• 新 名曲が語る音楽史

書籍 理論・専門書

アナリーゼで解き明かす

新 名曲が語る音楽史

グレゴリオ聖歌からポピュラー音楽まで

田村和紀夫

定価
2,420円 (本体2,200円+税)
判型・頁数
A5・212頁
発行年月
2008年10月
ISBNコード
9784276110151
商品コード
110150

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内容紹介

好評の『名曲が語る音楽史』の改訂版。第二部 バロックの第1章 感情表現としての音楽が新たに書き下ろされ、第五部 現代の内容が一新した。
前者では通奏低音の発生が考察され、第2章の拍子論と組み合わされて、バロック理解のための構成が整えられた。後者の第1章 新しい響きを求めてでは、19世紀ロマン派から次の時代への移行期に何が起きたのかが包括的かつ具体的に論じられる。同第2章 「現代音楽」としてのポピュラー音楽では、ポピュラー音楽を音楽史の流れの中で位置づけた。
こうして、改訂版は副題どおり「グレゴリオ聖歌からポピュラー音楽まで」の西洋音楽史を、いっそう俯瞰的に網羅することになり、音楽史を考えるための主要テキストとして更に充実した。本書の大きな特色である名曲から具体的に「アナリーゼで解き明かす」アプローチは、改訂でも一貫している。

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目次

まえがき

第一部 中世とルネサンス
 第1章 祈りの音楽的形姿――グレゴリオ聖歌の特質と魅力――
 第2章 西洋音楽の始動――中世世界の投影:初期多声音楽――
 第3章 カデンツの成立――デュファイが築いた西洋音楽の基礎――

第二部 バロック
 第1章 感情表現としての音楽――通奏低音の発生――
 第2章 音楽の「目覚め」――バロックにおける拍子の発見――
 第3章 「海」としてのバッハ――その時代性と超時代性――

第三部 古典派
 第1章 シンフォニーとソナタの誕生――近代社会と音楽の諸相――
 第2章 古典派の形式原理――《フィガロ》が解き明かす「ソナタ形式」――
 第3章 ミューズの贈り物――モーツァルト的なものを求めて――
 第4章 器楽の最終解答――ベートーヴェンの最後のピアノ・ソナタ――

第四部 ロマン派
 第1章 《魔王》が開示した世界――ロマン派の表現領域――
 第2章 ロマン派の俯瞰図――ピアノ音楽で辿る19世紀――
 第3章 示導動機と感情表現――《トリスタン》の深層心理――
 第4章 「子守歌」としての芸術――ブラームスのロマンティシズム――

第五部 現代
 第1章 新しい響きを求めて――調性を超える道――
 第2章 「現代音楽」としてのポピュラー音楽
  機能和声とは
  西洋史・音楽史年表
  あとがき――改訂にあたって――