる渋谷慶一郎作品まで収録したハイブリッドなアルバム。その発売日当日に都内ホテルで開かれたリリースパーティーの模様をレポートします。
◆ムジカノーヴァ主催イベント『江口文子先生と考えよう ピアノの先生の「自分育て」』
本誌で「音のパレット」を連載されている江口文子先生(昭和音楽大学教授ピアノ科主任、同附属ピアノアートアカデミー主任教授、全日本ピアノ指導者協会理事)のスペシャル・イベントを開催します。皆様のご応募をお待ちしております!
ムジカノーヴァPresents ティーチング・プロジェクト神楽坂
「江口文子先生と考えよう ピアノの先生の『自分育て』」
めまぐるしく変わっていく世の中。ピアノの先生にも、時代の変化を敏感に感じ取る感性が必要とされています。ピアノ指導って何だろう? 一度基本に戻って、一緒に考えてみませんか?
日時:2018年11月26日(月)
開場 10:00
開演 10:30
終演 12:00(予定)
場所:音楽之友社 3F フェニックス会議室
〒162-0825 東京都新宿区神楽坂6丁目30 音楽之友社本社ビル
東京メトロ東西線「神楽坂駅(T5)」下車、神楽坂出口から徒歩1分
入場料:一般 前売¥1,000(教材は、当日会場で販売予定)
チケットお申し込み:https://ontomo-shop.com/?pid=133699549
問い合わせ:音楽之友社「ムジカノーヴァ」係
TEL: 03-3235-2675 【平日 10:00~18:00(時間帯によっては不在となる場合があります)】
FAX: 03-3235-2682 【24時間受付】
MAIL: メールでのお申込み・お問い合わせはこちらをクリックしてください。
お申込みの際は、「氏名・年齢・ご職業・メールアドレス・電話番号」をご記入ください。
◆「小さき花の音楽会Vol.2 バリアフリー・ピアノコンサート」開催に寄せて(斎藤守也)
本誌連載「左手のための 伴奏形エチュード」が注目されているレ・フレール斎藤守也さんは、老若男女、障がいのあるなしに関わらず、みんなで音楽を楽しめる「バリアフリーコンサート」を開きたいという夢を今年5月に実現しました。その第2回が、11月10日14:00から横浜・あーすぷらざ プラザホールで開催されます。このコンサートにかける思いや開催に至るまでの道のりについて、ご本人に伺いました。
[連載]
◆楽器ミュージアム(湯浅玲子)
毎月一つずつ、美しいイラストでオーケストラの楽器をご紹介しています。各部分の名称と役割・材質・大きさ・音域・調弦といったデータと、楽器の歴史と音色、名曲を掲載。今月の楽器は「ファゴット」です。
◆【新連載】作曲家の食卓(遠藤雅司)
世界各国の歴史料理を再現するプロジェクト「音食紀行」を主宰する遠藤雅司さんに、作曲家たちが当時、食べていた料理をご紹介いただきます。第1回は、食にもこだわりがある「ベートーヴェン」の大好物のレシピです。
◆Mentor Interview~師の教え、師を語る
ダニエル・シュー(堀江昭朗)
名ピアノ指導者の指導理念に迫るインタビューシリーズ。ご本人や師事したピアニストにお話をうかがっていきます。第24回はダニエル・シューさん。ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで第3位に入賞し、アメリカでも注目度が急上昇しています。今回は、ラン・ランやユジャ・ワンの師としても知られるゲイリー・グラフマン氏の教えについてお話しいただきました。
◆スラスラ分かる 和声法学び直し塾(土田京子)
「楽譜の意味を読み取る」ことに、非常に重要な役割を果たすのが「和声の動き」であり、それには「和声法」の知識が不可欠です。しかし、「和声法」に苦手意識をもつ方は意外と多いのではないでしょうか? この連載を読み進めるうちに、あなたもきっと和声法と仲良くなれるはず。その手順を楽しく、平易な言葉で教えていただきます。
◆『愛は風にのって』~作曲者による楽曲ガイド(田中カレン)
昨年12月刊行の田中カレン氏書き下ろし曲集『愛は風にのって』全21曲を、作曲者自身が解説する連載。自作のアナリーゼと演奏のアドバイスに、恩師三善晃先生の教えも交えた特別企画です。第4回の曲は《4. 小さな置き時計》。
◆デュエットゥ かなえ&ゆかり 連弾相談室(デュエットゥ)
人気のピアノデュオ、デュエットゥが、連弾に興味がある!ぜひ取り組んでみたい!けれど実際にどうやったら連弾って楽しく、そしてクオリティも高いものになるの?と思っていらっしゃる先生方の相談に答える連載。第7回の相談は、「意外に盲点?連弾の個人練習について」。
◆憧れの「即興演奏」の扉を開こう!~あなたにもアド・リブができる~(樹原涼子)
レッスンに役立つだけでなく、よりピアノを弾くことが楽しくなる即興演奏。難しいと思われがちですが、実は誰でもできるようになるのです。『ピアノランド』シリーズの著者・樹原涼子先生が、毎月異なるテーマで即興演奏をマスターする方法をご紹介します。
◆ばばっち先生の連続講座 ピアノレッスンに心理学を活かそう!(馬場一峰)
少し考え方を変えるだけで、レッスンがずっと楽に、楽しくなります。ピアノレッスンに活かせる心理学を、毎月一つずつ馬場一峰先生に紹介していただきます。
◆バッハ《インヴェンション》のすべて(村上 隆)
毎月1曲ずつ、第1番から順番に取り上げて、書き込み楽譜の形で演奏・指導法をご紹介していく連載。今月は、幸福感や輝かしさ、きらめきを感じさせる変ロ長調の第14番を取り上げます。
◆ピアノ講師の旬の「お悩み」を解決!教室 改善プロジェクト(山本美芽)
全国のピアノ講師が集うフェイスブックグループ、山本美芽ライティング研究会では、日々お悩みの情報交換が行われています。その中から特に話題になった旬の「お悩み」をピックアップし、問題解決をこころみます。今月のお悩みは、「保育士志望の生徒の教本選び」。
◆音のパレット(江口文子)
ある町のピアノ教室で月に1度開催されるグループセッション。老若男女問わず、様々な生徒がピアノや音楽について語ります。門下から国際的に活躍する数多くのピアニストを輩出する江口文子先生による、ピアノレッスンのヒントが散りばめられた物語です。
◆ピアノをめぐる情景(青澤隆明)
音楽評論家として活躍する著者が、『ムジカノーヴァ』読者に向けて厳選したディスク、ピアニスト、コンサート等について綴ります。読後はピアノについてもっともっと知りたくなるエッセイです。
◆プロ意識を持ったピアノ指導者になろう!~教室運営からレッスン実践まで(益子祥子)
人気のピアノ指導者、ますこ先生がこれまで全国のピアノ指導者と一緒に考えてきた「ピアノ教室運営」と「レッスンの実践」について、たくさんの提案と具体例をお伝えしていきます。今月のテーマは、「月別ポイントレッスン」について。
◆ムジカ ザ スポットライト(藤 拓弘/ファジル・サイ)
今話題のイベントや新刊情報をお届けします。
◆楽譜調査室(大嶋かず路)
ショパンのワルツ作品を遺作とともに収録した『ショパン ワルツ集 遺作付』。本書の特徴について、世界的なショパン研究家である大嶋かず路さんに解説していただきました。
◆ピアノの先生のiPad活用術(足立由起子)
レッスンに役立つiPadの活用法を、足立由起子先生に解説していただきます。第4回は楽譜と資料の整理方法をご紹介します。
◆生徒と見たい聴きたいCD&DVD(百瀬 喬)
最近リリースされた音楽ソフトからピアノ教室におススメの1枚をご紹介します。
◆ムジカ図書館(山本美芽)
ピアノ教本研究家が、指導者・学習者双方に役立つ本をご紹介します。
◆演奏会批評
2018/7/8~7/22(石川哲郎、柴田龍一、早川立大、伴 玲児)
◆楽器店カリスマ マネージャーが、ピアノ教室を“優しく♪”斬る!(星野真之)
数百名に及ぶピアノの先生のお悩みを解決し続けてきた楽器店のカリスマ・マネージャーが、読んだらすぐに実行できる教室運営のアドバイスをお届けします。
◆ムジカ情報館
「セミナー」(2018/9/25~10/31)
[教材]
◆リトミックでマスター リズムのきほん(大城依子)
ダルクローズが創案したリトミックの考え方をベースに、リズムを基礎からマスターできる課題です。レッスン・アイディアが豊富な大城依子先生の教材は、レッスンで役立つこと間違いなし! 第3回のテーマは「四分音符と八分音符のリズム」です。
◆レ・フレール 斎藤守也の 左手のための伴奏形エチュード(斎藤守也/解説:山本美芽)
人気の兄弟デュオ「レ・フレール」の兄・斎藤守也さんがこれまでに生み出し練習してきた左手のオリジナル伴奏形を、『ムジカノーヴァ』のために特別公開! 童謡・民謡の伴奏形として楽しいエチュードにしてくださいました。
今月は、特別編として斎藤守也さんの書き下ろし新曲《1本指のブルース~基本形》をお届けします!文字通り1本指で弾ける基本形で、来年8月号にはこの完成形が掲載予定。この曲が生まれるまでと、ブルースらしく弾くポイントについても、ご本人に伺いました。
◆聴いて、味わって、1ランクUPの演奏をめざそう! おもしろ楽典講座(高橋千佳子)
退屈と思われがちな楽典も、アプローチ次第で子どもの瞳に好奇心をみなぎらせる起爆剤に大変身! 日頃のレッスンですぐに取り入れられる課題形式でお届けします。第6回は、「白鍵VS.黒鍵」を色々な奏法で味わいます。
◆楽譜
【最終回】ピアノひよっこちゃんの たのしい歌あそび(後藤ミカ)
ピアノを習い始めたばかりの小さな生徒を対象とした、かわいらしい歌あそび楽譜。歌って手あそびをしながら、楽しく指のトレーニングやリズム練習をすることができます。今月の歌は《ピアノさんフォルテさん》。
◆音の宝石箱 for Kids(安倍美穂)
子どもたちが大好きなポピュラー作品を、やる気を引き出す工夫満載のアレンジでお届けします。今月の曲は、中川ひろたか作曲の「にじ」です。
◆【最終回】「アミちゃんと がくごのおさんぽ」曲想カード(大道友萌子)
本誌2017年11月号~2018年4月号に掲載した『アミちゃんと おんぷのおさんぽ』の主人公アミちゃんとゆかいな仲間たちが、曲想カードになって再登場!『ブルクミュラー25の練習曲』に出てくる楽語を、毎号4語ずつ、全3回に分けてお届けします。色を塗り、切り取ってお使いください。
[巻末とじ込み]
◆今月の楽譜
ピアノ名曲フォーユー 日本を奏でる~やさしい連弾~《浜辺の歌》(小原 孝)
童謡生誕100周年にちなみ、子どもたちに伝えたい「日本のうた」を連弾アレンジでお届けします。レベルは、親子でも楽しめる導入・初級程度。歌の内容も分かる、縦書きの歌詞付きです。
◆付録
「1拍の分割」カード(森田 香)
4分音符を分割してできる音符(8分音符、3連符、16分音符)の音価について、視覚的に学べるカード。音符間のグレーの線に切り込みを入れることで、分割を体感できます。
10月号で取り上げた曲一覧
※「今月の1曲」以外の作品(括弧内は取り上げた記事のタイトル)
ヴィヴァルディ:「四季」より《冬》第2楽章(リズムのきほん)
ガーシュウィン:パリのアメリカ人(リズムのきほん)
グリーグ:「ペール・ギュント」より《山の魔王の宮殿にて》(リズムのきほん)
斎藤守也:1本指のブルース~基本形(左手のための伴奏形エチュード)
J.シュトラウス2世:アンネン・ポルカ(リズムのきほん)
シューベルト:楽興の時 Op.94 No.5(リズムのきほん)
ショパン:ワルツ作品34-2(楽譜調査室)
ショパン:ワルツ作品34-3(楽譜調査室)
ショパン:ワルツ作品69-1[遺作] (楽譜調査室)
田中カレン:小さな置き時計(『愛は風にのって』~作曲者による楽曲ガイド)
チャイコフスキー:『子供のアルバム』より《ワルツ》(音のパレット)
ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女(リズムのきほん)
ドビュッシー:《前奏曲第1集》より「帆」(聴いて、味わって、1ランクUPの演奏をめざそう! おもしろ楽典講座)
ドビュッシー:《ピアノのために》より「プレリュード」(聴いて、味わって、1ランクUPの演奏をめざそう! おもしろ楽典講座)
中川ひろたか:にじ(音の宝石箱)
成田為三:浜辺の歌(ピアノ名曲フォーユー 日本を奏でる~やさしい連弾~)
J.S.バッハ:インヴェンション第14番(バッハ《インヴェンション》のすべて)
バルトーク:《ミクロコスモス第4巻》より第107番「霧の中のメロディー」(聴いて、味わって、1ランクUPの演奏をめざそう! おもしろ楽典講座)
ブルクミュラー:せきれい(リズムのきほん)
ベートーヴェン:エコセーズ WoO.83(リズムのきほん)
ベートーヴェン:《交響曲 第7番》第2楽章(リズムのきほん)
モーツァルト:《ピアノ・ソナタ》KV545第1楽章(特集/二宮裕子先生の脱力指導)