• Dona nobis pacem 皆川達夫先生の想い出
  • Dona nobis pacem 皆川達夫先生の想い出の中身

書籍 理論・専門書

Dona nobis pacem 皆川達夫先生の想い出

皆川達夫先生追悼文集編纂委員会

定価
3,080円 (本体2,800円+税)
判型・頁数
4-6・256頁
発行年月
2023年7月
ISBNコード
9784276139121
商品コード
139120

上記リンクの他、書店、楽器店、他ネットショップにてご購入いただけます。

  • 音楽之友社 出版部 書籍課 Facebook
  • 音楽之友社 出版部 書籍課 X
  • 音楽之友社 出版部 LINE
  • 音楽之友社 出版部 YouTube

内容紹介

中世ルネサンス音楽史や、日本キリシタン音楽史研究の第一人者でもある皆川達夫氏が、天に召されてから3年が経つ。コロナ禍がなければ、皆川氏とゆかりのある音楽家たちが集まり、荘厳な式典でお別れができたことだろう。それが叶わなかった人たちの皆川氏への想いが、今回追悼文集という形で一冊の本にまとめられた。
皆川氏の学者としての優れた功績が紹介されるだけでなく、氏の魅力的な素顔が、60名の親交のあった関係者の回想から炙り出されている。また、文章だけでなく貴重な写真(氏が氷川丸で渡米する際のショットや、華麗にスキーで滑走するカット等)や、資料(隠れキリシタンのオラショ《ぐるりよざ》の原曲譜)なども収載されていることから、資料的にも価値の高いものになっている。まさに“皆川ワールド”の根幹に迫る内容となっている。

※この追悼文集の編纂委員は、金澤正剛、佐々木勉、那須輝彦、星野宏美、宮崎晴代の各氏が担当されました。

目次

まえがき
Ⅰ Qui bene serit, bene metet 仰げば尊し
  ・初就職から渡米前までの皆川達夫先生 爲本章子
  ・皆川達夫先生との想い出 髙野紀子
  ・皆川先生との出会いと恩恵 今谷和徳
  ・皆川達夫先生と日本近代音楽館 樋口隆一
  ・皆川ゼミの思い出 佐々木 勉
  ・真理の前には、何人たりとも平等であれ 宮崎晴代
  ・先生に倣いて 那須輝彦

Ⅱ  Musica est scientia 音楽は学である
  ・皆川先生と私 金澤正剛
  ・皆川達夫氏と不思議な交流 徳丸吉彦
  ・飯倉のうなぎ――皆川達夫先生を偲んで 林淑姫
  ・幼いときの思い出 遠山公一

Ⅲ  Qui cantat, bis orat 歌う者は倍祈る
  ・皆川達夫先生との一九六〇〜七〇年代 佐藤豊彦
  ・紙一重のいのち――中世音楽合唱団と聖心女子大学グリークラブ 山中真佐子
  ・心と心をつなぐ音楽を――皆川先生が教えてくださったこと 村松玲子
  ・眼光と微笑みの記憶 田上妙子
  ・【座談会】 皆川先生と中世音楽合唱団
  ・いつかある日 つのだたかし
  ・皆川達夫先生の在りし日を偲んで 平尾雅子
  ・Cantus populi, cantus mundi. Cantus omnibus unus. 合唱界より 感謝を込めて 佐藤陽三
  ・愛の鞭に感謝して 長谷川冴子
  ・皆川達夫先生の思い出 鈴木雅明

Ⅳ  West meets East 西との出会い
  ・皆川達夫先生とのささやかなエピソード 竹井成美
  ・かくれキリシタン研究に転換をもたらした皆川達夫先生のご業績 中園成生
  ・「ふたつの出会い」――日本宗教学会公開講演の思い出 竹原創一
  ・《六段》と《クレド》に関する伴走者からの証言 神戸愉樹美
  ・皆川先生の思い出――《クレド》と《六段》 野坂惠璃

Ⅴ  Their sound is gone out その声は全地に及んだ
  ・皆川先生をめぐる「人垣」――取り巻きから番組リスナーまで 美山良夫
  ・恩師との「出会いとお別れ」 中田基彦
  ・人智の及ばぬところで 川本軒司
  ・皆川先生との十八年 渡辺 信
  ・「音楽の泉」を受け継ぐ 奥田佳道

Ⅵ  St. Paul's will shine tonight 自由の学府
  ・【対話】恩師・辻荘一教授の家族が語る皆川先生 辻成史、辻正子
  ・皆川先生に依頼した半生の記 星野昌三
  ・追悼・皆川達夫先生 佐藤隆子
  ・倍音は天上からの贈り物――音楽と祈りに捧げた生涯 荒舩禎子 
  ・皆川先生とオーセンティシティ(名曲のあるべき姿) 前川和之
  ・大学生時代・音楽業界・企業の仕事などでの四つの出会い 西田克彦
  ・最後の授業 松下久昭
  ・皆川達夫指揮/マーラー「交響曲第五番」 赤井 淳
  ・〈自由の技芸〉としての音楽 吉岡知哉
  ・立教大学に皆川達夫先生が築いてくださった大切な伝統 西原簾太
  ・前任者としての皆川先生――不肖、立教大学第三代音楽学教員が垣間見た晩年のお姿 星野宏美

Ⅶ  Deo Gratias 祈り
  ・皆川達夫先生についてひとこと アキレ・ロロピアナ  
  ・父の思い出――ピコラから見たパッピー 近藤淳子

【再録】 中世・ルネサンスの魅力 普遍性と国際性を内蔵して 皆川達夫
【再録】 音楽史月評退任の辞 皆川達夫

あとがき
皆川達夫先生略年譜